ただのリア充自慢!? インスタ女子がハマる“おしゃピク”の魅力
2014年6月16日 | よみものただのリア充自慢!? インスタ女子がハマる“おしゃピク”の魅力

「おしゃピク」という言葉をご存知ですか?
これは、「おしゃれなピクニック」の略語。タレントのローラさんがブログで披露したことから、インスタ女子たちのあいだで大人気となりました。
見た目重視、インスタ映え第一のおしゃピク。どのような点が魅力的なのか、調査してみました。

敷物も食器も、とにかくおしゃれ!
おしゃピクは、フォトジェニックで女子力最強のピクニック。見た目と写真うつりには、徹底的にこだわっています。
おしゃピク最大の特徴といえば、「おしゃれすぎる敷物」の存在です。敷物は面積が広く、写真の印象を大きく左右する要素。ここに手を抜いてはいけません。当然ですが、100均のダサいビニールシートなんか使わないんです。
カラフルでポップなもの、ほっこりした北欧風のもの、シックなカラーの大人っぽいものなどが人気のテイスト。演出したい空間にぴったりの敷物を手に入れることから、おしゃピクは始まるのです。
おしゃれな敷物の上には、クッションやキャンドル、ぬいぐるみ、アルファベットの置物などを配置。
近くに木があれば、パステルカラーのガーランドなんかもかけちゃいます。
そこらじゅうにバルーンを飛ばすのもアリ。実用性? そんなの関係ありません。おしゃれなモノこそ正義、それがおしゃピクなんです。
経験者が語る「おしゃピクの魅力」
続いて、おしゃピクにハマっているインスタ女子たちから、その魅力を聞いてみました。
『好きなものやカワイイものだけを集めるから、準備の段階から気分がアガるんです! アウトドアって男の世界っていうか、汚い感じがして苦手だったけど、おしゃピクなら雰囲気満点に楽しめるんですよね』(20代女性/学生)
おしゃピクには紙皿も紙コップも、プラスチックのスプーンも存在しません。お皿は木製、コップはメイソンジャー。スプーンやフォークも、見栄えのいいものを選びます。
どんなグッズを使えば素敵な空間が作れるか。じっくり考えながら、アイテムを厳選していく楽しみがおしゃピクの魅力なのでしょうね。
ママ友から誘われたおしゃピクで、料理のテクニックが上がったと話してくれた人もいました。
『他のママたちがみんなオシャレなフードを持ってくる中、私だけアルミホイルに包んだ梅おにぎりを持っていくわけにはいかないでしょ(笑)。バケットをつかった特大サンドイッチとか、透明カップにまとめたスイーツとか、いろいろ作れるようになりましたよ。子どもたちも喜んで食べてくれます』(20代女性/主婦)
個人的には、青空の下で食べる梅おにぎりってとてもおいしいと思うのですが……おしゃピクに参加するなら、おしゃれな世界を壊してはいけないということなのでしょうね。
そのようにして完成したおしゃれワールド。最後は全世界に発信するのが、インスタ女子たちのお約束。
『いい雰囲気のある写真が撮れて「いいね」がいっぱいついたり、リア友から「あの写真で使ったグッズおしえて〜」とか言われたりすると、たまらなく快感ですね。次はどんな写真を撮ろうかなってワクワクします』(20代女性/アルバイト)
こうして、インスタ女子たちはおしゃピクワールドにハマっていくんですね。
おしゃピクには否定派もたくさん
さて、そんなおしゃピクに否定的な感情を持っている人もいるようです。
『公園で子どもを遊ばせてたら、おしゃピク現場に遭遇。芝生の上にブルーシートを敷き、その上におしゃれラグ敷いてるのを見て、バカみたいなことやってんなあって思いました。しかもその子たち、おしゃれラグだけ持って帰ったの。ブルーシートは公園のゴミ箱に捨てていったんですよね』(30代女性/会社員)
おそらくラグは家から持ってきたものなのでしょう。普段は室内で使っているから汚したくない。それで、ブルーシートを1枚挟むことにしたのでしょうね。
インスタ女子たちが知恵を絞った結果のようですが、たしかにそんな光景を目の当たりにしたら「ブルーシートに座ればいいじゃん……」と思ってしまいそうです。
ブルーシートだけを捨てていったという点にもひっかかります。おしゃれワールドに必要ないものは、持ち帰りたくない。徹底した態度ですが、そこには現代女子の抱える闇を感じてしまいます。
『あんなの、「おしゃれっぽい」っていうだけで、全然おしゃれじゃない。みんな得意げにアップしてるけど、どれも同じような写真ばっかりでしょ。ああやってリア充アピールする子ほど、現実で満たされてないんだろうなって思う』(30代女性/会社員)
実際に投稿されているおしゃピク写真を見ると、その意見にもうなずけます。どの写真もかわいくて素敵なのですが、みんな似たような雰囲気なんですよね。
そしてその雰囲気に、どことなく嘘っぽさを感じてしまうという人は少なくないようでした。
いかがでしたか?
今回のコラムを書くにあたり、おしゃピク写真をたくさん見たのですが、その中でひとつ気づいたことがありました。
それは、ほとんどの写真に人間が写っていないこと。
写っていたとしても、多くの場合つま先や腕だけ。楽しそうにお弁当を食べる参加者の姿がないことが、とても印象的でした。
……さて、あなたはおしゃピク、やってみたい派ですか?
●文/パピマミ編集部