早く孫の顔が見たい! でも……不妊治療中の息子夫婦に絶対言ってはいけないNGワード3選
2014年5月16日 | よみもの早く孫の顔が見たい! でも……不妊治療中の息子夫婦に絶対言ってはいけないNGワード3選

【女性からのご相談】
60代の女性です。3年前に息子が結婚しましたが、なかなか子供に恵まれないようです。私としては早く孫の顔が見たいのですが、いろいろと口を出すのも憚られます。こんな時、うまい伝え方はないでしょうか?
家族計画は夫婦で決めるもの。そっと見守ってあげましょう。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
息子さんがご結婚され、次は孫の顔を……と期待するお気持ちは、息子さんご夫婦もきっと感じていることと思います。
しかし難しいことに、赤ちゃんがなかなかできずに悩んでいる女性は、親または義両親からの何気ない一言が原因で、落ち込んだり傷ついたりすることがあります。
息子さんご夫婦との関係を壊さないためにも、親として口にしない方がよい言葉をぜひ知っておきましょう。

(1)「孫はまだ?」「早く孫の顔を見せて」
同年代のお友達の中には、もうお孫さんを抱っこされている方もいるでしょう。そんな姿を羨ましいという思いで見られているのかもしれませんね。
だからといって、息子さんやお嫁さんに「孫はまだ?」なんてストレートに聞いてしまうのはもってのほか。
家族計画は夫婦で話し合って決めるものです。いくら親であっても、夫婦の領域にズカズカと土足で入り込むような真似をするのは失礼なことです。そして、赤ちゃんがなかなかできずに悩んでいる女性からすると、姑から孫の催促をされるのは非常に不快なのです。
あまり言われすぎると「私は、あなたの孫を産むために結婚したんじゃない!」という気持ちになりますから、お孫さんを待ちわびる気持ちは胸の中にとどめ、口に出さないようにしましょう。
(2)「女は子供を産んで一人前」
お姑さん世代の人がよく言ってしまいがちなのが、この言葉。
努力しても子供になかなか恵まれない女性にとって、これは「あなたは半人前」と言われているのと同じです。
お嫁さんを発奮させたいとの気持ちで、こうした言葉をつい言ってしまうお姑さんもいますが、ほとんどのお嫁さんは、この言葉によって発奮するどころか、激しく落ち込みます。
現代は価値観が多様化し、子供を産まない選択をする夫婦も増えています。
子供がいないことは、その人の評価を下げるものではないのですから、古い世代の価値観を押し付けないようにしましょう。
(3)「一人っ子はかわいそう」
親は何かと子供に口を出したくなってしまうもの。
結婚すれば「孫は?」と聞き、孫が一人生まれれば「二人目は?」となりがちです。
しかし、現在では二人目不妊というものも増加しています。一人出産したからといって、二人目がすぐにできるとは限りません。
また、経済的理由や仕事との兼ね合い、子育てに対する考え方によって、子供を一人しか持たない選択をする場合も多くあります。
二人目が欲しいのになかなか授からない、あるいは子供は一人と決めている、そんなご夫婦に「一人っ子はかわいそう」なんて、まさに余計なお世話ですよね。
世の中には、一人っ子でも親の愛情をたっぷりと受けて、立派に育っている人がたくさんいます。かわいそうでも何でもありません。
いかがでしたか?
心理学博士の丸屋真也氏は、『人と人との間にある境界線(バウンダリー)を無自覚に侵すこと』が、家族間でのトラブルにつながるとしています。
嫁姑問題も同じく、お姑さんがお嫁さんのプライベートな領域に入り込むことが原因で発生することが多いもの。たとえ家族であっても、プライバシーにはしっかりと配慮しなければなりません。
親だからこそ、いろいろと言いたくなってしまうでしょうが、息子さんご夫婦はすでに自立した別の世帯であることを踏まえ、お姑さんという立場からのお孫さんについての口出しは、控えるのが賢明です。
●ライター/小柚子(フリーライター)