賛否両論! 別れる夫婦が人生に区切りをつける「離婚式」は必要か
2014年7月4日 | よみもの賛否両論! 別れる夫婦が人生に区切りをつける「離婚式」は必要か

【女性からのご相談】
結婚3年目の20代主婦です。最近、離婚を考えているという友人から、「離婚式やるときは来てね」と冗談っぽく言われました。離婚式という言葉を聞いたことがなかったので、ネットで調べてみたら、家族や友人に参列してもらい、別れる夫婦がハンマーを手に結婚指輪を2人で叩き割る儀式だとか書いてありました。
離婚は、人生にマイナスな出来事だと思うので、別れるのに式を挙げるなんて信じられません。離婚式をする必要はあるのでしょうか?
「明るい雰囲気で別れたい」「お金の無駄」価値観や離婚理由などで賛否両論。
こんにちは。ママライターのKOUです。
「離婚式」とは、「離婚をする夫婦が新たな門出を祝い、親族や友人に報告する儀式」だと言います。
確かに、ご相談者さんがご指摘されるよう、離婚に対してネガティブな印象が強い日本では、馴染みが薄いかもしれません。
まずは、離婚式について見てみましょう。
離婚件数が増える中、「離婚式」という言葉は、1990年代からメディアに登場。
離婚に伴う親同士の諍いが子どもに害を与えることなどから、円満な離婚の象徴として、欧米や中国で行われている離婚式の事例が紹介されたり、さらに、小説や映画の題材として取り上げられたりしてきたそうです。
最近では、離婚式を企画、プロデュースする会社も出てきました。
ネットメディアによると、2013年に日本初の女性離婚式プランナーとして独立した鈴木絵美さんは、『離婚を、よりポジティブなものと捉えられるようなきっかけ作りをしたいと思い、開業に至った』と言います。

離婚式についてインタビューしました
離婚をポジティブに捉える、いわゆる「円満離婚」の手段の1つとして、離婚式が注目されているようです。
そこで、独身女性を始め、現役主婦やママたちに、離婚を考える夫婦が離婚式を挙げることに賛成か反対か……ご意見を伺いました。
(1)「賛成派」
『子供がいるなら離婚式をやっても良いのでは。どちらに親権が委ねられても、子供が夫婦間を気兼ねなく行き来できるよう、明るい雰囲気で別れたい』(小学生のママ/45歳)
『葬式があるのだから、離婚式があっても良い。別れるのは、死んだ人ではなく生きている人だけ。1つの区切りとして、お互いにやりたいならばやれば良い』(独身女性/24歳)
『離婚届を出すだけじゃ、味気ない。私がやるなら、結婚式の時みたいに会食しながら別れの式辞? をしてもらうのも面白いかも。派手に別れるのもストレス解消になると思う』(主婦/34歳)
賛成派の方の場合、「離婚後も良い関係でいたいから」という声が目立ちました。それぞれ別々の人生を歩むにしても、一度は好きになった相手。
お互いに一緒にいた時間を感謝しながら、別れるのも悪くないと思うのかもしれませんね。
(2)「反対派」
『どのような形にせよ、離婚にポジティブな意味はないと思う。一緒に暮らしたくないから、別れるんでしょ? 式を挙げるなんて、お金の無駄』(独身女性/28歳)
『テレビで離婚式を見たことがある。指輪を叩き割るって、もったいない! 質屋に入れてお金に変えるよ』(主婦/39歳)
『もし我が家が離婚になったら、子供のことがあるから式を挙げている余裕はない。養育費などで色々と話し合う時間の方が大切。儀式は要らない』(中学生、小学生のママ/40歳)
反対派の方の多くは、離婚に対して罪悪感を持っていることなどから、「式をする気持ちになれない」との考えがあるようです。確かに、別れるだけでもパワーが消耗されるはず。
離婚式などと「綺麗事で終わらせたくない」という思いが強いように感じます。
(3)「(離婚する)相手や理由による」
『どちらかの浮気が原因で離婚した場合は(離婚式を挙げるのは)ありえない』(5歳のママ/31歳)
『相手が資産家や著名人だと難しいかも』(独身女性/34歳)
『相手がマイナス志向な人だと、式なんて挙げられない。式中に何をされるか……』(5歳、2歳のママ/33歳)
その他、「何でも商売に結びつけるね」「海外ドラマじゃあるまいし、(日本では)あまり流行らないんじゃないの?」「他人の離婚式であれば参加したい」など、幅広い意見が相次ぎました。
いかがだったでしょうか?
離婚式といえば、2009年から、大学時代の先輩の離婚式をプロデュースしたことを皮切りに事業化した離婚プランナーの寺井広樹さん。200組以上の式に携わってきたと言います。寺井さんによると、離婚式を挙げたことによって離婚を思い止まった方もいらっしゃるそうです。
離婚式を挙げるかどうかは、それぞれの価値観ではありますが、別れた後は後腐れのない関係を築けたらいいですね。
●ライター/KOU(ママライター)