採用する気ナシ!? 復職希望のママを惑わす“カラ求人”の見分け方5つ
2014年5月10日 | よみもの採用する気ナシ!? 復職希望のママを惑わす“カラ求人”の見分け方5つ

新生活も落ち着いて、そろそろ仕事を探そうかな……と思っているママはこの時期多いことでしょう。
復職希望のママが気をつけておきたいのが「カラ求人」や「釣り求人」といわれる悪徳求人広告です。
カラ求人とは、採用する気のない求人のこと。そして釣り求人とは、応募者を呼び寄せるためにある、実在しない高待遇の求人です。
なぜこんな求人が蔓延しているのかには諸説あります。
例えばハローワークでは、採用に至ると企業が助成金を受け取れます。そのため、求人広告を悪用して助成金を受け取ろうとする企業もあるのだとか。
これらの求人は、応募者側からしたら非常にイヤなもの。できればうまく避けたいですよね。
そこで今回は、カラ求人の見分けかたを調査してみました。お仕事探し中のママたち、どうぞ参考にしてくださいね。

(1)いつも出ているもの
いつまでも出ている求人票を、ハローワークで見かけたことはありませんか?
それはもしかしたら、ハローワークの掲載料が無料であることを悪用したカラ求人かもしれません。
『書類選考で落とされた企業。私を落としたあとも延々と求人を出し続けていた。気になったのでその後もチェックしてたんだけど、結局1年半くらいずーっと同じ内容で募集してました』(20代女性/パート)
積極的に採用する気はほとんどないし、現状では欠員もない。
ただ、万が一すばらしい能力の人材が飛び込んできたら、採用しなくもない……そういった求人票もあるのがハローワーク。
応募する際には、それがいつから出ている求人なのか、いままでどれくらいの応募があったのかなどを確認したほうがいいでしょう。
(2)とにかく大量募集のもの
派遣社員として長年働いてきた女性からは、こんな話を聞くことができました。
『「100名大量募集!」とか書いてある派遣の求人とかは、たいてい“釣り”だったと思う。登録だけさせて、目当ての仕事は「人気でもう埋まっちゃったんですよね〜」。そして「そのかわり、こちらの案件はどうですか?」って、希望条件よりずっと下の仕事を紹介してくる。ほんと腹立つ』(40代女性/派遣社員)
派遣の登録やスキルチェックなどは、時間も交通費もかかって面倒なものです。
こんな釣り求人におびき寄せられないためにも、あまりにも大量の人員を募集している広告は疑ってかかるべきかもしれません。
(3)「未経験者OK」のもの
とある中規模の印刷会社で働く男性は、現場の立場から語ってくれました。
『「未経験者OK」には注意したほうがいいね。未経験者OKで、なおかつ採用予定が5人とかはダメでしょう。そんなに未経験の新人が来たら教育しきれないよ。どこもそうじゃない?
あと、未経験者OKなのに、要資格ってなってるやつ。即戦力がほしいのか、未経験者でもいいのかハッキリしないまま求人を出すってことは、ふつう考えられないよね』(50代男性/会社員)
未経験者歓迎、などの言葉は求職中のママにとっては非常に魅力的。
でも、そこに矛盾や怪しい点はないでしょうか? まずはじっくり求人票を見てくださいね。
(4)応募書類を返却しない
こちらも企業側の意見。IT系企業で人事を務めている女性からのアドバイスです。
『応募書類は返却しません、って豪語している求人があるそうですが、これは危ないですよ。
今の時代、個人情報てんこ盛りの履歴書は厳重に管理するのが常識。普通の企業やマトモな求人なら、不採用者の応募書類は必ず返却します。それにかかる作業負担や切手代などは、当然企業が負うべきコストです。
それを「しない」と公言するのは、不採用者に対するコストを一切かけたくないってこと。カラ求人か、もしくは超ブラック企業だと思っていいのではないでしょうか』(40代女性/IT関連)
なるほど、人事の方らしいしっかりした助言です。
求人票に「履歴書の返却なし」と書いているものは、言語道断でアウトにしたほうがいいですね。
(5)老若ふたりの面接官が現れる
最後に紹介するのは、某メーカーで人事に配属されたある社員の言葉です。
彼は自身の経験を、言いにくそうに語ってくれました。
『出てきた面接官が、熟年社員と若手社員の2人組。そして、若手ばかりが質問してくる。
そういった面接は、採用するためのものではなく、若手面接官の練習である可能性が高いと思います。実際、ボクはそうやって練習してきましたからね……申し訳ない思いはあります』(30代男性/会社員)
面接官だってひとりの社員。よりよい人選ができるようになるためには、練習だって必要でしょう。
でも、練習台にされたほうはたまりませんよね。練習は社内でのロールプレイングで済ませてほしいものです。
いかがでしたか?
カラ求人にひっかかるのは、時間やお金の大幅なロス。求人票や広告を見ている段階で、怪しい点はないかじっくり見極めましょう。
また、面接に進んでしまったあとでカラ求人であることに気づいたら、その場ですぐに辞退するのがベストです。
もちろん、どんなに腹がたっても礼節はわきまえておくのが大人のマナー。
「一身上の都合により、今回は辞退させていただきます」とだけ述べて、応募書類を速やかに返送してもらい、次の面接の準備にとりかかるのがスマートですね。
●文/パピマミ編集部