突然死の可能性も!? 寝てばかりの赤ちゃんに考えられるリスク
2014年6月29日 | よみもの突然死の可能性も!? 寝てばかりの赤ちゃんに考えられるリスク

(4)体重が増加しているか
ご相談者様のお子さんは、夜は9時間から10時間ほど寝ているようですが、途中で授乳に起きないということですね。
夜間の授乳がない場合、心配されるのは“体重の増加不良”です。
しかし、お子さんの場合は、「ミルクもたっぷり飲んで体重も順調に増えて健康」とのことですから、“体重の増加不良”の心配はなさそうです。
体重の変化は赤ちゃんの成長ぶりを判断できる目安の一つです。
長時間眠る赤ちゃんはその分授乳の回数が少なくなるため、きちんと成長しているか心配になりますが、月に1回で十分ですので、お子さんの体重を測って、順調に増えているようなら心配ありません。
まずはママがお子さんを抱っこして体重を測り、次にママだけの体重を測って引き算するという方法で試してみてください。
また、ベビー用品店や売場で毎月催される、“育児相談”“栄養相談”“体重測定会”などでは、無料で身長と体重を測ってもらえる場合もあります。
もし体重が減っている場合は注意が必要です。新生児の多くは“生理的体重減少”の影響で体重が減ることは珍しくありません。
しかし、通常は1〜2週間で体重が戻るものですが、いつまでたっても体重が戻らなかったり減り続けていたりする場合は病気の可能性があります。
念のため病院で相談するようにしましょう。
(5)SIDS(乳幼児突然死症候群)に要注意
日中に関しては、ご相談者様は“寝てばかり”との印象を持たれているようですね。
お昼寝に5、6時間も続けて眠るというのであれば、たしかに心配になります。
しかし、検診時に何も言われていないということは、こちらも問題ない範囲内でのお昼寝時間なのでしょうね。
お昼寝の時間に問題がないとすれば、まだ言葉を話せない赤ちゃんですから、判断材料は起きている間のご機嫌の良し悪しになります。
ご相談者様のお子さんはご機嫌も良く、一人遊びをしたり、お姉ちゃんに遊んでもらったりしているようですから、どこかに不調を抱えているということもなさそうです。
ただし、アメリカの疾病対策センターの報告によると、『SIDS(乳幼児突然死症候群)は睡眠中の発生が圧倒的であり、夏季よりも冬季の方が発生しやすく、軽い風邪がSIDS発症の引き金になっている可能性もあるのではないか』と言われています。
風邪気味のときは特に、様子の見える場所に寝かせる、呼吸を妨げそうな物を周囲に置かない、など、睡眠時の環境には気を配りましょう。
寝てばかりの新生児に授乳するコツ3つ

新生児の場合は自由に寝かせてあげましょう……と言っても、延々と眠り続ける赤ちゃんにいつまでも授乳しないわけにはいきませんよね。
寝てばかりの新生児に上手に授乳するには、以下のコツを抑えておくと良いですよ。
(1)ミルク・母乳の量を多くする
眠っている赤ちゃんを起こすのが忍びないという人は、一度の授乳で与えるミルクや母乳の量を多くしてみましょう。
どんなに眠っていても、きちんと栄養がとれていれば問題ないので一度にまとめて授乳してもOKです。
(2)乳首を口に含ませてみる
新生児は口の周りを刺激すると条件反射で乳首を吸おうとします。
そこで、眠っている赤ちゃんの口に乳首を含ませてみましょう。眠っていても無意識に吸ってくれる場合があります。
吸っているうちに目が覚めることもあるようですよ。
(3)レム睡眠を見計らって起こす
乳首を口に含ませても吸わない場合は、いっそ起こしてしまいましょう。
ご存じの通り、人間の睡眠にはノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)の二つがあります。
ノンレム睡眠のときに起こしてしまうと、不機嫌になって泣いてしまいます。そのため、レム睡眠のタイミングで起こす必要があります。
レム睡眠の見極め方は、以下の通り。
【レム睡眠時の赤ちゃんの特徴】
・口をもごもご動かしている
・手足を動かしている
・手のひらを閉じている
・まぶたの下で眼球が動いている
これらの特徴に当てはまったら、足裏をくすぐったり電気をつけて明るくしたりして起こしましょう。
浅い眠りのときに起こされるとスッキリ目覚めることができるので、グズらずにミルクや母乳を飲んでくれます。
→次ページでは、赤ちゃんが起きているときのコミュニケーションの大切さを見ていきましょう。