二日酔いの予防法5つ
2014年3月11日 | よみもの二日酔いの予防法5つ

【女性からのご相談】
間もなく歓送迎会のシーズンになります。夫は特別お酒に弱いわけではないのですが、毎回二日酔いになり、朝起こすのが大変です。私は二日酔いになったことがないので、ただ寝不足で起きたくないだけ!? とか思ってしまいます。
どうして二日酔いになるのか? あと、予防法があれば教えて下さい。
二日酔い防止のポイント。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
前回は、二日酔いのメカニズムについてお話ししました。今回は、予防法をお伝えしたいと思います。

(1)普段のトレーニングで血中アルコール濃度を低下させる
通常、女性より男性の方が血中アルコール濃度が上がりにくいと言われています。
これは身長や体重などによる違いもありますが、一番の違いは筋肉量です。筋肉は脂肪と比較すると多くの水分とグリコーゲンを含むため、血中アルコール濃度を上がりにくくする働きがあります。運動選手が比較的お酒に強いことの要因の一つでもあります。
(2)乾杯の前に脂肪分を摂りましょう。
飲んだアルコールは20%が胃で吸収され、残りの80%が小腸で吸収されますが、お酒を飲む前に脂肪分を摂る事で、アルコールの吸収速度を遅くし、アルコール血中濃度の急上昇を抑える事が出来ます。
地中海地方では、昔から飲む前のスプーン1杯のオリーブオイルが、ロシアではバターが二日酔いを予防すると古くから言われています。また、緑茶に含まれるカテキンも有効だと言われているので、脂肪分を避けたい人にはいいでしょう。
(3)水分補給はしっかりと!
日本人は、お酒を飲むときにチェイサーを一緒に摂る習慣があまりありませんが、アルコールの血中濃度を下げる為には、十分な水分補給が必要です。
例:男性/体重60㎏/お酒には強い
【飲んだお酒】
・ビール……500ml
・酎ハイ……400ml
・焼酎水割り……400ml(25℃の焼酎30mlを170mlの水で割ったもの)
このケースであれば、
アルコール摂取量……114.6g
血中アルコール濃度……0.212%(中酩酊レベル/判断力が低下し言葉が少し不明瞭に)
取得済み水分量……1155ml
不足水分量……220~1137ml
年齢や筋肉量、飲む速度によって差異はありますが、最低でも500mlの水分補給をするといいでしょう。そして、これだけのアルコールが完全に体から消えるまでには14時間もかかるということにも注意しておきましょう。
(4)二日酔いの防止を手伝う食品を食べましょう
普段から、肝機能強化の為にフルフォラファンを多く含む、アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー等)を意識して食べたり、おつまみに、アルコールの代謝を促進してくれるビタミンB15を多く含む、カボチャの種や胡麻を意識して摂る。
そして、代謝の途中で出来る有害物質アセトアルデヒドの分解を促進するアラニン、グルタミンを多く含むしじみやハマグリ、あさり等の貝類や、タウリンを多く含むタコやイカ等を意識して食べるといいでしょう。
(5)醸造酒より蒸留酒を選びましょう
「蒸留酒」は醸造酒(のような原液)を沸騰させ、アルコール分を高めて不純物を取り除いたお酒です。
蒸留酒の方が不純物が少ない為、二日酔いになりにくいようです。醸造酒にはアセトン、フーゼル油、タンニンなどの「不純物」が多く含まれ、それらが二日酔いの症状を悪化させると考えられています。
赤ワインは、白ワインより二日酔いしやすいのも不純物を多く含んでいる為だと言われています。具体的には焼酎、ウォッカ、ジン、ラム酒、泡盛等が、不純物やメチルアルコールが少なく二日酔いしにくいようです。
アルコール飲料は、ビールを除けば、やはり安いものより高い物の方が不純物が少ないようです。いいお酒をゆっくり楽しむのが一番かもしれませんね。
お酒の場でも、普段の食生活やトレーニングで違いが出てきてしまいます。
この機会に生活習慣を見直してみましょう。
【関連コラム】
・(前編)“二日酔い”が起こるメカニズムとは?
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)