家庭でお金の教育を! 子どもの金銭感覚が身に付く“おこづかい”のあげ方3つ
2014年6月9日 | よみもの家庭でお金の教育を! 子どもの金銭感覚が身に付く“おこづかい”のあげ方3つ

【ママからのご相談】
小学4年生の女の子がいます。周りの子がみんなおこづかいをもらっているらしく、うちの娘もおこづかいが欲しいと言うようになってきました。ママ友に聞いてみると、おこづかいをあげている家庭は確かに多かったのですが、おこづかいを単にあげるだけでは不安です。……このことについて、何かオススメの情報や本があれば教えていただけますか?
おこづかいをあげることで社会性を身につけることができます。
ご相談ありがとうございます。育児書コンシェルジュの三尾です。
私は、子どものうちから“お金の教育”をやっていくべきと考えており、おこづかいはお金の教育にぴったりです。おこづかいについては、毎月あげる家庭もあれば、成果報酬型(何かお手伝いをしたときに、成果としてあげる)のパターンもあります。また、必要な時に親と交渉している家庭もあると聞きますね。
自分の考えや、子どもにあった形であげればよいと思いますが、参考になる本もいくつか出ています。『お金と上手につきあう子になる育て方』(自由国民社)は、わかりやすく子どもへのお金の教育や、指導の仕方が書かれておりますので、一度読んでみたらいかがでしょうか。
今回は、ポイントを3つご紹介しますので参考にしてくださいね。

(1)おこづかいで選択力を身につけよう
子どもが欲しいものがあるとき、いくつか選択肢があります。
・今買う
・後で買う
・あきらめる
例えば、上記のように、「買う前に欲しい物がどれくらい欲しい物なのか」によって「買う」「買わない」の判断をします。親が買ってくれるわけではなく、“自分の財布からお金を出す”とき、このようなことを考えるんですね。
このように考える機会は、子どもにとって重要であり、物に対する価値観を学ぶことができます。
子どもが買い物で、「やっぱりお金を使わなければよかった」と後悔していても、その失敗の経験をすることで、子どもは育っていきます。また、欲しい物が買えないときは、ガマンする力が身につくのではないでしょうか。
親はアドバイスするくらいで、ある程度子どもに任せることも大事なんですね。
(2)争うものは予算化
子どもは買ってほしいけど、親は買いたくない物ってたくさんありませんか? 特に女の子は、ファッションに興味を持ち出すと、あれもこれもと欲しいものが増えていきます。
服を欲しがるときの、「また~? こないだ買ったばっかりじゃない?」というような定番の親子の会話も、想像しやすいですよね。
このように、親子でもめそうな物については、年間の予算を作り、子どもに全部任せるという方法もあります。
予算が決まっていれば、それ以上使うことはないので、争うこともありません。また、子ども自身も予算の範囲内で自由に使えるので、実は子どもにとってもよかったりもします。本書では、小学校5年生のお子さんに、「年間5万円の衣服代」を予算として用意していました。
5万円は多いように思うかもしれませんが、年間で考えると、そんなに自由に使える金額ではありません。ある程度計画をたてる必要があります。
お金は、子どもに渡すのではなく、親が管理して「欲しい」と言われた時に渡すようにしておけばいいですね。
(3)ときどきアドバイス
さて、「おこづかいを子どもに渡せば、後は好きなように使っていい」というように、ほったらかしにしておけば、うまくいく……とは当然限りません。
お金の管理ができる子はいいですが、お金の使い方がわかっていない子の場合は、放っておいても成長しません。勿論、失敗して自分で学ぶこともありますが、それよりも親が時々、「こうした方がいいんじゃない?」とアドバイスした方が成長は早いです。
例えば、子どもが欲しいものを何でもすぐ買ってしまっても、「ほらみたことか」という言い方はせず、次に向けて「どうしたらお金をうまく使えるだろう?」と一緒に考えてみるといいですね。特に欲しいものがいっぱいある子どもには、「欲しい物リスト」を作って、優先順位を考えてみることをオススメします。
いかがでしたでしょうか。
“お金の教育”を受けていない子どもが、大人になってトラブルに巻き込まれることは多くあります。日本の学校では、お金の教育はほとんど教えられていないので、家庭での教育が重要になってきています。
おこづかいを活用して、うまくお金の教育をするというのも、一つの手なので考えてみてはいかがでしょうか。
私のブログでも参考記事を書いておりますので、よろしければどうぞご参照ください。
【参考文献】
・『お金と上手につきあう子になる育て方』鶴田明子・著
【関連コラム】
・おこづかい制度で教育! 子どもにお金の使い方を教えるコツ3つ【小学生編】
・おこづかい制度で教育! 子どもにお金の使い方を教えるコツ3つ【中学生編】
・“お金の大切さ”を教えるお小遣い制度のポイント5つ
●ライター/三尾幸司(育児書コンシェルジュ)