OSが「Windows XP」のパソコンを使い続けるとどうなる?
2014年4月24日 | よみものOSが「Windows XP」のパソコンを使い続けるとどうなる?

【女性からのご相談】
30代の主婦です。ただでさえ家計が厳しいのに、夫が「OSのサポートが切れるから、パソコンを買い換えたい」と言っています。確かに我が家のパソコンは、5年以上前に購入した古いものですが、まだまだトラブルもなく使えるのに、買い換えることに納得がいきません。どうしても買い換える必要があるものなのでしょうか? セキュリティソフトを入れてもダメですか?
サポートの切れたOSを使い続けるのは危険! 今すぐ買い換えを検討して。
こんにちは。ご相談ありがとうございます。日々PCを使って仕事をしている、在宅ワーカーの川中利恵です。
5年以上前に購入された、サポートの切れたOSとのこと。おそらく、2014年4月9日にサポートが終了した「Windows XP」というOSを搭載したPCを使用されているのだと推察します。
“OS”とは、PCを動かすベースとなるソフトのことです。我が家にも、ちゃんと動く古いWindows XPのPCが数台ありますが、現在は使用していません。
結論から言えば、「Windows XP」のPCであれば、すぐに買い換えるか、OSの入れ替えが必要です。

セキュリティリスク10倍以上! ウイルスの温床に
自宅にカギはありますか? 当然ありますよね。
OSのサポートでは、使い心地の改善などだけでなく、見知らぬ誰かに開けられてしまう可能性のあるカギを取り替え、補強してゆく役割も担っています。
それがなくなればどうなるのでしょう。所有者本人が知らないうちに、悪意のある人でさえ「出入り自由になる」のです。
セキュリティソフトを入れていなければ、インターネットに接続したとたん、どんどんウイルスに感染してしまい、あっという間にウイルスの温床となってしまいます。
そんな場所に、住み続けられますか?
個人情報の流出だけじゃない! 知らないうちに加害者になることも
インターネットに接続しないから大丈夫! と思う方もいるかもしれません。
でも、ウイルス感染の経路はさまざま。USBメモリやSDカード経由でも感染します。
現実問題として、他の機器やUSBメモリなどの記録媒体を接続しないで使用する事は、ほとんどないのでは? また、個人情報は扱わないから大丈夫! というわけでもありません。知らないうちにあなたのパソコンが、見知らぬ人のデータを抜き取り、犯人へ情報を送信し続けていたら……? ぞっとしませんか?
こんなふうに、知らないうちにウイルスの踏み台にされ、加害者になってしまうことも、すでに起こっているのです。
どうしてもWindows XPを使い続けたい方へ
セキュリティソフトの中には、Windows XP継続対応をうたう製品が複数あります。
しかし、どんなに強固なセキュリティソフトでもOSの穴を防ぐことはできません。また、プリンターなどの周辺機器を追加したくても、対応する物がなくなっていくでしょう。
確かに、PCは安くありません。しかし、Windows XPを使い続けるリスクはそれ以上。
仕事で使うのであればなおさら、万が一のときには責任を問われ、多大な賠償金を請求されることもあります。
ちなみに、「Windows XP」のサポート終了と同時に、「Office2003」シリーズのサポートも終了しています。
WordやExcelなどのアプリケーションを使用されている場合も、注意が必要です。
PCスキルに自信があれば、最新のOSを購入するか、無償のOSを入手し、入れ替えることもできます。
しかし、最新のOSを使うためには、OSに適した性能がなければ動作しません。最近では、中古のPCもずいぶん安くなり、OS単体で購入するよりも安価に購入できます。なるべく早く買い換えすることを強くオススメします。
【参考リンク】
・サポート終了に伴うセキュリティのリスク|Microsoft
●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)