男の子と女の子で言葉の発達に差があるワケ
2014年3月25日 | よみもの男の子と女の子で言葉の発達に差があるワケ

【パパからのご相談】
二児の父親です。上は女の子で、妻も娘が3歳になるまでは専業主婦をしていました。しかし、下の男の子の時は、生後半年で妻は職場復帰し保育園に預けています。そのせいか、息子の方がかなり娘よりおしゃべりの発達が遅いように思います。
一般的に、女の子の方が言葉が早いとはいいますが、それには何か根拠があるのでしょうか? それとも妻が働いている為、語りかけが少ないのが原因でしょうか?
男性と女性では子供の時から脳の構造が違います。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。
ご相談ありがとうございます。
母親はママ友繋がり等で、さまざまな情報が入りますが、父親はそういった機会が少なく、不安になるお気持ちよく分かります。
今回は、脳の構造から言葉の発達の違いをお話ししたいと思います。

赤ちゃんの頃から違いがある「男性脳」と「女性脳」
男性の脳と女性の脳とでは、まず形態が違います。
脳の大きさでいえば、男性のほうが身体が大きい分、女性の脳よりも大きいといえます。逆に、左右の脳を結んでいる脳梁の端の部分は、女性の脳の方が、男性の脳より2割ほど大きいのです。
さらに、左脳と右脳の働き方をみると、男性の脳と女性の脳には大きな差があります。それは、女性は言語機能において左脳だけにまかせず右脳をも使いますが、男性は右脳、左脳を使い分けるとされるからなのです。
男の子と女の子の成長プロセスで見ても、「女の子が男の子よりも早く言葉を話し始める」のは、女の子の場合、言語機能を司る脳が、より早く発達するためだと考えられているのです。
女性の方が複数の事を同時進行出来る
脳梁は左右の脳の橋渡しをし、相互に情報交換をしています。
この脳梁の後部には膨れた部分があり、膨大部と呼ばれています。この膨大部の形をみると、男性の脳は棒状をしているのに対し、女性の脳は球状に膨らんでいます。つまり、その断面積において女性の脳は男性の脳を圧倒しているのです。
脳梁の膨大部には、後頭葉、側頭葉、さらには前頭葉からの神経繊維が伸びています。後頭葉は空間の認識や、言語機能に大きな役割を果たしているし、側頭葉は記憶や聴覚と関係が深い部分です。
当然のことながら、膨大部の断面積が広ければ、左右の後頭葉、側頭葉のパイプも太くなるというわけですね。さらに、脳梁の膨大部の断面積について、女性のほうが大きいというのは、女性の脳が男性の脳よりも左右の連携がいいことを意味します。
女の子が人形を着せ替えながら、何やらブツブツ独り言をいうのに対し、男の子は、車のおもちゃで遊んでいても「ブーブー」とせいぜい擬音を発する程度ですよね。大人でもそうです。女性が、ママ友と電話で全く違う話をしながら、冷蔵庫を開け献立を考える、というような器用な事が出来るのも、この膨大部の成せる業といえるでしょう。
言葉だけでは、なかなか伝わりにくいかと思いますが、ご理解いただけたでしょうか?
ただ、脳の構造上の違いからの影響が大きいとはいえ、やはり話しかける事も大切ですから、ご家庭で過ごす時間は、パパもたくさん話しかけてあげて下さいね。
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)