雨の日に子どもと観察したい生き物3選
2014年6月9日 | よみもの雨の日に子どもと観察したい生き物3選

【ママからのご相談】
雨が続いて外には出られないし、家の中での遊びに飽きてきました。ヤンチャな息子なので、これ以上大騒ぎされると、私の身が持ちません。なんだか、追い詰められる日々です。
外に出て、雨の日散歩はいかがでしょう。お子さんと一緒に雨の季節を味わいましょう。
ご相談ありがとうございます。ママライターの*SARASA*です。
雨が降っても風が吹いても、子どもは元気いっぱい。狭い室内が飽きてきたら、雨の日も外に出てみてはいかがでしょうか。
実際に体験・体感しないことは、理解できないというのが脳の作りなのだそうです。梅雨の時期は、お子さんに雨の日を体験してもらいましょう。
雨が降っても、気温が高い6月は、雨の日散歩に持ってこいです。
少しやわらかな雨の日を選んでお外に出ましょう。レインコートに、長靴を履いて、お子さんと一緒にお散歩へ。通い慣れた公園までの道が、違った景色に見えてくることでしょう。
水たまりをジャブジャブ、傘やレインコートに感じるパラパラとした音……お子さんにとってはすべてが新鮮です。

雨の日の生き物観察
『アメンボ』観察ポイント:水たまり、公園の池など
池や湖、公園の水たまりにいるアメンボ。アメンボは、「飴ん棒(あめんぼう)」と書き、飴のような甘い香りを出すことでも知られています。
刺激すると、臭腺より甘露飴のような匂いを出します。アメンボはカメムシ目・カメムシ亜目(異翅亜目)に分類され、よく似た作りを持っているのだそうです。種類によってそのにおいもいろいろ。ツンツンと触ってみるのも楽しいですよ。
「どうしてアメンボは、水の上を泳ぐの?」そんな質問が出たらお勉強のチャンスです。
アメンボの長い足の先は、細かな毛でおおわれています。そこから油のような水を弾く成分を出しているのです。すると、その成分によって水面が少し沈みます。水がへこんだことで表面積が増え、表面張力によって下から押し上げることで浮いていられるのです。
観察していると、アメンボが増えたり減ったりします。彼らは、空を数十メートル以上飛んで移動するといいます。じっと見ている間にどこかへ飛んでいったり、新しいアメンボがやってきたり、結構忙しいことも。
『かたつむり』観察ポイント:普段から湿った場所近く、ブロック塀、コンクリート
でんでんむしむしカタツムリ♪ 童謡でもお馴染みのかたつむり。
彼らは、木が生い茂げり、地面が落ち葉などで覆われ、普段から太陽の光が入りにくい場所に好んで生息しています。カタツムリのエサは、枯れ葉や藻類など。公園でもいつも湿気の多い日陰の場所を探してみましょう。
雨が降り続くと、その周囲のブロック塀やコンクリートの地面などに這っていることも。これは、セメントに含まれる石灰岩のカルシウムや塩分を食べているからです。かたつむりの殻はカルシウムで出来ているため、セメントを栄養分としているのです。
絵本などで、あじさいの葉の上にかたつむりが描かれることがあります。ところが、アジサイの葉には“青酸配糖体”が含まれていることでも知られています。つまりこれは、外敵から葉を守るための毒。食するには苦手とされています(たまに、いることもありますが……)。
ツノ出せやりだせ、目玉だせ♪ と歌われているのは、触覚のこと。4本あり、長く目立つものを「眼触覚」(後触覚)、頭の前の小さな触覚を「小触覚」(前触覚)といいます。前者は、明暗を感じる部分。後者は匂いを感じる器官です。
かたつむりには耳がないので、音を出しても聞こえません。ぜひ、お子さんと大声を出して試してみましょう。
『あまがえる』観察ポイント:森林の周辺や草地、人家、庭先など
アマガエルは、低気圧が近づくと興奮して鳴く習性もあることから、こう呼ばれています。これがアマガエルの名前の由来です。これを雨鳴きといいます。ちなみに、鳴くのはすべてオスです。
彼らは、日陰の多い木立の下や、建物の影の草地、森林や水辺にも生息します。また人家やその周辺でも生息できるため、庭先などでも見かけることができます。
アマガエルは、人に見つかってもジッとしています。色を変える能力にすぐれたアマガエルは、動かなければ、見つからないと思っているのかもしれませんね。
素手で触ったあとは、すぐに手洗いをしましょう。カエルの表面には体を細菌などから守るため毒が分泌されています(目に入った場合は失明することも)。
雨の日は公園ですべり台もブランコもできないけれど、天気のいい日には見られない生き物をたくさん目にすることができます。
かたつむりを連れて帰って、自宅で飼育してみるのも楽しいものです。その時は、ぜひ、お子さんにお世話をたのんでみましょう。退屈な雨の日も、楽しく過ごせるかもしれませんね。
空き瓶などを用意して人参やキュウリ、キャベツなどの野菜くず、殻の栄養には、卵の殻や貝殻などをエサとして入れておきましょう。霧吹きで湿らせながら、直接日光が当たらない場所での飼育が適しています(観察が終わったら、必ず石鹸で手を洗いましょう)。
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●ライター/*SARASA*(ママライター)