総額1000万円以上は覚悟!? 保険以外で教育資金を準備する方法4つ
2014年11月20日 | よみもの総額1000万円以上は覚悟!? 保険以外で教育資金を準備する方法4つ

【ママからのご相談】
子どもが2人いるママです。6歳長女の教育資金の件で相談をさせてください。実は少し前に子どもが大きな病気にかかりそれ自体はだいぶ良くなったのですが、その病気のため学資保険に加入ができませんでした。将来は中学から私立に行かせ、大学にも行ってもらいたいと思います。保険以外での教育資金の備えについて、何か良い方法があったら教えてください。
高額な教育費。早めに準備を!
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。ご相談をいただきありがとうございます。
文部科学省の、『子どもの学習費調査』によると、小学校以外で私立を選んだ場合の幼稚園から高校卒業までの教育費は、総額で1,000万円以上というデータが出ています。さらに大学までを考えると、早い段階から備えていくことが大切ですね。
ご相談いただいた保険以外での資金の準備方法について、今回ご紹介する内容をぜひ参考にしていただきたいと思います。

保険以外で資金を準備する方法4つ
(1)銀行の定期預金や積立預金
元本割れの心配がありませんが、増やすことはあまり望めません。最近はネット銀行の定期預金などが比較的金利が高いためおすすめです。
(2)財形制度
勤務先を通して加入する財産形成のための制度で、何といっても一番のメリットは給与天引きができることです。ちなみに財形は3種類あり、教育資金目的の場合は『一般財形』を利用します。
ただ、現在『一般財形』は税金などの優遇があまり期待できないため、銀行商品などと比較した上で、良い方を利用するのがおすすめです。
(3)株式投資や投資信託
増やしていきたいという方には株式投資や投資信託も一つの方法です。
もちろん、リスク商品で元本保証がないため、自己責任が必要となりますが、この低金利時代にお金を増やしたいなら、お金に働いてもらう(投資)方法も考えられます。ちなみに筆者は教育費の備えの一部分を、投資信託で運用していますよ。
(4)奨学金や教育ローン
こちらは教育費の準備とは異なりますが、不足する分については奨学金や教育ローンの利用もできるということを知っておいてください。
奨学金は親の収入上限や学力基準があり、学生時代に借りたお金を社会人になり働きながら返すという制度で、公的なものや大学独自の奨学金などもあります。教育ローンにも公的なものから民間金融機関のものまでさまざまにあります。
奨学金はすべての方が利用できるわけではありませんので、まずは奨学金、次に教育ローンを、という順で考えてみてはいかがでしょうか。
優先順位を決めよう
子どもが小さいときは住宅購入など、他の大きな出費も考えられるため、資金の優先度が高い方から貯蓄をしていくことをおすすめします。
もし住宅購入が間近にあるようでしたら、
“現在の収入-生活費-住宅購入資金の貯蓄=教育資金の貯蓄”
という順番で考えてみると良いでしょう。
祖父母から援助がある場合
おじいちゃんおばあちゃんからの教育資金の援助ですが、必要なときにもらえる教育資金の贈与については税金がかかりません。
また、まだ使うかどうかわからない分まで一括してもらう場合、本来『贈与税』がかかるのですが、『教育資金贈与の非課税制度』を利用することで1,500万円までは税金がかかりません。ただし、この制度を利用したい場合は、金融機関に預けなければならず、引き出す際の使用目的に制約などもありますが、こちらもご検討されると良いでしょう。
お子さんが小さいうちはまだまだお金のため時です。まずは家計を見直し、児童手当なども貯蓄に回して毎月の貯蓄額を増やすこと。その中で、長期的に増やしたい部分があるようでしたら投資をする、というのはいかがでしょうか。
【参考リンク】
・財形住宅貯蓄 | 勤労者財産形成促進制度
【関連コラム】
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●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)
●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)