開始から1年! 子育て世代のNISA利用状況とは
2014年12月8日 | よみもの開始から1年! 子育て世代のNISA利用状況とは

【ママからのご相談】
最近、証券会社のNISAに関する広告をよく目にします。NISAを投資デビューのきっかけにしたいと思いつつ、何もせずに1年が経ってしまいそうです。実際のところ、みんなはNISAを利用しているのですか。
利用しているのはシニア層が中心。
ご相談ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。
NISA(少額投資非課税制度)もスタートから1年を迎えようとしています。NISA口座での投資の利益には、一切税金が掛からず、確定申告の必要もないという魅力的な制度ですが、利用者の中心はシニア層というのが現状です。
NISAのおさらいと、パパママ世代がうまく活用するコツについて一緒に考えていきましょう。

NISA利用者の現状
2014年6月末時点の金融庁発表データによると、開設されたNISA口座は727万3,667口座で、投資額は1兆5,631億2,226万円とのことです。投資額のうち、60代が占める割合が5,081億771万円で最も多く、70代、50代と続き、60歳以上で投資額全体の64%を占めています。一方、20代から40代の子育て世代の投資額は、3月末時点の投資額から大幅に伸びてはいますが、全体の20%程度にとどまっています。
NISAの特徴のおさらい
【NISAの特徴5つ】
・1……日本国内在住の20歳以上の人が対象
・2……開設できるのは1人1口座のみ
・3……非課税枠は1年間で100万円まで
・4……非課税期間は5年間(さらに5年間繰越可)
・5……口座開設は2023年までの期限付き
無理して100万円の枠を使い切る必要なし
1年間の非課税枠が100万円までであり、未使用枠は次年度以降に繰り越すことができないという点から、“今年のNISAは今年のうちに”といった広告をよく目にしますが、そもそも投資に焦りは禁物なのです。アベノミクスの影響もあり、今の日経平均株価は上昇傾向で割高感を感じる銘柄も少なくありません。
投資の鉄則は“安く買って高く売る”なので、無理にNISAの非課税枠を使いきる必要はありません。まずは、NISA口座を開設しておいて、じっくり買い時を見定めていきましょう。
【参考リンク】
・NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について | 金融庁
【関連コラム】
・初心者が『NISA(ニーサ)』投資を始めるための3STEP
・NISA(ニーサ)口座のデメリット3つ
・NISA(ニーサ)口座を開設する前に押さえておきたいポイント5つ
●ライター/木村由香里(ファイナンシャルプランナー)