体の不調まで判別できる!? 舌苔(ぜったい)の原因と正しい除去方法
2014年7月29日 | よみもの体の不調まで判別できる!? 舌苔(ぜったい)の原因と正しい除去方法

【男性からのご相談】
彼女が出来たと思ったら、仕事が忙しくなりなかなか会えない状態が続いていました。
先日なんとか時間を作り、夜一緒に食事へ行き、帰りにトイレの鏡を何気なく見たら、舌になにやら白いものがビッシリついていました。
もしかして口臭いかも!? そんな不安に駆られて、その日はそのまま帰宅。これは擦り取ったりした方がいいのでしょうか?
> 舌苔の主な成分4つ(P1)
> 舌苔の原因6つ(P2)
> 口臭の原因は舌苔以外にもある(P2)
> 舌苔の状態で“体の不調”が分かる(P3)
> 舌苔が付着しやすい人の特徴(P3)
> 舌苔のケア方法(P4)
> まとめ(P4)
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
やっとデートができたと思ったら、舌になにやら白い物が! 付き合い始めたばかりで、消沈して帰宅してしまったお気持ちお察しします。
舌についた白い物は、舌苔(ぜったい)と言われるものでしょうね。
この舌苔については専門家のあいだでも賛否両論がありますが、いずれにしても無理に擦って全てを除去するのは薦められていないようです。
舌苔(ぜったい)とは

舌の表面についた白色または黄褐色の苔(コケ)状に見えるものを舌苔と言います。
舌苔は、唾液の分泌腺の機能状態や分泌量、分泌液の状態、口の中の常在菌、体調等の影響を受けます。
また、唾液腺は交感神経と副交感神経両方の影響を受けていることから、内臓神経との関連が強く、内臓の状態を反映すると考えられています。
一般的に、胃粘膜の状態が良くない場合に舌苔は多く厚くなります。
味覚や感覚を低下させることで食欲を減らして、食物摂取を減少させることにより、胃腸を保護する働きがあると言われているのです。
健康な状態では舌苔は少なく薄くなりますが、適度な量の舌苔は水分の保持と健全な細菌の層を築き、細胞や味蕾を保護する役割も担っています。
正常な舌の場合、舌の回りと尖端には舌苔がなく、舌先1cmくらいから奥に行くにしたがって薄い白い舌苔が付着しています。
舌苔の主な成分4つ

舌苔は大きく分けて4つの成分によって形成されています。1つ目は、粘膜からはがれた上皮組織。
人間の舌は表面が角質化していますが、ここに上皮のはがれたものがくっつきます。これがたまると、舌苔が濃くなっていき、“白い舌”になります。
2つ目は細菌です。口の中に潜んでいる細菌が角質化された舌にたまることで白く見えます。
細菌にはさまざまな種類があり、場合によっては舌苔の色が茶色や黒に変色することもあるそうです。
3つ目は血球成分。これは白血球などの血球の成分で、口内で出血が起きた際に舌に残ってしまうと舌苔となります。
4つ目には食べかすが挙げられます。食べかすはよく“歯の間に挟まっている”と思われがちですが、実は頬の粘膜の間や舌の上にあります。
これを細菌が分解すると、口臭の原因になります。
ちなみに、口臭の原因になるのは食べかすだけでなく、上皮組織、血球、細菌すべてがその要因となります。
そのため、びっしりと舌苔がついている人は、口臭も比例して強くなります。
→次ページでは、舌苔の原因について見て行きましょう。