乾燥しやすい秋を健康に過ごすための秘訣と食材
2014年9月8日 | よみもの乾燥しやすい秋を健康に過ごすための秘訣と食材

こんにちは。国際中医薬膳師の坂本雅代です。
残暑もありますが、徐々に気温が下がり朝晩は涼しく感じることが多くなりました。暦の上ではすでに秋。陽の季節から陰の季節に入ります。
今日は、秋を元気に過ごすための秘訣をご紹介します。

秋は乾燥の季節
秋の長雨や台風の多発が過ぎると雨が減少し、空気がカラカラに乾燥するのが秋の特徴。
中医学で秋は『燥邪』という邪気を好み、鼻、のど、口、唇、舌、皮膚などを乾燥させ、便秘にもなりやすくなります。年を取ると体の中が乾燥しやすく、加齢によって更に乾燥しやすい季節です。秋は体の外も中も乾燥しやすいのです。
秋を元気に過ごす秘訣2つ
(1)温度調整をしっかりする
気候が寒くなるので風邪を引かないように注意が必要です。日中の肌寒さはそのままで大丈夫ですが、夜中にトイレに起きたときなどは温かい格好をするなど気をつけましょう。
(2)太陽の光をしっかり浴びること
季節が陰の季節に入ったことで、気持ちが憂鬱になりやすくなります。特に、元々陽の気が少なくなっている老人は花が枯れているのを見ても憂鬱になったり、鬱になったりしやすい時期です。
若い人でも体質や環境的に陽の気が足りていない人は、鬱になりやすくなります。対策は光をしっかり浴びること。光は太陽でも電気でも良いので、薄暗い部屋に閉じこもらないようにしましょう。
秋に食べたい食材
秋は、体を潤しながら夏に消耗した気を外に出さないように収斂して、無理に使わないようにするのが基本となります。
『少辛多収』、辛い物は外に出す力が強いので少なくし、引き締めて閉じ込める力がある『収』の食べ物、酸味、渋みのあるものを増やします。
薬膳で『滋養、潤燥』の効果がある食材には、
・百合根
・白木耳(シロキクラゲ)
・豆腐
・梨
・りんご
・ハマグリ
・牡蠣
・ハチミツ
など。
『生津』の食材には、
・杏子
・ぶどう
・枇杷
・みかん
などがあります。
水分が多い旬の果物を選ぶと秋の乾燥対策になります。
秋にお薦めの最も有名な薬膳料理
中でも、中華料理のデザートとして有名な『杏仁豆腐』は、杏仁(きょうにん)という生薬が使われており、潤す効果が強く、秋にはぜひ食べたいデザートです。
コンビニやスーパーでも気軽に手に入りますが、潤い効果を得るためには原材料をチェックしてください。杏仁に香りが似ているアーモンドエッセンスを使用しているものもありますので、ぜひ杏仁を使ったものを選んでくださいね。
●ライター/坂本雅代(国際中医薬膳師)