「アニメ」「ボカロ」にハマる子供への対処法
2014年8月4日 | よみもの「アニメ」「ボカロ」にハマる子供への対処法

【ママからのご相談】
小学生の娘がアニメとボカロにはまっています。家にいるときはずっとボカロの音楽を流していて、遅くまでアニメを観たり動画サイトで動画を観ていたり……。その嗜好が私には理解ができず、やめるように言いますが、そのたびに喧嘩になります。流行っているのは分かるのですが、そんな娘を見ていてイライラしてしまいます。やめさせても大丈夫でしょうか。
無理矢理やめさせるのは難しいものです。
こんにちは。プロとして家庭教師をしています佐々木と申します。ご相談いただき誠にありがとうございます。
ご自宅にお伺いする仕事ですので、アニメ・ボカロ等、お子さんの趣味との向き合い方についてご相談いただくことも多くございます。ボカロやアニメが好きな娘が理解できないと訴えるお母様は少なくありません。

禁止すればするほど、やりたくなる
『カリギュラ』というアメリカの映画をご存知でしょうか。この映画はあまりの過激さにボストンで上映禁止となったことが原因で、かえって人々の注目を集めました。
このように、禁止されると逆にやってみたい、見てみたい衝動に駆られる心理現象を『カリギュラ効果』といい、心理学上で証明されています。娘さんが好きなアニメやボカロを禁止してしまうと、反動が出て余計にはまってしまうか、やめたとしてもわだかまりを残してしまう可能性が高いです。
嫌だと思う理由を考える
アニメやボカロは日本のサブカル文化の1ジャンルであり、それ自体は決して害のあるものではありません。しかし、前述の通りこれらを嫌がるお母様は少なくありません。
そこで考えてほしいのが、“ご相談者さんがこれらを嫌う理由は何なのか”ということです。
「勉強に支障が出る」「お金を無駄遣いしている」「夜遅くまでパソコンに向かっている」等、お母様の話をよく聞いてみると、アニメやボカロそのものというよりも、それらを好きなことによって起こる良くない状況が嫌だと言う方が多いのが実情です。
約束事をつくる
嫌だと思う理由がわかったら、その部分だけをやめるように娘さんに話してみてはいかがでしょうか。
勉強に支障が出るのが嫌なら、勉強中はしないように約束する。お金を無駄遣いしてほしくないなら、月の上限額を決める。夜遅くまで起きているのが心配なら、時間を決める。
このように、ご相談者さんがどうしても譲れない部分だけは約束事をつくり、それを守ることを条件に容認するという方法です。これなら反発が起こる可能性が少なく、お互いのストレスを減らすことができます。
子どもは大人が予想しないものに熱中します。ですが、それは一過性のものであることも少なくありません。昨今のサブカルブームから、「クラスのお友達と話を合わせるためにアニメを観たりボカロを聴いたりしている」という女子もいるほど。
無理に禁止して親子の溝を深めてしまうのは勿体ないことです。娘さんとよく話し合ってみてくださいね。
●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)