妊活中に「摂るべき食べ物」と「避けたい食べ物」とは?
2014年5月29日 | よみもの妊活中に「摂るべき食べ物」と「避けたい食べ物」とは?

【女性からのご相談】
結婚3年目。私は28歳で、そろそろ赤ちゃんをと考えています。夫も、「30までには生んだ方がいいよね」というものの、あまり妊活には積極的ではありません。かと言って、あからさまにニンニクばかりを食べさせるのも嫌だし……。何か食生活で気を付ける事があれば教えて下さい。
まずはトランス脂肪酸を避けましょう。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
「夫が子作りに積極的になるには何を食べさせればいいですか?」とのご相談はよくあります。夫婦の雰囲気づくり等も影響してきますが、今回は食生活という点に絞って避けるべきもの、摂るべきものについてお話したいと思います。

トランス脂肪酸って何?
トランス脂肪酸とは、本来常温では液体である植物油を工業的に脱臭のために高熱処理したり、水素を加えて「硬化油」に加工したりする過程で生成されるものです。どのような食品に含まれているのかというと、主に問題とされるのが、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、クリーム等。
マーガリンは、油脂含有量が80%以上で、バターよりも安価。その使いやすさから、日本では多くの家庭で使われていますよね。
ファットスプレッドは、JAS規格ではマーガリン類とされていますが、油脂含有量は80%未満。マーガリンと同様な使われ方をしていますが、風味原料と呼ばれる果実、果実加工品、チョコレートの味を付けられているものもあります。
ショートニングは、ラードの代用品として開発された食用油。クッキーやビスケットなどの焼き菓子、パンに練り込んで使われるとともに、アイスクリームに添加したり、フライ用の揚げ油としても使われます。
この結果、トランス脂肪酸を含有する食品は、マーガリン、ファットスプレッドだけでなく、ショートニングを練り込んで作られるクッキー、ビスケットなどの焼き菓子、パン製品、ケーキ等々。さらに揚げ油として使用されるので、ドーナッツ類、ポテトフライ、揚げ物にとその使用は広範囲になります。
過剰摂取は心筋梗塞や狭心症をはじめとする生活習慣病の原因となる事が分かっていて、注意喚起されてはいます。日本人の平均摂取量はWHOの定める総摂取カロリーの1%に満たない為、アメリカをはじめとする先進各国で規制がされる中、日本ではまだ規制がされていない現状があります。
トランス脂肪酸の摂取量と総精子量
それならば日本人には影響がないのでは? と思われるかもしれませんが、ハーバード公衆衛生大学院のジョージ・チャバロ准教授らの研究によると、トランス脂肪酸の摂取量が多くても1.03%の男性らに対する調査でも、その摂取量が多い人ほど総精子量が少なかったという結果が発表されています。
お薦め食材&NG食材
○……オリーブオイル
×……マーガリン、マヨネーズ、市販のドレッシング
マーガリンやドレッシング等をやめてオリーブオイルにすることで、トランス脂肪酸を避け、オリーブオイルに含まれるビタミンE等で血行を良くします。
オリーブオイルにレモンや柚子の果汁や、バルサミコ酢と塩・コショウで簡単にドレッシングを作る事が出来ます。その他、亜麻仁油やしそ油もお薦め。
○……フルーツ、ナッツ
×……菓子パン、スナック菓子
間食を選ぶにも、原材料名を見て「ショートニング」「マーガリン」等の表示がある物は避け、フルーツやナッツを選ぶようにしましょう。また、甘い物が欲しい場合もケーキ等ではなく、信頼できるお店の和菓子を選ぶといいでしょう。
○……自然に近い食品、食材
×……加工食品
そもそも日本人は、旨味を敏感に感じ取ることが出来る味覚を持っています。素材の味がしっかり分かる、旬の自然な食品を中心とした食生活に切り替え、ファストフード等を避ける事で、精子や卵子の健康を守ってあげましょう。
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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)