特別な気遣いは不要!? 不妊治療中の友人を励ますポイント
2014年10月13日 | よみもの特別な気遣いは不要!? 不妊治療中の友人を励ますポイント

【女性からのご相談】
長い付き合いの友人が、メールで不妊治療を始めることを伝えてくれました。彼女は大切な存在なので、彼女のために何かできることはないかと考え、旅行先でお守りなどを買ってプレゼントしたいと思っています。でも、不妊治療をしている人にとっては、余計なお世話になってしまうでしょうか? 彼女を傷つけずに励ましの気持ちを伝えるには、どうすればいいのでしょうか?
そっと見守るだけでも十分気持ちは伝わります。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
大切なご友人が不妊治療を始められるとのことで、ご相談者様は力になりたい、励ましたいという優しいお気持ちなのですね。
不妊治療中の女性は、とてもナーバスになっています。こちらが良かれと思ってしたことや言ったことでも、それが思わぬ傷になってしまうこともありますから、不用意な励ましはできるだけ控えた方がいいかもしれませんね。
それでは、不妊治療中の友人の力になるためにはどうすればいいのか、ご一緒に考えてみましょう。

励ましやアドバイスがプレッシャーになることも
不妊治療中の女性は、周囲からの、「大丈夫」「そのうちできるよ」「頑張って」という無責任な励ましの言葉をよく思わない傾向があります。こちらが心から励まそうと思っていても、逆にプレッシャーを与えてしまったり、不愉快な思いをさせてしまったりすることもあるのです。
大切なご友人だからこそ、お守りをプレゼントして励ましたいというお気持ちはよくわかりますが、ご友人は、ご相談者様に何かしてほしいと思っているわけではないのかもしれません。余計なプレッシャーや不愉快な思いを与えないためにも、そっと見守るのが一番よい方法だと言えるでしょう。
不妊治療中の友人に接するときのポイント
不妊に悩む人や不妊の問題を抱えた人のための自助グループ『フィンレージの会』と、聖路加看護大学21世紀COEプログラムが作った『My Deer あなたの身近な人が不妊で悩んでいたら』という冊子の中に、不妊に悩む人に接するときに、心にとめておきたいポイントが掲載されています。
それによると、大切なのは『“聴く”こと、そして“寄り添う”こと』。不妊治療の悩みは、人にはなかなか打ち明けにくいものですし、大切な友人に治療の愚痴を言って煩わせたくないという気持ちもあります。
ですから、無理に話を聞き出したり、何かをしてあげたりするよりも、「話したくなったらいつでも聞くよ」というメッセージを送り、ご友人が本当に話したいと思ったときに、いつでも話を聞くことができるように待つことが大切です。
実際に、ご友人が悩みや辛い気持ちを打ち明けてくれたそのときは、励ましの言葉もアドバイスも必要ありません。ただそばにいて、「うんうん」「そうだったの」と相づちを打って共感するだけで十分です。そうした聴く姿勢、共感する姿勢が、ご友人にとっては本当の意味での励ましになることでしょう。
治療のことにとらわれず、普段通りにお誘いを
ご友人が不妊治療を始めたからといって、何か特別なことをする必要はありません。治療のことは置いておいて、普段通りに食事や映画などにお誘いするのもよいでしょう。
治療のことで頭がいっぱいになっているときは、友人と何気ないおしゃべりに夢中になることもストレス解消になります。あまり気を遣い過ぎずに、いつも通りの態度で接することが、ご友人の支えにもなるのではないでしょうか。
不妊治療を始めたご友人を大切に思うお気持ちは、ご相談者様が特別に何かをしなくても、十分に伝わるはずです。どうぞ、そっと見守ってあげてくださいね。
ご友人に赤ちゃんが授かりますことを、心からお祈りしています。
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●ライター/小柚子(フリーライター)