就職できるか心配! 子どもの就活のために親が支援できること3つ
2014年6月23日 | よみもの就職できるか心配! 子どもの就活のために親が支援できること3つ

【ママからのご相談】
今年から大学入学した息子がいます。気が早いかもしれませんが、昨今の就職活動事情を聞いていると、大学卒業の時にうちの子がきちんと就職できるのか、とても不安です。もちろん、過干渉も良くないことは分かっていますし、面接に一緒に行く……なんてことはしたくないですが、親としてできることはしたいと思っています。今からできることがあれば教えてください。
過干渉はNG、親だからできる支援を。
ご質問ありがとうございます。プロ家庭教師の佐々木と申します。
これまで中学生・高校生の学習指導を中心に活動してまいりましたが、私自身もリーマンショック直後に就職活動をしていた経験から、卒業後も生徒さんや親御さんへアドバイスを行ってきました。
アベノミクスの成長戦略により経済成長がしきりに謳われていますが、一方で大手企業の業績悪化やリストラ、若者の就職難も報じられる昨今、先のことなんて誰にも予測できません。
我が子を心配するお気持ちは無理もないことだと思います。
今回は、早い段階から親子で取り組んでいただきたいことについてご紹介します。

視野を広げる
学生さんと話していて驚くのは、「社会」や「会社」のことをほとんど知らないということです。
20代とはいえども、働くことに関しては全くの初心者ですので無理もありませんが、それにしても馴染みのある大手企業や実生活でかかわりのあるサービス業しか、知らない人が多いです。
「自分にはメーカーが向いている」「営業はキツそうだ」程度の知識しか持たないまま、就活に臨んでしまう学生が大多数でしょう。加えて、多くの学生が「大手企業に入りたい」「東証一部上場企業でないと嫌」と訴えます。
現実的には、大企業と呼ばれる会社はほんの一握りであり、日本企業の99%が中小企業で、中小企業や株式を上場していない会社にも素晴らしい会社があります。
そういったことを普段から積極的に話し、「どういった業界の職種がいいのか」「何に興味を持っているのか」話し合える環境を整えておきましょう。
押し付けない
また、親御さん自身が「大手思考」「有名な会社」「安定した仕事を」と思い込んでしまうことについても注意が必要です。
人事・採用関連に携わっている人に話を聞くと、せっかく学生に内定を出しても、親から、「地元で公務員になってほしい」「そんな会社は聞いたことがない。恥ずかしいからやめて」と言われたために、内定を辞退せざるを得ない人が多いとのことです。
今の時代、大企業といえども業績悪化、リストラ、倒産の可能性がないとは言い切れません。古い価値観や世間体を押し付けてしまわないよう、親御さん自身も就活事情を知るよう努力することが必要です。
自己分析の支援
就職活動では、お子さんが自分を企業にアピールし売り込む必要があるため、長所や短所を把握しておく必要があります。
しかし、自分が思う「長所・短所やアピールポイント」と、他人が見たそれは異なることも多いもの。子どもの良いところを一番理解している社会人とは誰でしょう? 間違いなく親御さんですよね。
親御さんだからこそ、いいところは何か、アピールできるところはどこか、それらは社会人としてどう活かせるものなのかを伝えられるのではないでしょうか。
就活は、親世代と比べると大きく事情が変わってきています。
早いうちから情報を収集し、職業観やお子さんの長所等、親子で話し合う時間を設けてくださいね。
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●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)