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認知症介護中に気をつけたい近所迷惑の防止策

認知症介護中に気をつけたい近所迷惑の防止策

【男性からのご相談】
実父が認知症になってしまい、妻共々介護に苦戦しています。その中でも徘徊や妄想がひどく、ご近所の人にあることないことを言って回ったり、大きな声を出したりします。これではご近所に迷惑をかけてしまうのではと心配になっております。

a 先手を打って事情を話しておくと、協力が得やすくなります。

初めまして。認知症の祖母のことでご近所と連携を取ったことのあるメンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

私も相談者様と同様に、認知症の家族の介護をしてきました。認知症になって徘徊や妄想が出てきてしまった場合は、ご近所との付き合い方を考えなくてはいけません。

ご近所にはさまざまな事情を抱えている方がいるかもしれませんから、早い段階で手を打つことが必要でしょう。

認知症の家族を介護していることをご近所の人に話し、「ご迷惑をおかけします」と先に挨拶することで、何かあったときに助けてもらえますし、ある程度の理解をしてもらえます。

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ご近所には話をしておきましょう

認知症の家族がいることを人に話すのは勇気のいることです。ましてや徘徊や妄想があるなんて恥ずかしいと感じることがあるかもしれません。実際に私がそうでした。

しかし、祖母の徘徊が外にまでおよび、いなくなってしまったときはご近所の助けが本当にありがたかったです。目撃情報を提供してくれますし、自宅まで連れてきてくれることもありました。

何かの原因で外に出てしまった場合、認知症を患っていると帰り道がわからなくなってしまいます。そんな時に認知症であることをご近所の人が知っていたら、それ以上どこかへ行かないように連絡をくれたりします。

それに先手を打って話しておくことで、事情を理解してくれやすくなるというメリットもあります。

ご近所付き合いでの注意点

妄想がひどくなってくると、とんでもないことを言い出しご近所に言いふらします。

この時に印象が悪くなってしまうのは、介護をされている相談者様です。私も話すのが遅れたために、ご近所では散々な言われ方をしました。大変な思いで介護をされている方たちにそんな辛い思いはして欲しくありません。

ここで注意しなくてはいけないのは、ご近所に挨拶に行くときには、「徘徊をします」「妄想の症状が出ています」などはっきりと話すことです。そして、必ず、「ご迷惑をおかけします」と一言言いましょう。そうでないと、介護を経験したことのない人はわかりません。

誠意を持ってお付き合いを

妄想などから大声を出したりして、ご近所に迷惑をかけることがあります。特に赤ちゃんや受験生がいるお宅がある場合です。そういう人がご近所にいたら真っ先にご挨拶に行きましょう。理由を話し、対処することを誠意を持って話せばわかってもらえるはずです。

対応策などを説明すれば、ご近所の方も激しく突き詰めたりはしないと思いますが、介護を経験したことのない人にとっては、“騒音”としか捉えません。だからこそ、誠意ある早めの挨拶とお付き合いが必要なのです。叫んだりしなくても済むように、あらかじめ対策を練っておきましょう。

大事なのは、先手を打っておくことと誠意を持って話すことです。

認知症で大変な状態は徘徊と妄想だと思います。祖母の場合は、本当に大変でした。

・「監禁されているから助けて欲しい」と窓から叫ぶ
・「ここ数日、ご飯を食べさせてもらっていないから何かください」と物乞いをする
・「金を返せ! この泥棒!」と大声で叫ぶ

というようなことがありました。


家族だからこそ辛いですし、心に相当なストレスを抱えます。それをご近所から言われた日にはさらに気が滅入ってしまうでしょう。

しかし、早めに話しておくことで、ご近所から冷たい目で見られることはほとんどなくなります。かえって助けてくれたり、何かあったときに力になってくれることも多いのです。

【参考文献】
・『ふまじめ介護 涙と笑いの修羅場講談』田辺鶴瑛・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)

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