子供の教育資金の運用方法3つのタイプ
2014年6月2日 | よみもの子供の教育資金の運用方法3つのタイプ

【ママからのご相談】
子どもが生まれてから、毎月計画的に貯金をしてきました。子どもは5歳になり、将来の進学用の貯金も100万円になりました。ずっと普通預金で貯めてきたのですが、このままでは利息はあまり期待できないと思い、ご相談しました。これからどうしたらいいでしょうか。
我が家ならではの方法を見つけましょう。
ご質問ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。
お子さまの将来のために貯めた100万円を定期預金に預けたら、ご家族で教育資金を運用していくための家族会議を始めましょう。ダイエットも貯蓄も夢の実現も、目標をどれだけ具体的にできるかが成功のカギになります。

教育資金の目的と目標の再確認
教育資金をどこまで面倒みるのかといった線引きも必要になってくるかと思います。国公立文系大学学費のみと、私立中学から私大歯学部まで対応するのでは、必要となる教育資金は何倍も差がでてくるのです。
高校生にもなれば、アルバイトもできるようになりますし、親が教育資金の全てをカバーしようとしてもキリがありません。「私立大学2年分の学費のみ用意」など、ご家庭での目標をハッキリとさせておきましょう。
性格や環境に適した運用方法の選択
教育資金の目標が明確になったら、必要金額を効率よく貯めるための作戦会議を始めます。必要額と必要な時期から、不足額と必要な毎月の積立額をおおまかに逆算してみましょう。
教育資金を増やす方法としてメジャーなものは、学資保険、終身保険、投資信託、NISAなどがあります。「この商品を選んでおけば正解」というものはなく、タイプによってベストな選択が違ってきます。性格別に向いている運用方法をご紹介しますね。
(1)1円も損したくない! 徹底的安全志向タイプ
投資が嫌い、元本が保証されていない商品なんて考えられない、という安全第一な方には、やはり定期預金や積立預金が最適でしょう。
低金利の今は、長期の定期預金に預けるのではなく、短期の定期預金を自動継続していき、金利が上がったらすぐに有利な定期預金に預けましょう。なるべく、金利の高い銀行に預けること、不足分は積立預金や財形貯蓄で自動的に貯まる仕組みを整えておくこともポイントです。
(2)ある程度貯まると使ってしまう浪費家タイプ
お金があると使ってしまう浪費家タイプの方は、(A)の定期預金で教育資金を用意することは危険です。定期預金は解約や引出しが簡単にできるので、教育資金のはずがいつの間にか新車の購入資金にすり替わってしまうことも無きにしもあらずなのです。
浪費家タイプの方にオススメなのは、学資保険や低解約返戻金型の終身保険を利用する方法です。どちらも中途解約をすると損してしまう、解約手続きが面倒、というデメリットが、このタイプの方の浪費のよきストッパーとなってくれるでしょう。
(3)リスク許容度が高くインフレに対応したい投資家タイプ
元本割れや多少の損は受け入れられる投資家タイプの方にオススメなのは、今年からスタートしたNISAを活用する方法です。ご質問者様の貯蓄額100万円は、ちょうど1年間の投資限度額になります。100万円までは税金がゼロになるので、NISAで投資信託や株の運用で、預金や保険より高利回りを狙いたいところです。
注意点としては、100万円で1つの投資信託や株を購入するといった、競馬の一点買いのようなリスクの高い買い方は避けた方がいいでしょう。なるべく、購入時期、購入先を分けるとリスクが軽減されます。
いかがでしょう。どのタイプに当てはまりましたか?
教育資金が必要となる時期まで、まだ10年以上あります。時間を味方につけて、上手に用意していきたいですね。
【関連コラム】
・(前編)賢く短期の定期預金を利用する方法
・子どもの教育資金をうまく貯金するための知識
●ライター/木村由香里(ファイナンシャルプランナー)
●モデル/神山みき(れんくん)