家庭でできる子供の「水虫」予防法4つ
2014年6月11日 | よみもの家庭でできる子供の「水虫」予防法4つ

【ママからのご相談】
小学生の娘を持つママです。最近、娘の足の裏に、小さな水疱のようなものができているのに気が付きました。皮がむけて白っぽくなっている所もあり、もしかして水虫なのではないかと非常に心配です。子供でも水虫になることはあるのでしょうか?
子供の水虫は増えています。疑いを持ったらすぐに受診を。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
足の裏の皮がむけていたり、水疱のようなものができていたりすると、まず最初に心配になるのが水虫ですよね。現在では、生活様式が変化して、靴や靴下を履いたままでいる時間が長くなったため、水虫にかかる子供も増えているそうです。
ここでは、私がかかりつけの皮膚科の先生に聞いた、水虫の予防法についてお伝えします。

家庭でできる水虫の予防法
水虫の原因は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種です。
白癬菌は、水虫にかかった人からはがれ落ちた角質などに付着していて、それを他の人が踏んだり触ったりすることで感染します。
水虫は大人がかかるものというイメージがあるかもしれませんが、学校やお友達の家などで、子供が白癬菌をもらってくることも考えられます。白癬菌は高温多湿の状態を好むため、遊びやスポーツなどで活発に活動して汗をかき、蒸れやすくなった子供の靴の中などでは増殖しやすいのだそうです。
それでは、子供が水虫にならないために、家庭で気をつけたいポイントをみてみましょう。
(1)家に帰ったら足を洗う
白癬菌は、感染力の強い菌ではないので、体に付着しても24時間以内に石鹸で洗って清潔にしていれば、増殖を防ぐことができるそうです。
特に、これからの季節は蒸し暑くなって白癬菌が活動しやすくなるとともに、プールなどで素足になる機会も増えますから、白癬菌が付着したままにならないよう、学校から帰宅したら、石鹸で足を洗う習慣をつけるといいでしょう。
(2)靴は毎日履き替える
子供の靴は数足用意し、毎日履き替えるといいそうです。
履いた靴は、こまめに洗って天日に干すことが大切です。洗った後は湿気が残らないように、靴の中までしっかり乾燥させるようにしましょう。
(3)家族に水虫の人がいる場合は、必ず治療する
いくら清潔に気をつけていても、家族の誰かが水虫にかかっていると、家の中に白癬菌がばらまかれている状態になります。
“Japan Foot Week研究会”の調査によると、水虫にかかった患者のうち、35%もの人が「同居家族に水虫の人がいる」と答えています。パパやママ、同居の家族が水虫にかかっている、あるいはその疑いがある時は、必ず皮膚科で治療を受けましょう。
(4)こまめに掃除機をかけて、床を清潔にする
はがれ落ちた角質の中にいる白癬菌は、ある程度の時間は感染力を保っているそうです。
家族の中に水虫の人がいる場合はもちろん、いない場合も、外で白癬菌を付着させてしまう可能性がありますから、こまめに掃除機をかけて床に落ちた角質を吸い取り、常に清潔な状態にしておきしましょう。
水虫と似た症状の病気もあります
以前、私の娘も足の裏の皮がむけていたことがあったので、水虫を疑って皮膚科に連れて行ったことがあります。しかし、診断の結果は、水虫ではなく汗疱というものでした。
汗疱とは、汗疱状湿疹といい、皮膚の下に汗がたまって上手く排出されなくなり、手のひら、足の裏、指の間などに小さな水疱ができ、皮がむけるものです。見た目が水虫と似ているため、心配で受診する人も多いようです。
汗疱は水虫とは違って菌による感染ではないため、積極的な治療は必要ないそうで、私の娘も保湿剤をもらっただけでしたが、中には水虫と思い込んで市販薬を塗り、悪化させてしまうケースもあるということです。水虫か汗疱かは素人が見た目で判断するのは難しいので、自己判断せずに皮膚科を受診するようにしましょう。
清潔に気をつけて、水虫を予防しましょう
子供の足の裏というのは、じっくり観察する機会がないものですよね。しかも、「水虫は大人がかかるもの」という思い込みがあると、子供の足に異変が起きても、水虫とは思い至らず、放置されてしまうこともあります。
しかし、水虫は自然に完治することはまずない上に、悪化すると化膿して痛みや腫れを引き起こすことがあるため、早めの受診が大切です。
娘さんも、まずは皮膚科で診断してもらってくださいね。
●ライター/小柚子(フリーライター)