不妊友達との上手な付き合い方法3つ
2014年4月21日 | よみもの不妊友達との上手な付き合い方法3つ

【女性からのご相談】
不妊治療中の30代です。最近、ネットを通して仲良くなった不妊仲間が数人いるのですが、不妊仲間って、どちらかが先に妊娠したらやはり関係が悪くなってしまうものなのでしょうか? 彼女とはとても気が合うので、できれば長くお付き合いしたいと思っているのですが……。
付かず離れず、ほどよい距離感でお付き合いを。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
前回のコラム『不妊仲間の見つけ方と注意点』では、不妊仲間の探し方を中心にお伝えしました。しかし、不妊仲間は確かに心の支えになってくれますが、上手にお付き合いを続けるのは難しいもの。
ある大学での研究によると、不妊治療中の女性を対象に、グループでの心理療法を行ったところ、不安や抑うつの症状が低下し、結果的に不妊治療の成績が上がった、という結果が出ました。このことからも、同じ悩みを持つ女性同士の関わりが、ストレスの軽減につながり、治療の成果を左右する可能性があるといえます。
しかし、ネットの女性ポータルサイトに寄せられる意見には、不妊仲間とのトラブルで心無い言葉を浴びせられたり、突然音信不通になってしまったというケースも散見しています。
どうしてそのようなことが起こってしまうのでしょうか。
ここでは、トラブルの原因やその防止策を通して、不妊仲間と上手に距離を取りながらお付き合いする方法をお伝えします。

不妊仲間とトラブルになってしまう、その理由は?
不妊治療中に心の支えになってくれるのが、愚痴を言い合ったり励まし合ったりできる不妊仲間。
信頼の置ける不妊仲間との交流は、ストレス解消にもなりますし、心が軽くなって前向きに治療に取り組むモチベーションにもなります。
しかし、それはお互いに治療中だからの話。
不妊仲間との間でトラブルが出るのは、多くはどちらかが先に妊娠した場合です。
不妊仲間から先に妊娠したと告げられた場合、それまでの苦労がわかる分、祝福したい気持ちになりますが、同時に、自分だけ取り残されたような気持ちになったり、焦りを感じたりと、マイナスの感情を持ってしまうことがあります。
それがきっかけで、距離を置いたり、疎遠になってしまうことが多く、不妊仲間ができてもお付き合いが長続きしない、と悩む人も多いようです。
中には、妊娠報告をきっかけに不妊仲間の態度が豹変し、ひどい中傷を受けたというケースもあるのです。
相手の心に踏み込みすぎないのがポイント
「それならば、不妊仲間なんて作らない方がいい」という人もいます。
ネットの不特定多数が集まる掲示板で、情報交換をするだけに留めておいた方が、誰も傷つくことがない分いいのかもしれません。
しかし、実際に会って話をする仲間が欲しい場合は、不妊仲間としてお付き合いする上で次のようなことを気をつけましょう。
(1)相手のことを詮索しすぎない
治療中の愚痴を言い合える仲間は貴重ですが、治療以外のことを知りすぎると、相手の嫌な部分が見えやすくなります。
また、プライベートな情報を他人に教えたくない人もいますので、仲良くなりたいからといっていろいろ詮索しないようにしましょう。
(2)「いつかは関係が終わるもの」としてお付き合いをする
どんなに気が合う不妊仲間でも、このままずっと仲良くできるとは限りません。
「不妊仲間とは、いつかは縁が切れてしまうもの」そう割り切ってお付き合いをしましょう。
これは、子供ができてママ友を作る時にも同じことが言えます。その期間だけの限定的な関係であることを心に留めておくと、ほどよい距離感でよいお付き合いができます。
(3)辛い時、トラブルになりそうな時は距離を置く
どちらかが先に妊娠して気まずくなってしまった、あるいは、トラブルになりそうになったという時は、思い切って距離をおきましょう。
ここでしつこく相手に執着すると、泥沼化してしまいます。
本当に仲良くなった相手となら、いずれまたいい関係に戻れるかもしれません。ここはお互いに心が落ち着くのをゆっくり待ちましょう。
いかがですか?
不妊仲間は、辛い時に励まし合ったり、愚痴を言い合ったりできる貴重な存在。
しかし、“不妊”というデリケートな問題を介した仲間だからこそ、あまり相手の中に踏み込まず、限定的な関係として「大人のお付き合い」をすることが必要になってきます。
ぜひ、上手な距離感でお付き合いをしてくださいね。
【関連コラム】
・(前編)不妊仲間の見つけ方と注意点
●ライター/小柚子(フリーライター)