“空気のような存在”の夫婦の意外な落とし穴
2014年3月7日 | よみもの“空気のような存在”の夫婦の意外な落とし穴

【女性からのご相談】
結婚3年目、1歳2か月の娘がいます。夫とは2年ほど同棲した後に結婚しました。最近、夫の友人一家と家族で集まる機会があったのですが、その時に夫が私のことを、「空気のような存在」だと表現していました。安心するという意味なのだと思いますが、夫婦としてマンネリがあるのかもしれないと感じて、少し寂しい気もします。
「空気のような存在」は良くもあり悪くもある。
こんにちは。マリッジノート専門家の湯原玲奈です。
相手に変な気を使わなくてもよい関係、いわゆる、「気の置けない関係」は心地のいいものです。
長く一緒にいる夫婦ですから、お互いが、リラックスして接することができる関係が続いたら素敵ですよね。
リラックスできる気の置けない状態を、「空気のような存在」というのなら、悪いことではなさそうですが、実はここには小さな落とし穴があるかもしれません。
色々なご夫婦からお話しを伺ってきた行政書士として、その意味を考えてみたいと思います。

あって当然のものへの「感謝」の気持ち
「空気のような存在であること」が問題であるならば、それは、「相手に興味が無くなる」ことだと思います。
毎日、同じように、当然のように家で会える夫婦は、いつしかそれが「普通のこと」になり、相手のために特別な努力をしようとしなくなる。相手に対して、なにもケアをすることがなくなると、相手はいてもいなくても同じであり、気にならない存在になってしまいます。
こういう形の「空気のような存在」は、とても悲しいですね。
地球上の生物は、空気がないと生きていけない。まさに、「あってもなくても同じ」ではなく「なくてはならない」ものです。
でも、空気があるのが当たり前になっているので、私達はいちいち「空気さん、ありがとう!」とはなりにくいですよね。
一番身近な人にこそ感謝の言葉を
実際は、水中でない限り、空気はなくなることはありませんが、なくなって、初めてその存在の大切さに気付くのが空気であれば、最初からその存在を沢山感じていきましょう。
夫婦も同じ。相手に対して興味を持ち、その存在を感じる一番の方法が、感謝の気持ち。
「ありがとう」を相手に言うだけで、2人の関係はあったかいものになりますよ。
灯台の下が暗くて見えないように、人間は、身近な人のことほど、なかなか見えなくなってしまうもの。
お互いが心地よくリラックスできる状態で、心を許しているのであれば最高ですが、身近なパートナーに対する自分の関心度を、改めて確認してみてください。
人は他人から、興味を持たれないことほど辛いことはありません。
ましてやそれが、一緒に暮らすパートナーならなおさら。
「近くにいるからわかっているはず」というのは、多くはあなたの思い込みです。身近な人こそ、一番大事にケアしていかなくてはいけない存在なのですよ。
●ライター/湯原玲奈(行政書士)