子供に良い影響を与えるゲームとの付き合い方
2014年8月29日 | よみもの子供に良い影響を与えるゲームとの付き合い方

【ママからのご相談】
小学2年生の息子がいるママです。最近、子供がゲームを欲しがるようになりました。周りのお友達もみんな持っているし、誕生日に買ってあげたいのですが、ゲームをするときのルール作りに悩んでいます。ゲームをする時間やルールを破ったときのペナルティなど、どのように決めれば良いのでしょうか?
ゲームと外遊びをバランス良くできるようなルールを。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
子どもにゲームを買い与えるとき、ほとんどのママが時間などのルールをどう決めるか悩むものです。ゲームとの付き合いを避けては通れない現代の子どもだからこそ、ゲームを持つにあたって、最初のルール作りをしっかりしなければなりませんね。
それでは、実例を見ながら、どのようにルールを作るべきか考えてみましょう。

実際にママたちが決めたルールは?
多くの子どもが何らかのゲームを所持している現在、ママたちはどのようなルールを決めているのでしょうか? 私の周りの先輩ママたちに話を聞いてみました。
『ゲームは1日30分の約束。1分でも過ぎたら、1週間ゲームはおあずけ。一度約束を破って本当に1週間ゲームをさせなかったら、それからは必ず時間を守るようになりました』(小学3年生のママ)
『宿題とお手伝いをしてからという約束で、1時間やらせています。お手伝いは、決められたもの以外に何か1つするごとに10分延長というルール。このルールになってから積極的にお手伝いをするようになりました』(小学5年生のママ)
『ゲームは家の中でのみ、1時間というルール。外へ持っていくのは禁止。外ではお友達と体を動かして遊ぶように言っています』(小学2年生のママ)
やはり、30分〜1時間という時間制限を設けてゲームをさせているママが大多数でした。
また宿題をしてからゲームをする、外へは持ち出さない、寝るときは親に預けるといった約束をし、それを破った場合は一定期間ゲームをさせないというママも多くいました。
ゲームは1日1時間が最適?
小児科学の専門誌『Pediatrics』では、『1日1時間以内のビデオゲームは、子どもたちに良い影響を与える』とする研究結果が発表されたそうです。
オックスフォード大学の研究チームによると、『ゲームを1日1時間する子どもは、全くしない子どもよりも、生活への満足度が高く、社交的であることが判明した。しかし、1時間以上ゲームをしていた子どもはゲーム以外の活動をする時間が減り、子どもに相応しくないゲームを目にする機会が増えるためか、落ち着きがなく、注意力が散漫になる傾向が見られた』そうです。
ゲームの影響については様々な議論がありますが、ゲームを全くさせないよりは、させた方が良い影響があるというのは興味深い結果ですね。
1日1時間というのは、子どもにとっては短い時間かもしれませんが、ゲームによって他の遊びの機会が奪われてしまうことを考えると、妥当な時間なのかもしれません。
幼児期・児童期の子どもにとって、外で体を動かして遊ぶことは、思考やコミュニケーション、衝動の抑制や、注意の集中に関わる脳の前頭前野の発達を促すために大切なことです。
ゲームに時間を割くあまり、そうした機会を失ってしまうと研究結果が示すように、注意力が散漫になる可能性もありますから、外遊びとゲームとのバランスが取れるよう、ママが上手に誘導してあげたいですね。
お子さんも納得できるルールを一緒に作りましょう
しかし、親が1日1時間だけと勝手に決めて、それを子どもに押し付けるのは良くありません。特にロールプレイングゲームなどは、時間ピッタリに終わらせることが難しいため、あまりにも厳格なルールにすると子どもは反発を覚えてしまいます。
その場合は、1時間はあくまでも目安として捉え、キリの良いところで止めるよう促すという柔軟な姿勢も必要かもしれません。そうしたことも踏まえて親子でよく話し合い、納得のいくルールを作ることが大切です。
いかがでしょうか?
ゲームとその他の遊びのバランスを上手に取るためにも、ルール作りは必要です。
成長するにしたがって、子ども自身もだんだんとゲームとの付き合い方を理解するようになってきますので、それまでは子どもが自分でルールを守れるよう、ママが声がけや手助けをしてあげると良いのではないでしょうか。
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●ライター/小柚子(フリーライター)