月齢によっても違う!? 赤ちゃんが便秘になる原因と解消法のまとめ
2014年5月5日 | よみもの月齢によっても違う!? 赤ちゃんが便秘になる原因と解消法のまとめ

赤ちゃんのうんちが出ないと、不安になったり病気を心配したりするママも少なくありません。
でも、赤ちゃんの便秘は珍しいものではなく、多くのママが悩まされていることなので、慌てなくても大丈夫です。
とはいえ、赤ちゃんの便秘がずっと続いており、具合が悪そうであれば迷わず病院を受診しましょう。
赤ちゃんのうんちが出ないことに不安を抱えるママたちのために、「赤ちゃんの便秘」の症状や原因、対策、病院の受診についてを編集部でまとめてみました。
赤ちゃんの便秘症状とは?

1日や2日うんちが出なくても、うんちをするときにスムーズに出る、赤ちゃんが元気、食欲があるようであれば、問題はありません。それがその子の排便のペースです。
「便秘」の可能性がある症状は、下記の通りです。
・3〜5日以上うんちが出ない
・大きい声で泣き続ける、機嫌が悪い
・食欲がなく、口にしたものを吐いてしまう
・眠くないのにむずがっている
・お腹がパンパンに張っている、ぽっこりしている
・うんちをするときに痛がって泣く
なお、便に血が混じっている場合、便秘もしくは腸の病気の可能性もあります。迷わず病院を受診しましょう。
新生児期・乳児期の赤ちゃんが便秘になる原因4つ

(1)排便ペースの変化
新生児期・乳児期の赤ちゃんが便秘になる原因には、多くの場合、排便ペースの変化が挙げられるそうです。
便秘と言うより、赤ちゃんの腸の発達が影響したり、授乳回数が減ったりすることによって、排便のペースが変化し、それを便秘と勘違いするママも少なくないとのこと。
2、3日排便がなくても、赤ちゃんに変わった様子がなく元気であれば、便秘と認識する必要はないようです。
この時期の赤ちゃんの便秘は、「何日出ていない」などの排便間隔ではなく、赤ちゃんの様子から判断しましょう。
(2)授乳量が少ない
母乳育児の場合は、授乳量が少ないことが便秘の原因となることもあります。
授乳量が少ないことでうんちとなるカスの量が少なく、何日も排便がない状態になってしまうそうです。
(3)母乳の質の低下
また、母乳の質の低下が赤ちゃんの便秘の原因になっていることもあります。
母乳の質が低下する原因は、主に下記のようなものが挙げられます。
・ママが揚げ物や甘いもの、肉、乳製品を多く食べている
・ママが産後に無理なダイエットをしている
・ママの体が冷えている
母乳の質はママの食べたものや生活習慣によって左右されるので、良質な母乳をつくるためにも、それらに注意することが必要です。
(4)ミルクの消化に時間がかかっている
ミルク育児の場合は、ミルクの消化に時間がかかって便秘がちになることもあるそうです。
新生児期・乳児期の赤ちゃんの便秘対策5つ

(1)「の」の字マッサージ
赤ちゃんの便秘解消には、お腹にひらがなの「の」の字を書くようにして時計回りにゆっくりとマッサージすることが効果的と言われています。
新生児のお腹はやわらかく、便を押し出すまで発達していないため、わずかな刺激を与えることによって便がスムーズに出口へと運ばれるようになります。
赤ちゃんのお腹をやさしくなでるようにマッサージしてあげましょう。
(2)足を動かしてあげる
赤ちゃんをあおむけに寝かせ、両足首を優しく持ち、自転車のペダルをこぐようにして股関節周りを動かしてあげます。
赤ちゃんのももとひざでお腹を軽く押すようにすることも効果的です。
(3)おしりを軽くマッサージする
赤ちゃんの肛門のすぐ上あたりを、軽くたたいたり、指で押したりして優しくマッサージします。
(4)綿棒で肛門を刺激する
便がたまって苦しそうなときは、ベビーオイルをたっぷり含ませた綿棒の先を、赤ちゃんの肛門に入れて刺激してあげます。
ただし、頻繁に行うと癖になってしまい、刺激がないと排便できなくなってしまうため注意しましょう。
(5)ミルクの量を調節する
体重が増えない場合などは母乳不足の可能性があるので、医師に相談してミルクの量を調節してあげましょう。
離乳食初期(生後5か月〜生後8か月)の赤ちゃんが便秘になる原因

離乳食初期(生後5か月〜生後8か月)の赤ちゃんが便秘になる原因は、水分量不足です。
離乳食が始まって食生活が変化することにより、赤ちゃんの腸内細菌も変化。体内で便をためられるようになり、それまでに比べて排便の回数が減ります。
さらに、離乳食が始まると母乳やミルクを飲む量が減り、便の水分量が不足します。そのため、便秘になりやすくなるのです。
排便のペースが3、4日に1度であっても、便がスムーズに出ているようであれば心配はありません。便の水分量が足りているかを見てあげましょう。
離乳食初期(生後5か月〜生後8か月)の赤ちゃんの便秘対策

便の水分量が足りていない、排便がスムーズではない場合、便秘解消のために取れる対策は、水分補給を十分に行うことです。
離乳食と一緒に、母乳や麦茶、薄く溶いたミルクなどをあげて、水分をしっかり摂取させましょう。
離乳食初期(生後5か月〜生後8か月)にはまだ固形物が食べられないので、乳酸菌を多く含むヨーグルトにオリゴ糖を加えて食べさせたり、プルーンジュースを飲ませたりすることも有効です。
オリゴ糖で腸内環境を整えてあげる
離乳食やミルクなどにオリゴ糖を混ぜて与えてあげると、赤ちゃんの便秘解消に効果的です。
オリゴ糖は母乳にも含まれている天然成分なので、赤ちゃんが口にしても安心な食べ物です。
ただし、体内の善玉菌の種類は300種類以上と言われており、赤ちゃんがもつ腸内の善玉菌に合ったオリゴ糖を選ぶ必要があります。
また、与えすぎると軟便になってしまうので、月齢と適量をしっかりとチェックし、少量ずつから試してみてください。
離乳食後期(生後9か月〜生後11か月)の赤ちゃんが便秘になる原因

離乳食後期(生後9か月〜生後11か月)の赤ちゃんは、食べ物が原因で便秘になりやすいです。
食物繊維の不足や、食べる量が少ないことが便秘の原因となります。また、水分量の不足も便秘の原因に。
離乳食後期(生後9か月〜生後11か月)の赤ちゃんの便秘対策

この時期の赤ちゃんの便秘を解消するためには、食事の内容や量、水分量に気をつけてあげる必要があります。
離乳食に食物繊維を多く含むさつまいもや野菜を加えて食べさせたり、ヨーグルトにオリゴ糖を加えて食べさせたりするといいでしょう。
ハイハイや伝い歩きができる場合には、積極的に体を動かすようにしてあげると、腸も動いて便秘解消につながります。
体を動かすとお腹もすくので、赤ちゃんの食事量が多くなり、便の量も増えるでしょう。
また、この時期は生活リズムが赤ちゃんの体に身に付いてくるので、食事や睡眠などの生活リズムが整うようにすることも大切です。
生活リズムが整えられると排便のリズムも整い、自然に便秘も解消されるでしょう。
赤ちゃんの便秘は病院の何科を受診したら良い? どんな治療をされるの?

便秘が続き、赤ちゃんのお腹がパンパンになっている、食欲がないなどの症状が出ている場合には病院を受診しましょう。
病院を受診する場合には、かかりつけの小児科を受診しましょう。
または、1か月健診が終わる前であれば、出産をした産婦人科を受診するのも良いです。
病院での治療は、浣腸による排便や、内服薬の処方など、赤ちゃんの症状や状況に応じた対処を行ってもらえます。
「赤ちゃんの様子がいつもと違う」と感じたら、早めに病院を受診してくださいね。
まとめ
「赤ちゃんの便秘の症状」や「新生児期・乳児期・離乳食初期・離乳食後期別の便秘の原因と対策」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
赤ちゃんが便秘になる原因はさまざま。月齢によってもその原因や対策は異なります。
日頃から赤ちゃんの様子や便の状態などをチェックし、適切な対処ができるようにしておきましょう。
●文章/パピマミ編集部