受験生に最適な集中力や記憶力が高まる食事
2014年6月5日 | よみもの受験生に最適な集中力や記憶力が高まる食事

【ママからのご相談】
来春、大学受験の息子がいます。本人の意思で今の実力より少しレベルの高い大学を希望して、一生懸命勉強しているようですが、母親としてどんなものを食べさせたら、集中力や記憶力が高まるか気になるところです。特に夜食には気を使います。お奨め食材があれば教えて下さい。
記憶力・集中力アップのおすすめ食材。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
食育セミナーで多い質問の1つが、「子供の学力向上の為には何を食べさせたらいいですか?」です。
これは受験生のみならず、子を持つ母親としては気になるところですよね。
しかし一番大切なのは、朝、きちんとしたものを食べさせる事です(過去記事『朝食を食べるメリット5つ』をご参照ください)。
学校での講演時、保護者に対する事前アンケートでは約80%が「朝食はご飯、味噌汁、納豆や卵、焼魚を食べさせるようにしています」と回答があったにもかかわらず、実際子供達に「今朝、何食べてきた?」と聞くと、ひどいところでは、60%を超える児童が「朝食抜き」、もしくは「菓子パンのみ」という答えが返ってきたこともあります。
子供達の体や脳は“食べた物でしか作る事が出来ない”事を念頭に、参考にして頂ければと思います。

(1)大豆は記憶力・集中力ともにアップ
大豆や卵黄に含まれる「レシチン」は、記憶力を高めてくれる「アセチルコリン」の合成を促進してくれます。
また、大豆や昆布のうまみ成分でもある「グルタミン酸」は、集中力を高めてくれる働きもあると言われています。
(2)さば、あじ、いわし等の青魚
青魚や鮭に多く含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」は、脳や神経組織の機能を高める働きがあると言われています。
DHAや、EPAは不足すると、脳や神経細胞の機能が低下するとも言われているので、1切れでもいいので、毎日食べさせたいものですね。
(3)ベリーやナッツ類
ベリー類に含まれる「アントシアニン」は、長時間の勉強で疲れた目を癒してくれます。
また、ナッツ類には「ビタミンE」が多く、抗酸化作用があり、血行を良くしてくれるので、頭がボーっとなるのを防いでくれます。また、歯ごたえのあるナッツを食べることで、しっかり噛むことができ、脳への刺激になり集中力を高める働きも。
(4)緑黄色野菜
にんじんやブロッコリー等、緑黄色野菜に多く含まれる「カロテン」にも強い抗酸化作用があり、酸化しやすいDHAやEPAと一緒に摂る事で、よりその効果を高めてくれるでしょう。
(5)ご飯
近年、脂肪を分解する時に発生する「ケトン体」も、脳のエネルギー源になることが分かってきましたが、やはり「炭水化物(ブドウ糖)」の方が素早く脳のエネルギー源になると考えられます。
炭水化物の中でも、パンは急激に血糖値を上昇させる事は出来るのですが、インスリンが大量に分泌されるため、血糖値の降下も早く持続力がありません。それを考えると、やはりご飯の方がゆっくり血糖値があがる為、降下も緩やかで長時間の勉強には向いていると思います。
朝食に、ご飯とみそ汁、そして焼き魚を。夜食には鮭雑炊に煮豆や湯葉を添えて。間食はベリー類やナッツ類。
間もなく旬を迎える茄子にも、アントシアニンは多く含まれているので、茄子の煮びたしなどもお奨めですね。
【関連コラム】
・朝食を食べるメリット5つ
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)