小学生に見られる中間反抗期って? 中間反抗期の特徴と対処法
2014年7月15日 | よみもの小学生に見られる中間反抗期って? 中間反抗期の特徴と対処法

フリーライターの小柚子です。
我が家では、小学2年生の長女がおり、最近は幼稚園児のときに比べると口答えがひどい状態になってきました。
家事を手伝ってくれなかったり、宿題などをやらなくなったり(言われても勉強しない)、習い事に行かないなどのことが増えてきたのです。
周りの同年齢の子どもがいるママ友たちも、口をそろえて「急に言動が反抗的・乱暴になってきた」「ご飯(食事)・料理を残す」「素直じゃなくなった」「反抗期に疲れた、ノイローゼになりそう」と言います。
中には子どもが不登校になってしまっていると悩みを抱えているママや、発達障害のお子さんをもち、反抗期と重なって大変だと悩んでいるママや、1歳の赤ちゃんのお世話の時期と重なってしまい大変だというママも。
誰もが通る道である反抗期。
今回は、そんな小学校1年生、2年生、3年生辺りの低学年・中学年から始まる中間反抗期について、特徴や付き合いの方法についてご説明します。
中間反抗期とは?
反抗期には、大きく分けて3つあります。
- 第一反抗期
- 中間反抗期
- 第二反抗期
第一反抗期は2歳頃に発症するイヤイヤ期。第二反抗期に発症するのが、思春期です。
そして今回ご紹介するのが、小学2年生・3年生頃に発症すると言われる中間反抗期です。
もちろん、個人差はあり、10歳頃、小学4年生(四年生)になってから遅れて表れることもあります。
第二反抗期の特徴
“イヤイヤ期”(幼児期)の第一反抗期が“物理的な乳離れ”だとすると、第二反抗期は心理的な乳離れの時期・過程だと言われています。
反抗期とは、自分の自立を妨げる親・保護者の干渉・心配に対して起きるものです。
とくに第二反抗期は変化などに対して心理状態が不安定になりやすく、自分でもテンパってしまう状態に陥りがちです。
また、中学生・高校生以降の反抗期は本格的に精神的な自立をしようと求めます。
きっと、お母さんや、お父さんも自分自身普通に経験があるのではないでしょうか?
タバコを吸ったりお酒を飲んだりしてみたくなりますよね。
中間反抗期と第二反抗期の違い
中間反抗期と第二反抗期の違いとしては、“親への甘え”が挙げられるでしょう。
中間反抗期は、親に口答えをしながらも、親に甘えたい気持ちが全面に出ています。
一方、第二反抗期は真逆です。
親へ甘えることを徹底的に嫌い、ある程度距離を取るようになります。
逆に反抗期が全くなかった時のリスクについては以下の記事をご覧ください。
中間反抗期は、子どもの脳が発達している証拠
反抗期の種類を順位付けすると、思春期の第二反抗期が最も親への接し方がキツイです。
第二反抗期に比べると、中間反抗期はまだまだかわいいもの。
具体的な中間反抗期の特徴としては、
- とにかく親に口答えをする
- しかし外では“いい子”
- 些細な出来事にもすぐ怒る
- こちらが怒っても無視する
- でも甘えたがり
などが挙げられます。
また、言葉使いが悪くなるのも特徴で、「うるせー、くそばばあ!」などと反発する子どもも増えていきます。
そんな言動を受け、ショックに思うお母さんもいるかと思います。
子どもは、7歳くらいになると脳の発達が大人に近づきます。合理的に物事を考えられるようになるので、自分の知的好奇心を満たしたいと思うのでしょう。
つまり中間反抗期の特徴のある行動は、“子どもの自発性が発達している証拠”、”自我が育っている証拠”でもあるので、安心してください。
自立心も芽生えるので、それまで絶対的だった“親”という存在から、“友達”や“学校”という子供の社会にウエイトを置くようになるため、親の矛盾点なども見えやすくなります。
中間反抗期に関する詳細は以下の記事をご覧ください。
小学生の反抗の仕方は男女で異なる
小学生の反抗の仕方は男の子と女の子で変わってきます。
たとえば男子(息子)の場合、母親に対しては強く反抗するものの、父親に対しては従順であるケースがあります。
父親の強さを自分の頭で理解できるで、逆らってはいけない相手を知っているのでしょう。
反対に女子(娘)は、母親を慕う代わりに、父親を毛嫌いするケースが多いそうです。
異性の目を気にし始めるからか、「将来はパパのお嫁さんになる」と目をキラキラさせていた娘は、「お風呂は一緒に入りたくない」「お父さんのアドバイスは聞きたくない」などと今までと真逆の行動をしてしまうわけです。
子どもが中間反抗期になる原因
ではここからは、子どもが中間反抗期になる原因や、理由をご紹介します。
保育園や幼稚園を卒業した子どもたちは、今までの環境とは全く違う環境に放り込まれます。今までは家族中心で甘えられましたが、小学校からは学校が中止の生活になるのです。
家庭以外の人たちと生活を共にする初めての機会ですから、子どもは今までの何倍も大きな経験をするでしょう。
楽しいこともありますが、ストレスも感じるはずです。
そのため、小学二年生あたりになると中間反抗期の特徴が出始めてしまうんですよね。
スマートフォンへの依存
今では小学生でもスマートフォンを持っています。
防犯対策や勉強にも使えますから、普及するのは当然の流れですよね。しかし便利な反面、副作用も出てきます。
snsのように誰とでも繋がれてしまうと、その分、他人と比べがちになってしまいます。
心当たりありませんか?
他の人が何をしているのかわかると、自分はなんてダメなんだ…不幸なんだ…と安心感が無くなり、落ち込みやすくなりますよね。
その心理がまさに子どもに起きてしまうのです。
スマートフォンへの依存については以下の記事をご覧ください。
中学受験でのストレス
中学受験は、子どもにとって初めての大きなストレスになります。
そんなストレスの中、友達と遊びたい気持ちを我慢するとなると、余計に親へ当たってしまうのもわかります。
何かで我慢すると、何かで発散したくなるものです。
小学生の反抗期と暴力の関係
小学校低学年の子どもは、親への甘えから暴力的になってしまうケースがあります。
特に兄弟がいる場合は、下の子ばかり構ってる母親を見て、イライラするかもしれません。モノを投げたりモノを壊してみたりして注意を引くのはそのためです。
小学校高学年へと成長しても、まだ子どもの部分は抜けません。
叱られたり否定されたりすると、暴力に打って出ることがあります。
マイナスの感情がすべて暴力として現れることもあり、どう反論すればいいのかわからないというモヤモヤを抱えていることが多いでしょう。
反抗期における暴力については以下の記事をご覧ください。
親が取りがちな5つのNG対応
親も人間ですから、どうしても反抗的な態度にイライラしてしまうものです。
たまには我慢せずに叱ってしまったとしても、自分を責めないようにしましょう。
たとえ本当にイライラしていても、決してやってはいけない親の対応・反応というものがあります。
以下では、イライラしたときに思わずやってしまいがちなNG対応について、5つのポイントをお話ししていきます。
1、子どもの主張を無視する
子どもの反抗的な態度にイライラした様子を見せると、相手が子どもでも態度に出てしまうものですよね。しかしそれでも、無視や突き放すことだけはやめましょう。
子どもも、一人の立派な人間です。
一生懸命主張していることを無視していいはずがありません。
まずは子どもの意見に向き合って、その上で話し合いをするようにしましょう。
2、子どもに対して謝らない
これもありがちな対応ですね。
親はどうしても「自分は教える立場だ」という意識が強くなります。
子どもを立派に成長させるには大切・大事な意識です。
しかし、その意識が強すぎて対等に接することができずに、自分の非を認められない大人にはならないようにしましょう。
子どもは時に的確に親の間違いを指摘します。
その際に取る親の対応こそが、子どもの成長に影響を与えるのです。
もし間違いを認めれば、子どもは自分の過ちを謝罪できる人間になるでしょう。
間違いを認めなければ、子どもも同様に自分の非を見て見ぬ振りする人間になります。
3、子どもの人格を否定する
これも子どもの成長を阻害する原因になります。子どもは誰よりも親の言うことを一番に信じます。
その親に頭ごなしに「ダメな子だね」だとか「○○君(子どもの友達)みたいになってほしかったな」と言われると、子どもは自分に価値がないと思い込むようになります。
自己肯定感がないと人は成長しません。もし人格を否定するような言葉を吐きそうになったら、一度深呼吸するようにしましょう。
4、叱るべきときにきちんと叱らない
子どもを健全に育てるためには、適度に叱ってあげること、躾(しつけ)も必要です。
2015年に文部科学省が発表したデータによれば、小学生の暴力行為は年々増加していると言います。
この背景には、親や先生が叱らなくなったことが要因の一つとしてあるのではないかと言われています。
子どもは立派な一人の人間ですが、大人よりは物を知りません。
もしも子どもが誰かに暴力を振るったら、「やってはいけないこと」として教えてあげる必要があります。
叱るか叱らないかの線引きは難しいですが、どんなときでも「子どものため」という意識を持つようにしましょう。
5、子どもに対して感情的になる
言葉使いが悪く、毎日のように言うことを聞かない子どもに対し、腹が立つ、イライラしてしまうのは当然のこと。
しかし、親が感情的になってしまってはいけません。親が感情をあらわにして子どもとバトルしてしまうと、それを見た子どもは「こうやって反抗すればいいんだ」と思ってしまいます。
子どもは親が思う以上に親の姿をよく見ているのです。あくまで冷静に、おおらかに自分の姿を見せるような気持ちで接するようにしましょう。
親が取り乱し、感情的になるほど子どもの反抗は激しく、そして長引いていくことになるのです。
小学生の中間反抗期への対処法
子どもの中間反抗期は一種の生理現象であると述べましたが、それでも子どもの反抗を弱めることはできます。
中間反抗期は、口答えをすることが特徴ですが、その口答えの言い方を教わるのは、他でもない親だと言われています。
子どもに間違いを指摘された際に言い訳をする、根拠のない叱り方をするなどの対応を日頃から行っていると、子どももそれをマネするようになります。
そのため、子どもの口答えを軽くするためには、まず親がお手本を見せる必要があります。
さらに、会話やコミュニケーションが不足していると感じた場合には、親子2人で出かけてみるのもいいでしょう。
時にはじっくりと会話する時間を設け、お互いの考えや思いを伝え合うことも重要です。
中間反抗期への対処法に関する詳細は以下の記事をご覧ください。
小学生の反抗期にパパができること
子育ては大抵ママがメインで行う家庭が多いため、日頃は仕事などが忙しくあまり子どものお世話に参加できない旦那さんが多いですよね。
パパは子どもが特別悪いことをしたときに雷を落とす役割であることが多い傾向にありますが、普段育児に参加しないパパがいきなり叱るのはNG。
子どもからしてみれば、「いつもは構ってくれないくせに」と不満に思ってしまいます。
人は叱られるときに、その相手が信頼できるかどうかで対応を変えます。日頃から子どもとコミュニケーションを取り親子関係をしっかりと構築しておくことをおすすめします。
また、ママが叱っているときに便乗するのもNGです。とくに小学生は叱られた際の逃げ場がとても少ないです。
ママからもパパからも責められれば、子どもは行き場をなくして落ち込んでしまいます。
ママが叱っているときは、パパは子どもを暖かく受け入れてあげるようにしましょう。
中間反抗期の際の夫婦の役割分担に関しては以下の記事をご覧ください。
まとめ
上記の通り、「本来の反抗期との違い」や「親がやってはいけないこと」などについてご紹介してきました。
どんな子どもも親が好きなものです。
反抗的な態度をとっても「いつまでも続かないだろう」と心を広く持つようにしたいですね。
良くも悪くも子どもは親のマネをします。
子どもに健全に育ってもらうためにも、自分が笑顔でお手本となれるようにがんばりましょう!
●追記/パピマミ編集部