“ガルガル期”を夫婦で乗り越えるコツ
2014年12月7日 | よみもの“ガルガル期”を夫婦で乗り越えるコツ

子どもの誕生は夫婦にとって幸せなことですが、それを機に夫婦の関係が変わってしまったという家庭も少なくありません。
出産前と出産後では環境的にも精神的にもお互いに変化が訪れるからです。
普通はしばらくすると落ち着いてくるものですが、中には夫婦の関係が完全に冷めきってしまう“産後クライシス”に陥るケースもあります。
なぜそんなことが起こるのでしょうか。今回は、産後クライシスの原因の一つとも言われている“産後のガルガル期”についてお話ししていきます。

産後のガルガル期とは
皆さんは“産後のガルガル期”という言葉を聞いたことがありますか?
数年前から少しずつ使われることが多くなってきた言葉ですが、比較的最近生まれた言葉なので、聞いたことがないという人も少なくないと思います。
産後のガルガル期とは、出産後にホルモンの乱れや育児による心的負担などによって一時的に情緒不安定になる女性特有の症状ことを指します。
正式な医学用語ではありませんが、動物が赤ちゃんを守るために気性が荒くなることに似ていることから“ガルガル期”と名付けられたと言われています。
ガルガル期の女性は周囲の人に対して攻撃的になることが多く、とくに自分の赤ちゃんに関わる機会のある義両親や親戚などに対してイライラしがちなようです。また、夫がイライラの対象になることもあります。
基本的には産後1年程度でおさまるとされていますが、人によっては数年にわたる場合もあります。
産後のガルガル期を経験した人の体験談
実際に産後のガルガル期を体験した人はどのような症状が出たのでしょうか。周囲のママにガルガル期の体験談について聞いてみました。
『とにかく姑にイライラしてました。赤ちゃんを触られるのもイヤだし、おもちゃを買い与えられるのもイヤ。姑の一挙手一投足が気に入らない感じ。産後数年経ってからは何とも思わなくなりましたが、当時はかなり毛嫌いしてましたね』(37歳女性/主婦)
『私は特定の誰かというよりは、赤ちゃんに触ろうとする人全員を敵視している感じでした。外から来て手を洗わずに赤ちゃんに触ろうとしてる親戚とか、夜泣きする赤ちゃんをあやす夫とか。とくに夫にはツラく当たっていたので、今は申し訳ない気持ちでいっぱいです』(31歳女性/販売)
『自分が理不尽なことでイライラしているのは分かっていたけど、とにかく周囲に怒ってばっかだった。義両親にすらちょっと強めに言ってたな』(38歳女性/通信)
ガルガル期は自分の赤ちゃんと接する機会のある人にイライラを抱きやすい傾向にあるようですね。
とくに姑にイライラしていたというのは皆一致していた印象でした。
夫から見たガルガル期
そんなママのガルガル期を、夫たちはどのように見ていたのでしょうか。
『女性は産後にイライラしがちになるというのは事前に知っていたけど、実際に妻がガルガル期になったときは怖かったな〜。服を脱ぎっぱなしとか、手洗いうがいを忘れるとか、産前なら笑って許されていたようなことで毎日怒鳴られてたし、何をしてもイラつかれてた感じ。どうしようもなかったのでひたすら耐えてました笑』(37歳男性/広告)
『うちは私に対してはキツく当たらなかったのですが、私の母親にはイラついていましたね。二人とも険悪なムードで、「これが嫁姑戦争か」と非常に気まずい思いをした経験があります』(33歳男性/飲食)
夫からみても、ガルガル期の妻からはそのイライラが伝わってきていたようです。
ガルガル期を夫婦で乗り越えるコツ
産後のガルガル期は、ストレスとは違い、本人の意思ではコントロールできない場合が多いです。
そのため、ガルガル期を完全になくす方法はありませんが、夫婦で協力してなるべくイライラする場面を減らすことはできます。
旦那さんや、実母など身の回りの人たちに協力してもらいながら、周囲に与える影響を最小限にしましょう。
(1)イライラしがちな人物は遠ざける
ガルガル期のイライラは理屈ではなく、ほぼ感情的な問題なので、妻がイライラしがちな人物はなるべく遠ざけてあげることが大切です。
たとえば、妻が姑を嫌悪しているときに、「うちの母親だって気を遣ってくれているんだよ」などというフォローは無意味です。“理由は分からないけど、なんかイライラする”のです。
そのため、妻がイライラを感じてしまうような人にはしばらく訪問を控えてもらうようにしましょう。
もちろん、子育てや仕事等にも支障が出るようであれば少しお休みすることも必要です。
ガルガル期の発言が原因で人間関係がこじれることもあり得るため、無理矢理仲良くさせようとするのは双方にとってデメリットとなります。
旦那さんもイライラしているようだったら、何も言わずに家事や子育てを手伝い、
コミュニケーションを取る距離を少し遠くしてみましょう。
相談に乗ってあげる優しさも大事ですが、この時期にそっとしておいてあげることもまた優しさです。
(2)“自分のことは自分でやる”を心がける
産後の妻はただでさえ育児に追われて大変です。そんな状況で夫に服を脱ぎ散らかされたり、育児の邪魔をされたりするとイライラの矛先は夫に向いてしまいます。
そのため、ガルガル期の間は夫も“自分のことは自分でやる”という意識を持って行動しましょう。
なるべく妻のイライラを抑えてあげるのがガルガル期の夫の役割となります。
いかがでしたか?
ガルガル期に起こるイライラは、なかなか自分でコントロールできないものですが、夫婦で協力してなるべく減らすことはできます。
産後のイライラは一時的なものですので、後の関係が変にこじれないようにいろいろ工夫するようにしましょう。
●文/パピマミ編集部
●モデル/倉本麻貴(和くん)