妊娠中に逆子を直す方法3つ
2014年7月17日 | よみもの妊娠中に逆子を直す方法3つ

【ママからのご相談】
安定期に入ったばかりのプレママです。先日エコーをした時、赤ちゃんが逆子でした。「まだ大丈夫」とは言われましたが、このまま治らなければ帝王切開になるそうで、やっぱり不安です。逆子を治す方法はありますか?
妊娠中期の逆子ちゃんは心配無し、28週目からは体操などで対策を!
ご相談ありがとうございます。2人の娘が逆子ちゃんで、ギリギリまで悩まされたライターの川中利恵です。
まずはご安心ください。赤ちゃんの定位置が決まるのは妊娠後期。それまでは、羊水の中を自由に動き回っているのだとか。胎盤の位置などに問題が無い限り、妊娠中期の頭の位置が下にきていない状態は、あまり心配する必要が無いそうです。
今はどんな出産方法でも、ほぼ安全に出産できます。それでもやっぱり、できることなら、赤ちゃんの頭が骨盤に包まれるような形の“正常位”で出産に挑みたいですよね。

(1)まずは基本の逆子体操を!
逆子対策を行う時は、かかりつけの産院で必ず相談をしてから行いましょう。妊娠後期にあたる28週が過ぎても逆子ちゃんが治らない場合、恐らく殆どの産院で“逆子体操”の指導があるでしょう。
逆子体操とは、膝を折り、胸と腕を床につけて伏せ、猫が伸びをするようにお尻を上げる『胸膝位』と呼ばれる体勢を5~10分保つ方法です。お腹を圧迫しないように、排尿の後、腹帯などを外して行ってくださいね。お尻を上げることで、子宮内の赤ちゃんが浮き上がって動きやすくなります。
何でもない時はさほど負担のない体勢ですが、妊娠中は意外とツライ! 場合によっては早産や前期破水を起こすこともありますので、無理をして続けるのはNGです。また、体操の後は必ず30分以上は休める状態にして行ってくださいね。
(2)お灸でママの血行と赤ちゃんの胎動を促す!
足の小指の脇、爪から5mm程外側、そして5mm程指の付け根に向かったところに、逆子を治すと言われるツボがあります。ここへ漢方療法の1つであるお灸を行うと、ママの体が温まり、血行が良くなるため、胎盤を通じて赤ちゃんの胎動を促すことができるのだとか。
経験が無いと、“ちょっと怖い”と思いがちなお灸。確かに、ツボの上にそのままモグサを置いて燃やす本来のお灸は、“灸を据える”の慣用句の通り、かなりツライと思います。しかし、最近は簡単・安全に扱える熱くないお灸や、香りがマイルドなモノなど、多数販売されています。是非試してみてください。
(3)最後の手段! お腹を押して頭の位置を変える外回旋術
外回旋術は、医師や助産師さんがお腹を直接押して、赤ちゃんの頭の位置をぐるりと回し、正常位に戻す方法です。もちろん、胎盤の位置や赤ちゃんの心音をモニタリングし、異常が無いか確認しながら行います。但し、場合によっては、へその緒が赤ちゃんの首に巻き付いたり、胎盤が剥がれたりというリスクを伴う方法でもあります。
豊富な経験や、万が一の時にすぐに対処できるだけの設備などが求められるため、外回旋術は一切行わないポリシーの産院も多いようです。
逆子になる原因は、ママの子宮や骨盤の形、子宮筋腫がある、羊水の量、胎盤の位置が低いなど、本当に様々で、医学的に解明されていない部分も多々あるようです。
私自身の経験では、長女は逆子体操などでも頭の位置が治らず、外回旋術を行わない病院だったため、予定帝王切開となりました。そして、次女は、外回旋術を行ってもらい、普通分娩しています。骨盤の子宮の出口にあたる部分が、通常の丸い形ではなく三角気味になっていたそうで、それが原因なのではないかと医師に言われました。
いずれにせよ、出産時に逆子だったケースは、全分娩数の5パーセント程だとか。きっと大丈夫と信じて、今はゆったりとした気持ちでプレママ生活を楽しんでください!
【参考文献】
・『妊娠、出産、お母さん!』松峯寿美・著
【関連コラム】
・ “予定帝王切開”が必要なケースとリスク
・出産はどうなるの? “逆子”のリスクと治し方
●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)