どうすればイイの? 子どもが“捨て猫”を拾ってきたときの対処法
2014年9月23日 | よみものどうすればイイの? 子どもが“捨て猫”を拾ってきたときの対処法

昨今の猫ブームはすごいですね。SNSで流れてくる猫画像や動画に日々癒やされまくっているという人も少なくないでしょう。
“かわいいは正義”という言葉がありますが、それが本当だとしたら猫はまさに正義そのもの! 何をされても許せちゃう愛嬌がありますね。
さて、そんな“カワイイモンスター”な猫ですが、もし子どもが拾ってきたらどうしますか?
唐突な質問で申し訳ないのですが、実際子どもが捨て猫を拾ってくるときというのはいつだって唐突です。
たとえ日頃から猫を「かわいい! かわいい!」と連呼するような猫好きな人であっても、実際に子どもが連れてくるとなると躊躇してしまう人は多いでしょう。
そこで今回は、子どもが捨て猫を拾ってきたときの対処法についてお話ししていきます。

捨て猫を一定期間保護できる場合
もしあなたが捨て猫を保護できる場合、以下のことをする必要があります。
(1)まずは保温してあげる
子どもが拾ってきた猫が子猫だった場合、空腹や病気などで弱っている可能性が高いです。
体力を使い果たした子猫は、体温が下がってしまっている場合があります。
そのため、まずはダンボール箱に古いタオルや衣類を敷いてあげ、冬であればその下にカイロなどを入れてあげましょう。
玄関先ではなく、家の中で保護できる場合(先に飼っているペットがいる場合は家にあげないほうがいい)は暖房を使いましょう。
体を温めると体力の回復も早く、ミルクを飲める元気が出てきます。
(2)動物病院へ連れて行く
子猫が温まっている間に、動物病院へ連れて行く準備をしましょう。
まずは動物病院へ連絡し、「捨て猫を保護したのですが、診てほしいです」と伝えておきましょう。検査までの流れがスムーズになります。
捨て猫を診る場合、動物病院では健康診断や病気の検査、ノミ・ダニの駆除をしてくれます。
そのときにかかる費用は各病院によって異なりますが、大体2,000円〜3,000円程度とのこと。
診断時に獣医さんからいろいろと飼育に関するアドバイスがもらえますので、分からないことは何でも聞くようにしましょう。
(3)必要なグッズを買い集める
病院で診てもらったら、今度は当面の間子猫を世話するために必要なグッズを買いにいきましょう。
必要となるのは、以下の物です。
・水
・子猫用のミルク
・哺乳瓶(離乳前の場合)
・猫用トイレ
・猫砂
・猫用のエサ(総合栄養食)
限られた期間の保護であれば、これらのグッズを買い集めましょう。他の細かい物については、獣医さんに聞くといいですよ。
(4)引き取り先が見つかるまでお世話する
最初に注意してほしいのは、人間用の牛乳を与えてはいけないということ。とくに生後1か月未満の猫には絶対にあげないようにしましょう。
さきほど買ってきた子猫用のミルクを与えます。生後10日くらいまでは、1日に4回の授乳が必要となります。
生後1か月くらいになると、普通のエサを与えて大丈夫です。拾ってきた猫が生後どのくらいなのかは、獣医さんに聞いておきましょう。
また、子猫の場合は自分で排泄することができません。猫は24時間尿が出なければ死んでしまうので、サポートしてあげる必要があります。
ティッシュをぬるめのお湯で濡らし、お尻にあててトントンと刺激を与えたり、さすったりします。そうするとおしっこが出てきます。

引き取り先の探し方
一定期間保護したけれど、やっぱり家で飼うのは難しい……そんな場合は引き取り先を探しましょう。
(1)SNSを活用して里親を探す
Twitterなどでよく猫や犬の里親を募集しているのを見かけますね。
SNSはいろんな人とつながることができますから、里親を探すのにはうってつけです。電柱にポスターを貼るよりも効果的といえるでしょう。
里親募集の際は、性別や年齢などの詳細な情報を載せるようにしましょう。写真も必ず載せたほうがいいです。
写真はかわいく写っているほうが引き取り手も現れやすいので、なるべくかわいい写真にしましょう。
(2)動物病院へ相談する
病院によっては、代わりに里親を探してくれるところもあるようです。いろんな病院へ電話して里親を探してくれるところを見つけましょう。
(3)ボランティア団体へ連絡する
愛護団体やボランティア団体へ連絡するのも一つの手です。捨て猫を保護して里親を探してくれるので、連絡してみましょう。
各都道府県に散らばっているので、ネットで検索して探しましょう。
捨て猫を保護できない場合
本当なら保護してあげたいけど、家族が動物アレルギーを持っていたりペット禁止のマンションに住んでいたりと、どうしても保護できない場合もあるでしょう。
その場合は、以下の方法で引き取り先を探すことができます。
(1)交番や市役所に届ける
どうしても保護できない場合は、交番や市役所などの公的機関に届けましょう。運が良ければ愛護団体へ引き渡してくれることもあります。
(2)保健所、動物愛護センターへ連絡する
これは最終手段です。保健所や動物愛護センターへ連れていかれた猫はほとんどが殺処分となります。
とはいえ、一定期間は預かってくれます。里親が見つかる可能性が全くないというわけではありません。
いかがでしたか?
1年間に殺処分される猫の数は10万匹近くにも上り、そのうちの17%は飼い主による飼育放棄だそうです。
飼育放棄した人の中には、捨て猫を拾ったものの、やっぱり飼えなかったというケースもあるようです。
最初の段階で里親を探していれば、その猫も飼育放棄されて殺処分されることもなかったかもしれません。
突然子どもが捨て猫を拾ってきたときでも適切な対応が取れるよう、今からシュミレーションしてみてくださいね。
【参考リンク】
・猫の里親募集 | NPO法人東京キャットガーデン
●文/パピマミ編集部