寂しさの裏返し? すぐ嘘をつく子供への接し方
2014年10月15日 | よみもの寂しさの裏返し? すぐ嘘をつく子供への接し方

【ママからのご相談】
小学校低学年の子どもを2人持つ母親です。注意すると必ず、「妖怪がやらせているんだよ~」と言い訳をしてきます。テレビの影響なのでしょうが、あまりにも頻繁に使うので、「ウソをついてはダメ」と叱りました。このようなときはどう接すればいいのでしょうか。
追い詰めるより話を聞いて、諭してあげるようにするのが得策です。
こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。
子どもに注意したり叱ったときの言い訳としてよく発せられる言い訳ですよね。自己評価の低い子どもであればあるほどその傾向にあるようです。つまり、自分を守るために言ってしまっている可能性が高いということです。
こういう場合は、追い詰めてしまうよりもその話に乗っかってしまうのが一番いい方法ではないかと思います。

自己評価が低い状態とは
人は、認められたり褒められたりすることで、「自分はここにいていいんだ」「大事にされているんだ」という気持ちを持ちます。これが自己評価です。子どもの場合はこれが非常に大事で、低くなってくると情緒不安定になったり、わざと悪いことをして目を自分の向けようとしたりします。
叱られ続けたりすることや、話を聞いてもらえず一方的に責められてしまったりすることが多くなると、自己評価が低くなってしまいます。自己評価が低い状態になると、どうしても非を認めることができなくなってしまいます。それは、自分の心や存在価値を守ろうとする行為なのです。
「妖怪のせいだ」とお子さんが話しているのならば、自己評価が低くなっているのかもしれません。
子どもの話に乗っかるのも1つの手
叱られたときに、色んなもののせいにしてしまうのは、自己評価を今以下に下げないための精いっぱいの防御です。ですから、それを否定してしまわないようにすることが子どものためには重要です。
親はとても大変ですが、子どもの話に乗っかってあげましょう。「妖怪のせいだ」と話すのなら、「どんな妖怪が、どんなことをさせたのか」をきちんと聞いてあげることが大切です。話を聞いてもらえることは自分を認めてくれると心が判断しますので、たくさん話してくれるでしょう。
つい、「ウソはダメだ!」と叱りたくなってしまう気持ちはわかりますが、(年齢が低ければ低いほどウソをついているという感覚ではないのです)ちょっとだけ我慢をしてあげませんか。
子どもに何が悪かったのかを理解させるチャンスです!
最後には反省をさせましょう
話を聞いてあげるだけで終わったら、何が悪くて注意されたのかがわからなくなってしまいます。
「妖怪がさせた悪いことは何なのか」を子どもの口で言わせて、「いけないことだよね。もう取りつかせないようにしようっか」と子どもの言い分を認めてあげて、反省をさせましょう。そうすれば、比較的すんなりと話を聞き入れることができ、「ごめんなさい」ができるようになります。
お母さんが一枚上手になった方が、こういったケースはうまくことが治まるはずです。
×「何わけのわからないことを言ってるの!」
×「ウソばっかり言って!」
×「じゃあ証明してみなよ!」
上記のようなことは言わないようにしましょう。これだと子どもをさらに追い詰めてしまいます。追い詰めて非を認めさせてもいいことはありません。
子どもの話にうまく乗っかり、話を聞いてあげて反省させ、子どもが自分から理解するといった方法を親がとってあげた方が、お互いのためにはいいと思います。
【参考文献】
・『子育てハッピーアドバイス2』明橋大二・著
●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)