がんリスクが高い!? お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる原因と予防法
2014年9月25日 | よみものがんリスクが高い!? お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる原因と予防法

【女性からのご相談】
お酒を飲んだ後すぐ赤くなります。赤くなってからも特に酔っぱらうわけでもないのですが、友達よりすぐ顔が赤くなってしまいます。
「血行がいいからなんじゃないの?」と言われるのですが、本当はどういうことでしょうか?
> 酵素活性が低いと顔が赤くなりやすい(P1)
> 日本人の4割がALDH2の不活性型!?(P2)
> お酒で顔がすぐ赤くなる人は病気リスクが高まる!?(P2)
> お酒の強さをセルフチェックしよう!(P3)
> お酒は飲み続ければ強くなるって本当?(P3)
> お酒で顔が赤くなるのを防ぐ方法2つ(P4)
> お酒だけじゃない! 顔が赤くなる他の原因(P5)
> まとめ(P5)
こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
友達より早く顔が赤くなると、それ自体が恥ずかしかったり、周りからたくさん飲んでいるように見られてしまう気もしますよね。
でも、お酒を飲んで赤くなるのはアルコールで血行が良くなっているのではなく、アルコールの分解途中に発生するアセトアルデヒドの毒性によるものです。
お酒を飲んでから顔が赤くなるまでの体の働き
お酒を飲むと顔が赤くなる人がいますが、どういうメカニズムに赤くなっているのかご存じですか?
まず、お酒を飲むと、アルコールが胃や腸で吸収されて血液を通して全身に回ります。
そのうちの10%は尿などで体外へ排出されますが、残りは『アセトアルデヒド』に分解されます。そのあと酢酸に分解され、最終的には二酸化炭素と水に分解されます。
アセトアルデヒドは体にとって毒性が強く、神経に働きかけて皮膚の血管を広げて血流を増やすことで顔を赤くします。
アルコールが分解される過程は、
(1)アルコール→(2)アセトアルデヒド→(3)酢酸→(4)水+二酸化炭素
となりますが、顔が赤くなる人は(2)〜(3)までの分解能力が弱いことが原因です。
酵素活性が低いと顔が赤くなりやすい

お酒を飲んで赤くなるのは、アルコールによって血行が良くなっているわけではないと書きましたが、顔が赤くなることをフラッシング、赤くなる人をフラッシャー、赤くならない人をノンフラッシャーと呼びます。
フラッシングが引き起こす症状には、
・体が赤くなる
・頬や耳たぶが熱く感じる
・脈が速くなる
・ドキドキする(動悸)
・頭痛
・発汗
・めまい
・眠気
などがあります。
フラッシャーにも1杯少量の飲酒で必ずフラッシンングを起こす人から、必ず赤くなるのではなく、相当飲んでから遅れて現れるか、現れても軽度で、ほかの症状を伴わない人までと個人差があります。
アセトアルデヒドの分解能力が低い人はフラッシングを起こしやすいです。分解能力は各個人の酵素活性(分解を助ける酵素の能力の高低)により決まります。
→次ページでは、日本人のALDH2の型を見ていきましょう。