男が母の手料理を「おいしい」と言うワケ
2014年9月16日 | よみもの男が母の手料理を「おいしい」と言うワケ

【女性からのご相談】
結婚4年目の共働き夫婦です。結婚してからは仕事を続けながらも、「夕食だけは夫においしい手料理を」と思ってお料理を頑張っていますが、夫の反応はイマイチ薄く、「おいしい」と言ってくれません。ところが先日、夫の実家に帰省したときには、姑のお料理に、「おいしい!」を連発。私のお料理に夫からダメ出しをされたことはありませんし、感想を聞くと、「おいしいよ」とは言ってくれるのですが、モヤモヤしてしまいます。
食べ慣れた味を、「おいしい」と感じる傾向を示すアンケート結果もあります。わが家の味はこれから二人で時間をかけて作り上げていきましょう。
ご相談ありがとうございます! フリーライターのパピルスです。
ご主人においしいお料理を食べてほしくてお料理教室に通われているとは、なんてかわいらしい奥様なのでしょうか! ついつい初心を忘れてしまっていた私もハッとさせられました。
ご主人にお料理のダメ出しをされたわけではないとのことですので、ご相談者様のお料理が“おいしくない”というわけではないのだと思いますよ。もし心配であれば、本音を言ってくれるお友達やご自身の実家などで手料理を振舞い、感想を聞いてみましょう。
お料理に問題点があれば言ってもらって改善するしかないですが、問題点を指摘されることはないのではないかと想像します。本当に“おいしくない”のであれば、毎日食べるのは苦痛ですから、既にご主人から何らかの“お願い”をされているようにも思います。
では、なぜご主人は、ご相談者様のお料理には、「おいしい」と言ってくれず、お母様のお料理には言うのでしょうか。

男性が母親の料理を、「おいしい」と言う理由
いろいろ理由は考えられますが、一つには、「久しぶりに帰省した実家で両親を喜ばせたい」という親孝行の気持ちの現れや、リップサービスも含まれているのではないか、と推測することができますね。
もう一つは、“食べ慣れた味=おいしい味”と感じる傾向があるのではないか、ということです。
このことは、アニヴェルセル株式会社が行ったアンケートの結果からも推測されます。
首都圏・関西の男性を対象にした『母親の料理と彼女(妻)の料理は、どちらがおいしいと思いますか』というこちらのアンケートでは、
・母親の方がおいしい……73%
・彼女(妻)の方がおいしい……27%
という結果が出たそうです。
“母親の方がおいしい”と答えた理由として、
・懐かしい味がする
・昔から食べている味だから
・慣れ
・食べ慣れている味だから
・小さいころから食べ慣れているから
・慣れ親しんだ味
と“慣れ”に関する回答がズラリ。
35歳以上の男性に絞って見てみると、
・量が適切
・自分の好みに合わせてくれる
・自分の好きなものや量を知っている
などの回答も寄せられています。
ご相談者様のケースでは、ご主人が子どものころから慣れ親しんでいる味付けに加え、久しぶりの帰省ともなれば、息子さんの好きなものを熟知しているのが母親というものですから、ハズレなしのメニュー構成でお迎えしたのではないでしょうか?
試行錯誤で新しい“わが家の味”を!
前述のアンケート結果から考えると、ご相談者様のお料理が“おいしくない”のではなく、“ご主人の好みにピッタリ合ったお料理をお母様が用意していた”ということも十分考えられます。
もしかしたら、お母様も、息子(ご主人)がどうしたらおいしくご飯を食べてくれるかと、子どものころから長年試行錯誤してきたかもしれませんね。
ご主人とお母様に子どものころからの日々の積み重ねがあるのは、当然のこと。
それはそれとして敬意を払いつつも、これからはご相談者様とご主人で、毎日を積み重ねていくうちに新しい“わが家の味”も生まれてくると思います。
ご相談者様もおいしいなと思うお料理があれば、お母様にレシピを教えてもらうのもいいですよね。ただし、同じレシピでも同じ味になるとは限らないので、期待し過ぎるのは禁物です。
おいしくても、口に出して言ってくれないだけかもしれませんから、ご主人に、「たまにはおいしいって言ってくれると、嬉しいなぁ」と、ご相談者様の気持ちをぶつけてみるのも良いと思いますよ。
過度に気にしすぎず、気長に構えてお料理を楽しんでくださいね。
●ライター/パピルス(フリーライター)