「大手進学塾」「個人塾」のメリット&デメリット
2014年10月13日 | よみもの「大手進学塾」「個人塾」のメリット&デメリット

【ママからのご相談】
小学4年生の息子がいます。中学受験を視野に入れた勉強を始めましたが、なかなか成績が伸びていきません。今は大手進学塾に通っていますが、もしかしたら合っていないかもと思い、転塾を考え始めました。しかし、大手進学塾にしても、個人塾を選ぶにしても、数が多すぎてどこがいいのかと頭を悩ませています。それぞれのメリット、デメリットを教えてください。
ノウハウと情報の大手進学塾、面倒見と手厚さの個人塾・地域塾。
ご相談いただき誠にありがとうございます。プロ家庭教師の佐々木です。
大手進学塾に入れたからといって成績がすぐに伸びるわけではないので、悩みどころですよね。
お子さんは小学4年生でまだ時間があるので、ぜひそれぞれのメリットを知ったうえで選択してくださいね。

それぞれのメリット・デメリットを知ろう
大手進学塾とは、全国規模で展開する大手予備校や地元エリアで数箇所の塾・予備校を展開する形態などを指します。
一方の個人塾・地域塾は、1つの拠点で、塾長と数人の先生で交代に指導する形式であることが多いです。
大手進学塾
【メリット】
・指導方法や進路指導データに十分なノウハウがある
・通学に便利な場所
・安定感がある
【デメリット】
・塾のカリキュラムにペースを合わせなければならない
・優秀な講師は上位クラスに集中しがち
・成績順でクラス分けがなされ、特にクラス数が多いと下位クラスは劣等感を抱きやすい
全国規模の大手塾の場合、入試に関する情報が豊富でノウハウの蓄積があります。長年にわたり出題傾向・対策などの研究がなされ、それに基づいた学習カリキュラムが提供されるため安心感があります。
一方で、1クラス20名以上の規模で行われ、クラスの数も多くあるので、一人一人の面倒見や手厚さでは物足りない部分があるかもしれません。
個人塾・地域塾
【メリット】
・先生の目が届きやすく、その子に合った指導が受けられる
・進路相談がしやすい
・学習の個別指導も受けやすい
【デメリット】
・担当の先生の力量によるところが大きい
・吟味して選ぶと遠方であることも
・設備・環境面が大手進学塾ほど整っていないことが多い
一方、小規模な塾では、その分一人一人の面倒見が良く、先生と生徒との良い信頼関係が築けることが最大のメリットです。大手進学塾に比べると情報やノウハウに欠けている部分もありますが、地域の進学先については多くの情報を持っていることも多いです。
指導については先生の力量による部分が多いため、相性をよく吟味してから選ぶ必要があります。また名物先生がいる遠方の塾を選んでしまうと、通塾の時間が負担になることも。駅から1本入った場所や住宅街にあるので、交通という面ではあまり良くないこともあります。
お子さんの成績や理解力、集団の中で力を発揮できるのか、手厚い指導で伸びるのかを吟味し、お子さんに合った塾を探してみてくださいね。
【参考文献】
・『中学受験と塾通いの悩み解決します』AERAウィズキッズ 14秋号
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●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)