新米パパが“パタニティーブルー”になる理由と解決策
2014年12月1日 | よみもの新米パパが“パタニティーブルー”になる理由と解決策

【ママからのご相談】
先月出産をしました。初めての育児で毎日毎日バタバタの連続。パパも仕事を頑張ってくれているのですが、私が忙しすぎることと、パパが帰ってきたときには疲れて寝てしまっていることも多くあり、会話もほとんどありません。朝出かける様子を見ると、なんだか最近パパの元気がないのが気がかりです。どうしたらよいでしょうか?
男も“ブルー”になることがあるんです!
ご相談ありがとうございます。家族を笑顔にする教師&6人の子育てパパ・荒川茂樹です。
初めてのお子さんのご出産おめでとうございます。毎日バタバタの連続と書いてありますが、初めてのときは誰もがそうなるものです。すべてをきちんとこなそうとするとどこかに無理が生じてきますので、まずはお子さんを第一に、優先順位を決めて取り組まれるといいですよ。
それにしても元気のない旦那さんのことは、心配ですね。

男も“マタニティーブルー”になる!?
出産前後のママさんの心の不安定な状態に“マタニティーブルー”というのがあることはご存じかと思います。最近は、パパにもその傾向があることが、2014年8月28日付の毎日新聞の記事にもありました。
そこでは、『男性は、女性の産後のようにホルモンバランスが変化して身体的影響を受けることはない。だが妊娠期がない分、母親よりも急激に精神面や環境の変化にさらされる』と大阪教育大の小崎恭弘・准教授(育児学)が言っていました。
このようなことがあるので、奥さんがまずやるべきことは、旦那さんと早急に話をする時間を確保することです。旦那さんも出産前後のあまりにも急激な家族内の変化にちょっぴり面食らっているのかもしれません。そして、大好きな奥さんとの会話も減ってしまっているとなると、寂しさも募るのでしょうね。そこに仕事上のストレスが加わるとダブルパンチ、トリプルパンチになってしまいますからね。
まずは、じっくり旦那さんの話を聞いてみてください。「仕事のこと」「子どものこと」「奥さんのこと」「家族のこと」、さまざまなことが出てくることでしょう。それに対して、アドバイスはせず、全てを受容するように聞いてみてください。
奥さんの話の聞き方ひとつで、旦那さんはきっといい気持ちになって、ちょっぴり元気が湧いてくるはずですよ。もし、何か意見を求められたら、旦那さんがより元気になるような言葉掛けをしてあげてください。
パパは、ママの最高の応援団長
夫が妻の領域に参加するというのは、「妻の妊娠や出産、子育てで感じる大変な気持ちを理解したい」「妻の負担を一緒に背負うことで、妻を思う気持ちを伝えたい」といったことが背景にあるのでしょう。このことは、妻にしてみればうれしいことですが、無理をしてまでやると良い結果を生みません。
きっと、相談者さまの旦那さんは、とても優しく思いやりのある方だと推察します。しかし、そういう旦那さんに限って、まずは“優しい夫”“理解のある夫”になろうとして無理をしてしまう傾向があります。「できないこともある。自分は完璧ではない」、そんな自分を受け入れていくことがまず一歩ではないでしょうか。
そして、旦那さんの役割として重要なことは、
・外で一生懸命働いてくることと
・ママの良き応援団長であること
この2つではないでしょうか。
旦那さんと話をするときには、ぜひとも、「私の良き応援団長でいてね」という思いをお伝えください。応援することが中心ならば、旦那さんの気持ちもグッと楽になるはずです。
旦那さんのことを大好きな気持ちを伝えましょう
旦那さんは、もしかすると奥さんに甘えたい気持ちもあるのかもしれませんね。奥さんから旦那さまのことをどれだけ思っているのかどんどん伝えてあげてください。
奥さんが旦那さんに思いを伝える方法
・思い切りハグとキスで仕事に出かけるのを見送る
・「いつもありがとう」というメッセージカードをテーブルに置く方法
・愛のいっぱいこもったラブメールを送る方法
・レコーダーに奥さんの声で思いを吹き込んでおく方法
いつもと違う関わりがあると、なぜか男はうれしくなるものです。ぜひともトライしてみてください。
一日も早く旦那さんが元気になることを願っています。
【参考文献】
・『忙しいビジネスマンのための3分間育児』おおたとしまさ・著
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●ライター/荒川茂樹(プロ学習講師)