子供を叱った後の罪悪感に苛まれた時の対処法
2014年7月31日 | よみもの子供を叱った後の罪悪感に苛まれた時の対処法

【ママからのご相談】
3歳の男の子がいるのですが、私の言う事を全然聞いてくれず、叱っても意味の分からない口答えばかりしてきます。「ちゃんと歯磨きしなきゃ!」「ボク、警察官になるからいいの!」といったようなやりとりが毎度あるため、私のイライラが爆発してしまい、怒鳴り散らしては、その後、落ち込んでしまいます。
最近、大きな声で名前を呼ぶだけで、「ごめんなさい!」と謝られてしまう事も。もうどうしたらいいか分かりません。
叱る時は子どものどこかに触れましょう。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。
お子さんが2~3歳の時は、ママにとってはとっても大変な時期ですよね。
自我が芽生え、自分の主張が強くなると、子どもは親の言う事なんて全く聞いてくれないものです。多くのママ達が悩んだり、落ち込んだりしてしまいます。「親からすれば意味の分からない主張も、ちゃんとした成長の証。それでいいんですよ」と言われても、ママのストレスはかなりのもの。
今回は心理学から、この時期のママと子どもの関係を紐解いていきたいと思います。

繰り返される口答えは子どもからのシグナル
この時期の子どもは、成長とともに『承認欲求』が強くなってきます。何度も何度も同じ反抗の言葉を口にするのは、「自分の存在や言葉をもっと認めて欲しい!」という気持ちを表したシグナルでもあります。
ママ「ちゃんと歯磨きしなきゃ!」
子ども「ボク、警察官になるからいいの!」
ママからすればこの会話は、「歯磨きしてるのに、何言ってるんだろ?」とお考えになると思いますが、しかし、子供からすれば、「大人になったら警察官になるって言ってるのにママはなんで歯磨きの話するんだろ?」という気持ちなのです。
子どもが一途に何かを思う時は、歯磨き中だろうと何だろうと、頭の中はその事でいっぱいです。そんな時はとりあえず、お口をすすがせて、「どうして警察官になりたいの?」等、子どもの話を聴いて、「○○君は警察官になりたいんだね。立派な警察官になるだろうね」と、まずは子どもの夢をしっかり受け止めて認めてあげてください。そうする事ですんなり仕上げ磨きが出来、ストレスフルな応酬をするよりも早くきれいに歯磨きを終わらせる事が出来るでしょう。
冷静になれない時は抱きしめましょう
「まずは子どもの話を聴いて……」と頭では分かっていても、忙しい時にイライラするような事をされると、冷静に子どもの話を聴く事が出来ず、カッとなって怒鳴ってしまいますよね。しかし、向かい合ってお互い立っている状況で怒鳴られても、子どもには恐怖感が残るだけで行動改善には繋がりません。
カッとなってしまったら、とりあえず子どもをギュッと抱きしめて、ため息の一つでもついてみましょう。
抱きしめるという行為は、脳からオキシトシンという絆を強めるホルモンの分泌を促してくれます。すると不思議な事に、ママにも子どもにも落ち着きが見られるようになります。ママは冷静になり、子どももママの言う事に聞く耳を持ってくれる事でしょう。
後悔しても決して謝っちゃダメ
大声で怒鳴り散らした後、「なんであんなに感情的に怒ってしまったんだろう。子どもに悪い事をしてしまった」「私はダメな親だ」と落ち込む人も多いようですが、ここで取ってはいけない行動は、「さっきはごめんね」と謝る事。
これは、ママは怒鳴ってしまった事を謝っているつもりでも、子どもは、「叱られた内容が実は間違ってなかったのでは?」と感じ、混乱してしまいます。子どもに謝りたくなったら、「さっきはどうして、ママが大きな声で叱ったか分かる?」と子どもに聞いて、内容が分かっていれば、「分かってくれてありがとう」もし分かっていない様なら、きちんと説明してしっかり抱きしめてあげましょう。
“育児は育自”そんな言葉もあります。お子さんと一緒に成長する。それでいいんですよ。
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)