変動or固定どちらがおトク? 住宅ローン金利選びの王道ルール4つ
2014年3月7日 | よみもの変動or固定どちらがおトク? 住宅ローン金利選びの王道ルール4つ

【ママからのご相談】
マイホームの購入を検討中のママです。空いている週末は家族で物件めぐりをしたり、予算、エリアなどかなりしぼれてきたところです。今の悩みが住宅ローン。変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきかわかりません。
ご質問ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。
変動金利か固定金利か、永遠のテーマですね。
どちらもメリットとデメリットがあり、資産状況、家族構成、性格等によって、向き不向きが変わってきます。
今回は、現在の動向と住宅ローン金利を選ぶ際の王道ルールをお伝えします。

(1)住宅ローンは3種類
住宅ローンは、『変動型』『固定期間選択型』『全期間固定型』の3種類のタイプがあります。
『変動型』はいわゆる変動金利で、半年ごとに金利が見直しされます。
『固定期間選択型』とは、1年、3年、5年、10年など、ある一定期間の金利は固定されていて、その期間が終了すると変動金利となるタイプです。
『全期間固定型』とは、一般的に固定金利と呼ばれるもので、ローンの返済開始から終了まで同一の金利となります。
(2)世間では変動金利と固定金利のどちらが多いのか
住宅支援機構の、『民間住宅ローン利用者の実態調査』によると、直近の2013年10月は変動金利47%、固定期間選択型31.2%、全期間固定型21.8%という結果となっています。
この月は、固定金利とよばれる全期間固定型が少数派でした。この割合ですが、経済状況としっかりリンクしているのです。
2013年5月の割合は、変動金利32.6%、固定期間選択型36.1%、全期間固定型31.3%と、固定金利が変動金利を上回る結果でした。2013年5月22日に、日経平均株価の終値が、5年5か月ぶりに1万5600円台を回復するニュースがあったのです。
世の中が、インフレに向かっていると感じられる出来事があると、変動より固定が選択される傾向にあります。最近の傾向としては、概ね変動金利が最も選ばれているといえます。
(3)人気の変動金利のメリットとデメリットとは
変動金利の最大の魅力は、1%を切るのが当たり前の金利の低さでしょう。
しかしながら、経済情勢の変化によって、将来的に金利がどこまで上昇するのか誰にも予測は不可能です。どこの金融機関も、変動金利は0%台の今が金利の底値だという意識が必要です。
(4)変動金利を選択できる家庭は返済に余裕がある家庭
変動金利が向いているのは、次の4タイプになります。
(A)比較的短い期間で住宅ローンを組む予定
(B)子どもの学費が掛かる前にはローン完済済みの予定
(C)金利の上昇傾向時には繰り上げ返済できるなど、資金に余裕がある
(D)毎日、日本経済新聞に目を通したり、金利や経済に敏感に反応できる
まず最初に、住宅ローンは全期間固定型の金利で計算してみましょう。
その毎月の返済額が負担に感じるのなら、マイホームの予算がオーバーしている可能性大。
頭金を増やす、親からの資金援助を頼るなど、固定金利で無理なく返済できる計画を立ててみます。その後で、A〜Dに該当する方なら、変動金利を選択してもよいかもしれません。
変動金利を選択できるのは、資金的にどの金利タイプも選択でき、その中で、最も低い金利の恩恵を受けることができる、変動を選べる資金に余裕のあるご家庭なのです。
今は変動金利が低い状況ですが、将来的には今の固定金利を大きく上回るほど金利が上昇するリスクが、少なからずあります。
お子さまが大学生など、教育費の負担の多い時期に住宅ローンの返済額も上がってしまっていると、家計が破綻してしまう危険もあります。
月々の返済額が厳しいから変動金利を選ぶことは、ファイナンシャルプランナーとしてオススメできません。
家は大きなお買い物。じっくり計画を立てることが大切です。
すてきなマイホームと出会えますように。
また、ご不安な点があれば、いつでもパピマミに質問してくださいね。
詳しくご相談したい時は、個人的にお問い合わせください(営業です)。
●ライター/木村由香里(ファイナンシャルプランナー)