ハーフの子は必ずバイリンガルに育つのか?
2014年3月19日 | よみものハーフの子は必ずバイリンガルに育つのか?

【女性からのご相談】
テレビや雑誌でハーフタレントを見ていると、本当に可愛い&かっこいいので、私も将来ハーフの子どもができたらなあ、なんて思ってしまったりします。特に、二か国語が話せるバイリンガルとして育てたいんです。
実際のところ、ハーフだったら絶対にバイリンガルになるんでしょうか?
バイリンガルになるには状況次第!
こんにちは。ポジティブ恋愛専門家のチオリーヌです。
テレビや雑誌で、ハーフタレントの方々がすごく活躍していますよね。バイリンガルの方々も多く、多才なイメージもあります。テレビなどで表面的に彼らを見ているとポジティブな面ばかりが見えがちですが、実際はそればかりではありません。
今回は、実際にハーフの子育てを頑張る方々に聞き込み調査を行って発見した、バイリンガルキッズのリアルな実態をご紹介したいと思います。
最初に結論を申し上げると、両親が違う国籍でもバイリンガルキッズを育てるのって結構難しいようです。子育てをする場所、家族内が何の言語で話しているかによって、状況が変わってくることが分かりました。それでは、お母さんが日本人、お父さんが外国籍の場合の調査結果を発表しますね。

(1)子育ての場所が日本、外国籍のお父さんが日本語をしゃべることが出来ない場合
このパターンが一番上手に二か国語を話せるようになる環境のようです。家の中での家族の共通語はお父さんの母国語になることが多く、家の外ではほとんど日本語をしゃべっている環境になります。
1日の中で日本語をしゃべっている比率は高くなるものの、毎日英語に触れている環境でもあるので、子供たちは自分たちも気づかないほどの速さで、頭の中で言語のスイッチが切り替わるのだと言います。
(2)子育ての場所が日本、外国籍のお父さんが日本語をしゃべることが出来る場合
お父さんも日本語がしゃべれる場合は、家の中でも外でも日本語をずっとしゃべり続ける環境になります。インターナショナルスクールに通っている場合、お父さん側の祖父母によく会いに行く機会がある場合などは、日本語以外の言語も堪能になることも多いのですが、圧倒的に日本語に触れる機会が多いため、あまり上達しないことも多いようです。
(3)子育ての場所が外国、外国籍のお父さんが日本語をしゃべることが出来ない場合
このパターン、実は一番難しい状況だったりするんです。お母さんと2人でいる時間は日本語でしゃべっているものの、それ以外の時間は全てお父さん側の言語、もしくは暮らしている地域の言語を使うことになります。
海外では日本語は割と特殊な言語の為、日本語を習わせるための家庭教師や学校もかなり費用がかかる上に、漢字・ひらがな・カタカナなどの複雑な日本語に、子供が興味を持たないことも多いんです。
(4)子育ての場所が外国、外国籍のお父さんが日本語をしゃべることが出来る場合
この状況、1日の中で2つの言語を話している時間が同じくらいになるので、上手に2か国語をしゃべることが出来るようになることが多いようです。ただ、子供が日本語を話すのを面倒臭がるようになると、状況が変わってきてしまうのだとか。
いかがでしたか?
両親が違う国籍という状況のみならず、「その言語が自分に必要かどうか?」という状況で二か国語をしゃべれるかどうかが変わってくるようです。
ちなみに、外国の大学にある日本語学科で日本語を学ぶ学生さん達には、日本人のハーフの人達も多いのだとか。子供の頃日本語が嫌いで勉強せず、大人になって勉強したくなる人が多いそうです。
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●ライター/チオリーヌ(ポジティブ恋愛専門家)