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低所得な家庭でも将来子供を社会的成功させられる家庭環境づくり

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【ママからのご相談】
小学生の男の子がいます。毎日勉強するように言い、国立大学に入れるようにがんばっています。でも先日ニュースで、両親が高学歴高所得であるほど、子どもの学力が高いという調査結果が出たことを見て、がっかりしてしまいました。所得の低い家庭の子どもには、チャンスがないのでしょうか?

a 所得だけでなく、躾でも子どもの社会的成功率が変わる!

ご相談ありがとうございます。フリーライターの川中利恵です。

子どもの教育は、親として永遠のテーマです。

私自身、学費の問題で工業高専を中退した経験を持つので、我が子には、できる限り希望の進路を叶えてあげたいと思い、日々必死です。

とはいえ、塾やらなにやらと、教育費の問題が必ずついて回るもの。

お金の問題なので、やはり家庭によって対策に限界がありますよね。

文部科学省による調査で、親の学歴や所得と子どもの学力の関係があると確定してしまい、がっかりしてしまう気持ちはよくわかります。

でも、だからといって、可能性がゼロなわけではありません。

同調査でも、「家庭の社会的背景が低いからといって、必ずしもすべての子どもの学力が低いわけではない」と断言しています。

さらに、幼い頃の躾の内容により、得られる収入が異なるという調査結果も最近発表されたのです。

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子どものポテンシャルは家庭環境がつくる

同調査では、親の収入や学歴が低くても学力が高い児童生徒の家庭では、どのように保護者が児童に接しているのか、その特徴を挙げています。

・朝食や就寝時間などの生活習慣を整えている
・読書を促す働きかけをしている
・勉強や成績に関する働きかけがあり、文化などに触れさせる体験をさせている
・保護者自身が学校行事へ積極的に参加している
・子どもの学習習慣をつくり、学校の規則を守らせている
・学校での学習指導が整っている

生活習慣や働きかけなど、お金を掛けずとも家庭内で働きかけができそうなことばかりだと思いませんか? やはり小さいころからの習慣が、将来に繋がっていくようです。

4つの躾が子どもの社会的地位を高める

子どもの将来は、大学ですべてが決まるわけではありません。

社会に出てから、より豊かな生活をと願うからこそ、親も学歴にこだわるのではないでしょうか。

最近発表された「基本的モラルと社会的成功」の調査では、学歴ではなく、社会に出てからの所得に着目し、子どものころになされた躾が社会的地位や評価を決めるのかどうかを調べています。

この調査では、4つの基本的なモラル「嘘をついてはいけない」「他人に親切にする」「ルールを守る」「勉強をする」についての躾を受けて育った人は、4つのうちひとつでも躾されなかった人に比べ、約57万円多く所得を得ていることが判明しています。

4つとも躾されなかった人は、4つの躾をされてきた人に比べ、約86万円も所得が少ないことがわかったのです。

共通NGワードは「勉強しなさい!」

子どもが勉強をしていないと、つい「勉強しなさい」と言いたくなります。

でも、これはちょっと待って!

子どもの勉強に対する保護者の関わりについての調査では、母親が「勉強するように言う」だけでは、逆効果であるという結果が出ています。

さらに「基本的モラルと社会的成功」の調査では、子どものころ、勉強することを躾けられた人ほど、面倒ごとには関わりたくなく、ライバルが困っていても手をさしのべようとは思わないという傾向がありました。

いずれの調査でも、「勉強しなさい」だけでは、学歴面でも倫理観形成面でも、悪影響があるようです。

家庭教育が子どもに与える影響については、遺伝子的な面なども含め、おそらくもっと詳細な調査が必要なのでしょう。

しかし、子どもの学力や倫理観など、将来に向かうベースをつくるのは家庭であることは確かです。

親として、できるかぎり子どもに目を向け、触れあってゆくことがなによりも大切なのではないでしょうか。

【参考リンク】
文部科学省委託研究「平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」| 国立大学法人お茶の水女子大学

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

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