出生前診断の血液検査で“陽性”だった場合の受け止め方
2014年8月11日 | よみもの出生前診断の血液検査で“陽性”だった場合の受け止め方

【女性からのご相談】
出生前検査という言葉を耳にするようになりました。近いうちに子供が欲しいと思っていますが、検査結果が確定的ではないとも聞き、どう受け止めたらいいのかよく分かりません。また海外では既に一般的なのでしょうか。
検査方法は、妊婦の採血。
ご相談ありがとうございます。ママライターのbluegreyです。
新型出生前検査は、妊婦の採血によって胎児の3つの染色体の病気が高い精度で分かる検査です。

結果は確定ではない
在住国のイギリスの例をお伝えすると、イギリスでもやはり妊娠12週前後に妊婦の採血と胎児の首の後ろの袋の厚みをエコーで測り(NT Nuchal TransLucency)、双方の結果からダウン症など染色体異常の確率が割り出されます。
ここで注意しなければいけないのは、結果は必ずしも確定ではないということ。ちなみにイギリスでは、結果が150分の1より高かった場合、羊水検査を提案されます。羊水検査の結果は確定的ですが、0.5〜1.0%の確率で検査自体が流産のきっかけとなってしまう危険性もあります。
実地施設の医師が参加する共同研究組織『NIPTコンソーシアム』によると、『日本では、2013年4月にこの新型出生前検査が導入されてから翌3月末までの1年間に、実際には異常がなかったのに“陽性”と判定された妊婦が7740人中13人いた』ことが報告されています。
“陽性”と判定された142人のうち、確定検査である羊水検査で実際に胎児に病気があると分かったのは113人。このうち110人は人工中絶を選び、2人は流産したそうです。
結果が“陽性”の場合、どうするか
検査を受ける際、大切なのは検査結果が仮に陽性だった場合にどうするか、更に羊水検査をするのか、その羊水検査の結果をどう受け止めるのか。夫婦でしっかり話し合っておくことが何よりも大切だと思います。
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●ライター/bluegrey(ママライター)