出産前後も痛みアリ! 知っておきたい“陣痛”の種類3つ

出産前後も痛みアリ! 知っておきたい“陣痛”の種類3つ

【ママからのご相談】
これから初めての出産を迎えます。出産の準備をしていて初めて知ったのですが、陣痛にもいろいろあるんですね。陣痛に関することをなんでもいいので教えてください。

a 『陣痛』は全部で3段階! 特に、本番で焦らないよう『前陣痛』と『本陣痛』の違いについて知っておきましょう。

こんにちは、スチューデントドクターの“ひでくらてす”です。

妊娠おめでとうございます! 初めての出産はわからないことばかりで、不安もありますよね。その不安が少しでも和らぐよう、今回は『陣痛』についてお話ししたいと思います。

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『陣痛』の3段階

『陣痛』とは、出産時に胎児を子宮外に押し出すための子宮の筋肉の収縮とそれに伴う痛みのことを言います。陣痛は全部で3段階に分かれていて、

・前陣痛(前駆陣痛)
・本陣痛(分娩陣痛)
・後陣痛

の順に起こります。

(1)前陣痛(ぜんじんつう)

『前陣痛』とは分娩に先行して起こる陣痛のことで、いわゆる分娩の前兆、その時がいよいよ近づいていることを示唆します。

前陣痛ではこれまで妊娠中にはなかった痛みを腹部に感じるようになります。痛みの間隔は不規則に起こりますが、前陣痛が来たからといってすぐに出産というわけではないので、焦らないことが重要です。

前陣痛の痛みの程度や継続時間は個人差も大きく、「痛みをほとんど感じなかった」「気付かなかった」という人もいれば、「前陣痛が2週間近くも続いた」という人もいます。多くの場合、前陣痛の3日後くらいから本陣痛が始まります。

(2)本陣痛(ほんじんつう)

不規則な前陣痛をしばらく繰り返すと、いつからかその痛みは徐々に強くなり始め、間隔も規則的になってきます。陣痛が10分以内、1時間に6回以上繰り返すようになれば、それはいよいよ『本陣痛』、分娩の始まりです。

分娩については今回は詳しく書きませんが、本陣痛により胎児が子宮下方へ押し出され、子宮口が徐々に開大します。陣痛の頻度と強さはさらに増して行き、破水を経て、数時間後ようやく胎児が娩出されます。これでやっと一息といったところですが、本陣痛はその後もしばらく続き、それによって胎盤や臍帯も子宮外へ娩出されます。

(3)後陣痛(こうじんつう)

子どもを産んだ時点で出産は終了ではありません。妊娠と分娩で変化した子宮を元に戻すことも出産の過程では大事なことです。そのために重要なのが『後陣痛』です。

子宮が妊娠前の状態に戻ることを『子宮復古(しきゅうふっこ)』といいますが、後陣痛により子宮が引き続き収縮することによって、子宮内の出血が止まり、子宮が元の大きさに戻ります。

経産婦は初産婦より子宮の組織が疲労しているため後陣痛の痛みが強い傾向にあります。後陣痛は通常2〜3日程度で終わりますが、子宮が元の大きさに戻るまでは6週間程度かかり、子宮を含め体全体が妊娠前の状態に戻るまではだいたい6〜8週間程度かかると言われています。


以上、今回は“正常な陣痛”についてお話ししましたが、次回は“陣痛の異常”についてお話ししたいと思います。

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●ライター/ひでくらてす(スチューデントドクター)

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