子供が口答えや屁理屈を言うようになった時の対処法
2014年4月23日 | よみもの子供が口答えや屁理屈を言うようになった時の対処法

【ママからのご相談】
小学5年生になる娘がいます。これまでは、とても素直ないい子だったのに、この頃私に対して口答えや屁理屈が増えてきました。何を言っても反発されるので、いつもケンカになります。反抗期なのである程度は仕方ないのでしょうが、どう対処したらいいのでしょうか。
自分で考え始めた証。しっかり向き合えば、頭のいい子に育つ可能性も。
ご相談ありがとうございます。家庭教師を専業としております佐々木と申します。
小学生のお子さんを持つお母さんとお話ししていますと、「子どもがいうことを聞かなくて……」「子どもがすごく生意気で……」というお話をよく伺います。
反抗期など、時期的なものもあるかと思います。

「いい子」とはどんな子でしょうか?
ぜひ、考えていただきたいのは、相談者様にとっての「いい子」とはどんな子なのか? ということです。
予備校講師である、出口汪(でぐち・ひろし)先生は、著書『出口汪の「頭のいい子」を育てる技術』で、
『本当の「頭のよさ」というのは、「考える力」を持っていることだと思う。それも「論理力のある」子ども、「論理的に考えることができる」子ども、これが本当に「頭のいい子」だというのが私の持論だ』
と述べています。加えて、
『大人はよく「子どもの屁理屈」というけれど、あれも子どもなりに考えた結果なんだ。(中略)子どもが屁理屈を言うのは、自分で考え始めた証なんだ』
とも説明しています。
大人はどうしても、「いい子=大人の言うことをよく聞く子」という風に思ってしまいがちですが、いつまでもそれを強要していれば、「自分で考えることができない」……いわゆる、“指示待ち”の人になる可能性も否めません。
「口答え」は、考えるようになってきた証拠かもしれません
相談者さんのお子さんは、もしかすると、自分なりに一生懸命考えるようになってきたのかもしれません。
言うことを聞いてくれて扱いやすかった子が、急に変わってしまうと困惑してしまうと思いますが、屁理屈を言われたときは「屁理屈ばかり言って!」と怒鳴りたくなる気持ちをぐっとこらえて、「どうして?」「そう思ったのは、何がきっかけだったの?」など、質問を返してみましょう。
そこできちんと話ができるようであれば、論理性が身についてきた証拠。
しっかりと聞いて、話し合いができれば、賢い子どもに育つことも夢ではありません。
一方、「だってだって~」とか、「嫌なものは嫌なの~」と、子どもが感情的なことばかり繰り返すようであれば、それはやはり屁理屈なので、しっかりと叱って聞かせる必要があるのではないでしょうか。
大人の言うことを素直に聞いたり、教科書を暗記したりすることも、大変、大切なことですが、社会に出て自立し、活躍するためには、自分なりに考えて行動する力も必要です。
「子どもの屁理屈」と邪険にせず、お子さんと対話する場を有効活用してみてください。
相談者さんのお子さんが、頭のいい子に育つことを願っております。
●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)