飛蚊症は怖くナイ? 視界に“黒い点が見える”原因と対策
2014年10月22日 | よみもの飛蚊症は怖くナイ? 視界に“黒い点が見える”原因と対策

こんにちは。健康・美容ライターのMAKIです。
視界にゴミのような小さな黒い点が見え、目をこすっても消えない、目の動きとともにその黒い点も移動しているというような場合は『飛蚊症』の可能性があります。
今回は飛蚊症が起こるメカニズムや原因、改善方法などについてご紹介します。
> 【動画あり】飛蚊症には種類がある(P1)
> 飛蚊症の起こるメカニズムや原因となる病気(P1〜2)
> 飛蚊症になりやすい人の特徴(P2)
> 飛蚊症の自覚症状が強く現れる状況(P2)
> 生理的飛蚊症か病的飛蚊症かを見分ける検査法(P2)
> 飛蚊症を防ぐための対策5つ(P3)
> 飛蚊症の改善方法(P3)
> まとめ(P3)
目の網膜と硝子体

網膜
網膜は、目の底にある薄い膜状のもので厚さは0.1〜0.4mm程度。色や光を受け取るための組織です。
目から入ってきた光は網膜で焦点を結ぶため、ものを見るためには非常に重要な役割を果たします。
硝子体
眼球の中身を満たしているゼリー状の組織を硝子体と言います。
ガラス体と呼ばれることもある硝子体は、眼球の形を保つ役割があり、成分はタンパク質(コラーゲン)からできています。
【動画あり】飛蚊症には種類がある

視界に小さなゴミや虫が飛んでいるように見える症状を飛蚊症といいます。
飛蚊症には大きく分けて、『生理的飛蚊症』と『病的飛蚊症』の2種類。
飛蚊症の多くは加齢が原因で心配の要らない『生理的飛蚊症』ですが、中には網膜裂孔や網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎などの重大な目の病気が隠されている『病的飛蚊症』の場合があります。
具体的には、以下の動画のような見え方をします。
飛蚊症の起こるメカニズムや原因となる病気

(1)生理的飛蚊症の起こるメカニズム
生理的飛蚊症は、加齢に伴って目の硝子体の水分が濁ってくることで起こります。
若いときには硝子体の水分は透明で濁りがないのですが、年齢とともに濁りが出てきて、硝子体の繊維と濁った水分が分離してしまうのです。
これが進行すると、眼球の内側から硝子体が剥がれて後部硝子体剥離を起こします。そして、分離した繊維が硝子体の内壁にふわりと浮いてきます。
これが飛蚊症で黒いゴミが見える原因なのです。硝子体剥離の段階では病気ではありません。
しかし、人によっては網膜裂孔や網膜剥離を引き起こすことがあるので、注意が必要です。
(2)病的飛蚊症の起こるメカニズム
飛蚊症で注意しなければならないのは、何かしらの病気が隠されているケース。ここでは、飛蚊症の原因となる病気の代表的なものをご紹介します。
>硝子体出血
目の中の硝子体に出血が発生し、これが飛蚊症として自覚されるのが硝子体出血。
この出血は、高血圧や糖尿病が原因で発生することがあります。
出血が続くと、視界の影が次第に濃くなっていくなどの影響が出てきます。
>網膜裂孔、網膜剥離
網膜の一部に裂け目や穴があくことがあり、これを網膜裂孔と言います。
この網膜裂孔の周囲からさらに網膜がはがれ、硝子体の中に浮き上がってしまう状態を網膜剥離と言います。
これらの初期症状として飛蚊症が現れることがあり、症状が進むと視野欠損や失明の恐れもあります。
網膜剥離の治療には手術が必要になり、早期発見・早期治療であるほど視野の回復が良くなる傾向にあるようです。
→次ページでは、引き続き、病的飛蚊症の起こるメカニズムを見ていきましょう。