子供の金銭感覚を養う“お年玉”の使い方4つ
2015年1月20日 | よみもの子供の金銭感覚を養う“お年玉”の使い方4つ

【ママからのご相談】
お年玉の扱いに困っています。小学5年生の息子が今年もらったお年玉で好きな物を買いたいと言います。しかし、クリスマスに欲しいものは手に入れているし、お金を使わず貯めておくことを覚えてほしいので、私が、「預かって貯めておくね」と言っても納得しません。何かいい方法はありますか?
お年玉は子どもにとって、金銭管理を学ぶチャンスです!
ご相談ありがとうございます。フリーライターのパピルスです。
子どもたちにとってお正月の楽しみと言えばお年玉ですよね。普段もらうお小遣いよりもまとまった金額になるケースも多く、浮足立ってしまうお子さんも多いのではないでしょうか? 「あればあるだけ使いたがる!」という声も耳にします。
そもそもお年玉は、“お小遣い”なのでしょうか? 今回は、お年玉について考えてみたいと思います。

“お年玉”の意味とは?
なぜ、お正月には“お年玉”がもらえるようになったのでしょうか?
お正月になると、その年の“年神様”が各家にやってきます。そしてお飾りやお供えなどをして迎えてくれたお返しとしてその家の代表者(家長)に“新しい魂”を与えます。
一家を代表して神様から“新しい魂”をもらった家長は、それを目に見える形に変えて、子どもたちに分けて与えたことから、今のような“お年玉”に発展してきました。細かい部分は諸説ありますが、これが“お年玉”の起源の大筋になります。
つまり、その年の神様からいただいた“新しい魂”を分けてもらったものが“お年玉”ということになりますから、“お小遣い”とは少し意味合いが違うようですね。
もらったお年玉、みんなはどうしてる?
・貯金派
では、皆さんはもらったお年玉をどうしているのでしょうか? 学研教育総合研究所が2014年のお年玉について調査したところ、小学生の約7割は“貯金”しているとの結果が出ています。
特に小学校1年生は男女共に約8割のお子さんがお年玉からいくらかの“貯金”しているようです(複数回答)。
・欲しいものを買う派
小学4年生以上になると約4割が“ゲーム機・ゲームソフト”を購入。小学1年生から3年生では、約3割のお子さんが“おもちゃ”の購入にあてると回答しています。
それ以外には、“本・雑誌”“お菓子などの食べ物”“文具(ステーショナリー)”“キャラクターグッズ”“洋服”などの回答が続きます。
意味のある貯め方・使い方4つ
お年玉は“まとまった金額に接する1年に1度の機会”というお子さんが多いのではないでしょうか? お年玉は子どもにとって、金銭管理を学ぶチャンスでもありますね。
教育評論家やファイナンシャルプランナーが勧めるお年玉の有意義な使い方をまとめてみました。
(1)お年玉を用途別に分けて管理する
親子でお年玉をどのように使うのか、話し合うことが大切です。親が一方的に決めてしまわずに、話し合うことで、子どもの納得感が高まります。
・現在欲しいものを買う分
・将来的に欲しいもののためにとっておく分
・使わずに貯めておく分
と分けて管理しましょう。
(2)自分で銀行へ行き、口座を作って貯金する
自分専用の通帳を作って、お金を預けるという“本物体験”をすることで、“貯金をする”ということへの理解が深まります。
高学年になれば、“貯金には利息が付く”“お金を引き出すときは気を付けないと、手数料を取られることもある”などのお金にまつわるルールについて説明しても良いですね。
(3)お小遣い帳をつける
お年玉の中で、欲しいものの購入にあてる分については“お小遣い帳”を付けて管理することで、金銭管理の感覚を養います。何に使ったかわからないうちに無くなったということを避けましょう!
残高を確認しながら使うことで、計画的にお金を使うことの大切さも学べるとのことです。
(4)お金の話題の取扱い方を教える
学校などで友達に、「お年玉を○○円もらった」と自慢することは良くないことを教えましょう。中にはお年玉をもらえなかったお友達がいるかもしれません。
いろいろな事情の人がいる場で、お金の話はするべきではないということを知る機会にもなります。
いかがでしょうか?
「お年玉をもらってうれしい!」という気持ちを大切にしながら、お金の大切さ、感謝の気持ち、適切な取り扱い方などさまざまなことを学べる機会にできそうです。
ご相談者様も、お子さんとじっくり話し合ってみてくださいね。
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●ライター/パピルス(フリーライター)