PASMOは持たせて当たり前? 子どもに教えたい“電子マネー”の使い方3つ
2014年10月22日 | よみものPASMOは持たせて当たり前? 子どもに教えたい“電子マネー”の使い方3つ

【ママからのご相談】
低学年の子どものいるママです。最近子どもが電車で塾に通い始めたのをきっかけに、PASMOを持ち始めたのですが、先日交通費に使う以外にコソコソお菓子を買っているのが発覚しました。持たせ方や注意点などがあったら教えてください。
子どものうちに金銭感覚を育てる。
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。
この度はお子さんについてのご相談をいただき、ありがとうございました。
PASMOやSuicaなどのいわゆる電子マネーは、電車通学する子はもちろん、塾や習い事に通う多くの子どもたちが当たり前に持っている時代となりました。
ただし、子どもに使い方を教えないと、見た目がただのカードということもあり、トラブルに巻き込まれる危険性もあるため上手に付き合って行く方法をしっかり確認していきましょう。

小児用のPASMOやSuicaの特徴は?
PASMOやSuicaなどの電子マネーは、小学校へ入学をすると『小児用PASMO(またはSuica)」』として作ることができます。小児用PASMOはわざわざ小児用切符を買わなくても、改札でタッチするだけで小児料金が適用されるため大変便利です。
その他、大人用と同じように以下の特徴があります。
・お金がチャージでき、お財布代わりになる
・無くしたときは再発行ができる
・オートチャージ機能も利用できる
※小児用PASMOでは、一部の交通事業者系クレジットカード会社での申込みの場合のみオートチャージが利用できます。
ちなみに小児用PASMOの使用は12歳になった年度の3月31日までとなっているため、4月1日にうっかりそのまま使用した場合、しっかり自動改札機でチェックされるため入ることはできません(大人用への変更が必要です)。
お金という感覚が薄くなる!?
親や子にとって便利な電子マネーですが、ただのカードということもあり、あまりお金という感覚が薄れていると思われます。
例えば、お買い物をする際、現金ならその都度子どもはお母さんからお金をもらい、実際のお店ではお金の受け渡しを通して減っていくのが目に見えてわかりますが、電子マネーの場合は使っても使わなくてもただのカードです。子どもはお金を使っている意識が薄れてきます。
ご相談者のようにお子さんがコソコソと買い物をしても、すぐにはバレないため、内緒で買い物をしたり、勝手にお友だちに奢ったりというトラブルにも繋がります。
怖いのは、そのまま大人になってしまうとクレジットカードでも同じような感覚で使ってしまう危険性があるため、子どものうちからしっかり教えることが大切です。
上手な付き合い方を親子で確認!
では、どのように上手に付き合っていけばよろしいでしょうか? ポイントをまとめてみました。
(1)最初にしっかり教える
何事も始めが肝心です。電子マネーを初めて子どもに渡す際には、これがただのカードではなく“お金”と同じなんだということを、口で説明しましょう。
(2)定期的に“履歴”を確認する
PASMOやSuicaはちゃんと使用履歴が切符の券売機で確認できます。チャージの際には印字するなどして、お子さんと一緒に確認することで、ママも子どももお金の意識が高まります。
(3)オートチャージ機能は基本つけない
お買い物に便利なオートチャージですが、無くなればまたすぐ増える魔法のカードとなってしまう可能性があるため、なるべく使用しないほうが良いでしょう。しっかり目に見えるお金を券売機でチャージしていくことで、金銭感覚を身に付けさせてください。
現代は大人にとって便利な決済方法がまだまだありますが、大人でも理解しきれないものを子どもに持たせるのは危険という認識を持ってください。
なるべく小さいうちは目に見えるお金で金銭感覚を養って、しっかりお金の感覚をもった大人にしてあげることが大切ですね。
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●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)