予定帝王切開の入院に向けて準備しておくと便利なモノ
2014年11月20日 | よみもの予定帝王切開の入院に向けて準備しておくと便利なモノ

【ママからのご相談】
妊娠後期のプレママです。逆子が治らないため、予定帝王切開になると病院で言われました。自然分娩を目指していたので気持ちの整理もつかないのですが、実際にどのような手順で手術を行い、どんな準備が必要になるのかを教えてください。
まずは必要な準備を病院で確認! 落ち着いて当日を迎えて!
ご相談ありがとうございます。ご相談者さま同様、逆子のため予定帝王切開で長女を出産したライターの川中利恵です。
現代において帝王切開は珍しいことではありません。この20年でおよそ2倍に急増しており、2011年の出産数およそ104万件のうち約20万件のお産が帝王切開なのです。
そして、帝王切開は、赤ちゃんとママの命を守るために必要な手術であることを大きな声で言いたいと思います。ママのせいでもありませんし、赤ちゃんのせいでもありません。
心ない言葉を吐く人もいるかもしれませんが、医療機関がママと赤ちゃんの安全を優先した結果であることを忘れないようにしてください。

なぜ予定帝王切開になるの?
一般的に、このまま普通分娩に進むことが危険であると判断された場合、あらかじめ出産日を決める予定帝王切開となります。予定を決めることで、医療スタッフや設備がそろった万全の状態で手術を受けることができます。
主に予定帝王切開となるケース
・双子など、多胎妊娠
・帝王切開歴がある
・母体に健康上の心配がある
・逆子
・巨大児
入院期間は病院のシステムなどによっても変わりますが、一般的に手術の前日か2日ほど前から入院し、トータルで10日間程度の入院となります。
帝王切開の入院時、あったら便利なものは?
・ペットボトルに付けられるストロー
・小さな手提げ袋
・イヤホン
・手帳
・リップクリーム
その他、病院で指定される必要なものは買いそろえておきましょう。
産後一日は全く動けません。出産の前も水分を禁止されますし、場合によっては産後数日間、水分を制限されます。唇が乾燥しやすい方はリップクリームの準備を忘れずに。
小さな袋は、点滴などをしたままトイレへ行くときに生理用品を入れたり、授乳室に向かうときに洗浄綿を持ち歩いたりするときに便利でした。
ペットボトルに付けられるタイプのストローは、水分が解禁されてから、体を起こすのが大変なときに助かりました。
予定帝王切開で準備しておくお金
普通分娩では健康保険が適用されませんが、帝王切開では適用されます。
平成24年の診療報酬点数表によると、帝王切開の手術代は22万1600円と全国共通の金額が決まっています。このうち3割のみ負担することとなり、そのほかにベッド代や食事代が加算されることになります。
ほとんどの病院で、緊急の処置が必要にならなかった場合の入院代の目安がわかると思いますので、不安な場合はあらかじめ聞いておくとよいでしょう。
帝王切開でも出産育児一時金はもらえますし、場合によっては高額療養費制度による医療費の払い戻しを受けられたり、医療費控除として確定申告することで税金が還付されることもあります。
また、加入している医療保険によっては給付金が支給される場合もあります。しかし、いずれも産後に申請し、しばらく経ってからしかもらえないものなので、お金の準備は必要かもしれないですね。
いずれにせよ出産は女性にとって大仕事です。心安らかに元気な赤ちゃんと出会えるよう、心よりお祈りしています。
【参考文献】
・『妊娠、出産、お母さん!』松峯寿美・著
【関連コラム】
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●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)