何回言っても分からない我が子への接し方
2014年6月18日 | よみもの何回言っても分からない我が子への接し方

【ママからのご相談】
2人の子を持つ母親です。毎日、同じことで注意したり叱ることが多くて本当に疲れます。同じことを何度も繰り返すのはうちの子だけなのではと不安になります。 いつになったら言わなくてもできるようになるのでしょうか。
叱られている内容の理解と時間が必要なケースもあります。
こんにちは。几帳面なくせに変なところがルーズなメンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。
子どもって、同じことを毎日言わせますよね。そのせいでどっと疲れを感じる感覚は、精神的な疲れに繋がりますので、本当につらいと思います。
私も母親から同じことを言われ続け、できるようになったら自分の子どもに同じことを注意したり叱ったりしています(同じことを毎日口うるさく言っています)。
今回のご相談を頂いたときに、私が立ち止まって考えたのは、何度も注意や叱りを受けている子は、「なぜ怒られているのか」の意味を理解しているかどうかということです。この部分がわかっているのといないのとでは、大きな違いがあることに気がつきました。

(1)目線を合わせて話をする
叱る時に子どもの目線まで下がって声をかけることが大切です。
「目を見なさい」と言ってしまうことが多いと思いますが、子どもが小さければ小さいほど、親の目を見るためには、見上げなくてはいけませんよね。これは子どもからすれば怖いです。
叱る時には子どもの目の高さまで下がりましょう。ここからがスタートです。
『怒られている時の子どもは、恐怖や不安がいっぱいになって、何を言われているのかわからないケースが多い』と恩師でスクールカウンセラーをされている先生がおっしゃっていました。
目線を合わせることで、こわばっている心を開かせることが大事です。
(2)子どもが理解できる言葉で話す
同じことを何回もやって怒られるのが子どもですが、何がいけないのか等を説明してあげることは必要です。それをわかっているのとわかっていないのとでは、大きな違いがあります。
「どうしてダメなのか」「どうすればいいのか」「どうしてほしいのか」を子どもがわかる言葉を使って説明しましょう。
子どもが納得しなければ、何度でも説明してあげてください。説明する時は、言葉をわかりやすくできるだけ短くしてあげると心に届きやすくなります。
(3)子どもがすんなりできるようになるまで時間が必要
子どもは、自己中心的(自分のことが大事という意味です)で言うことを聞かないものですし、性格もいろいろです。
みんながみんな同じように親に言われてできたら、感情の面が心配になってきませんか。すんなりできるようになるまでは、時間が必要なのです。
理由がわかっていて、すぐできるものもあれば、ちょっと時間のかかることも、何年もできないことだってあります。
私にも、親に言われ続けたことが山のようにあります。お恥ずかしい話ですが、私は幼い頃から几帳面なくせに変なところがのんびりしていたため、親を困らせていました。
宿題や手伝いはするけど、前の晩に学校の支度や着替えの準備がまったくできませんでした。ですから、忘れ物なんてしょっちゅうです。そのため、「明日の支度をしておきなさい」と母に毎日注意され、叱られたものです。しかし、それができるようになったのは、結婚してからです。
母が、「なぜ準備が必要なのか」という説明をしてくれていたので、わかってはいたのですが、1人でできるようになるまで時間が必要でした。私の場合は18年という年月がかかりました(相談者様のお子さんは、きっとここまでひどくないと思います)。
きっと誰にでもそういうことの1つや2つ、思い当たる節があると思います。
子どもは、失敗を繰り返し、自我を芽生えさせ、成長していくものですから、「100%いい子なんていないから叱ることも注意することも必要なんだ」と見守ってあげましょう。
毎日注意することが大変だとしても、「決して見放さない」ことです。これが一番大切なことです。
時間が必要なことだってあります。きっとできるようになりますから大丈夫ですよ!
【参考文献】
・『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方』明橋大二・著
●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)