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軽減させる方法とは? 妊娠初期に起こる“つわり”の種類と対処法

軽減させる方法とは? 妊娠初期に起こる“つわり”の種類と対処法

【女性からのご相談】
先日、妊娠判定で陽性が出ました。まだ妊娠5週目だというのに、もうつわりが出てきて驚いています。

この先12週頃まで続くつわりを、どのように乗り切ったら良いのか、考えただけで泣きたくなります。

何か良い方法はありませんか?

妊娠5週目からだと早いように感じるかもしれませんが、統計によると、ほとんどのつわりが妊娠4週目から感じられ、その多くは妊娠12週〜14週に消失します。

しかし中には、赤ちゃんが生まれるまでつわりが続くという不運なケースもあります。

今回は、つわりについてぜひ知っておいてほしい基礎的なことをいくつかご紹介します。

つわりの種類と特徴5つ

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“つわり”といったら、吐き気を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はいくつか種類があるのです。そこで今回は一般的なものから珍しいものまでご紹介していきます。

(1)吐きつわり

もっともメジャーともいえるつわりが“吐きつわり”。よくドラマのワンシーンでも目にすることがあると思います。

症状としては、「胃がムカムカする……」といった不快感から、吐き気を催します。一日中吐き気に悩まされ、重い方だと食事や水が喉を通らないということも。

口にしてもすぐに吐いてしまうことから脱水症状や飢餓状態に陥る方もいるようです。あまりにもツラい場合は、我慢し過ぎず、早めに医師へ相談してみてくださいね。

(2)食べつわり

空腹状態はNGで、ずっと何かを食べていないと吐き気を催してしまう症状です。

過剰な体重増加は体に余計な負担をかけたり、出産時に不都合になることもあるため注意が必要とされますが、食べつわりは始終何かを食べ続けてしまうという状態。

そこで対策としてあげられているのが、

・一回の食事を減らし、数回に分ける
・低カロリーなものを摂取する
・気分転換にちょっと散歩し気を紛らわす

など。「食べちゃダメ!」としてしまうとストレスになってしまうので、食べても太りづらい方法やモノで悪阻を和らげてみてはいかがでしょうか?

(3)眠りつわり

「眠っても眠っても眠い……」と異常なほどの睡魔に襲われます。妊娠前よりずっと眠気を感じることが多く、“眠い”のほか、

・倦怠感
・頭がボーっとする
・集中力・判断力・記憶力の低下

などが症状として挙げられています。妊娠16週目には落ち着くと言われているようですが、それまでは車の運転などは控えましょう!

(4)匂いつわり

妊娠初期は匂いに敏感になり、今まで全く気にもならなかったものが急にNGになってしまう方も多いようです。

とく多いのが“タバコ”の匂い。匂いに敏感になる妊娠初期の方にとっては“苦痛”としか言いようがないですよね。

体にも良くないことなので、家族に喫煙者がいれば控えるなどの配慮が大切になりそうですね。

中には、「旦那の匂いがダメになった」という方もいるようですよ!(笑)

(5)よだれつわり

これはあまり知られていないのではないでしょうか? その名の通り、通常のときよりも多量に唾液が出てしまう症状のこと。

量は人によってさまざまなようですが、中にはとても飲み込める量ではない程のよだれが出てしまう方もいるそうです。

唾液の匂いに気持ち悪くなる方は、ガムやアメなどで味をごまかすなど工夫している方もいるみたいです。

つわりの原因

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多くの研究者が解明を試みているにもかかわらず、つわりに関するほとんどのことが、実はまだ謎に包まれたままです。

そんな中でも、妊娠による生理的変化及び、代謝の変化が関係しているのではないかと言われています。

具体的には、エストロゲンを含むホルモン分泌の変化、血圧の変動、糖質分解メカニズムの変化などが挙げられます。

つわりとストレスの関係

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つわりは、およそ妊娠5~6週ごろから始まります。ほとんどの妊婦さんが経験するのですが、期間や程度には個人差があります。

食欲がなくなるぐらいですむ方もいれば、一日中吐き気に襲われ食事ができずに点滴で栄養をとるまでの重い症状の方もいるようです。

それでも中には、「つわりがほとんどなく、快適なマタニティーライフだった」という方がいることも事実!

その理由は医学的にも解明されていないようですがどうやら“ストレス”が関係しているという考え方もあるようです。

“そもそもメンタルが強い!”とか、“常にポジティブシンキングで前向き”“自分の意見をしっかりと持っている”……など、わりとゴーイングマイウェイ的な方はつわりが軽いと言われているようです。

もともと生まれもった体質などもあると思いますが、いずれも“ストレスをためない”ということは大切なようです。

また、つわりに悩まされる女性の多くは、その体調の悪さのために通常の状態よりも強く不安を感じたり、時には鬱っぽくなったりします。

ただし、そういった精神の不安がつわりを招くというような、言い換えれば、気の持ちようだというようなことを言う人もいますが、これには根拠がありません。

つわりは、好むと好まざるとに関わらず半数以上の女性に起こる現象なのです。

保健適用になる“妊娠悪阻”について

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“妊娠悪阻”の見極めチェックポイント6つ

“つわり”はほとんどの妊婦が経験する『症状』とされますが、“妊娠悪阻”はつわりの症状を超えた『病気』と判断されます。

下記のチェックポイントを参考に少しでも該当する方は要注意です!

(1)常に吐きけが起こり、食べ物も水も口にできない
(2)起きているとフラフラし、めまいや頭痛が起こる
(3)体重が5kg以上減る
(4)吐いたものに胆汁や血液が混じることがある
(5)トイレにいっても尿が出ない、出ても少量
(6)日常生活に支障がある

つわりとは区別され、入院治療しなければならないほどになると『重症妊娠悪阻』と呼ばれ、安静にし点滴によって栄養と水分を補充していきます。

現在、妊婦さんの1%ほどが『重症妊娠悪阻』と診断されるそうです。

少しでも当てはまる方はひどくなる前に、早めに病院に行き正しい処置を行なってもらましょう!

つわりを軽減させる方法5つ

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残念ながら、つわりを治す方法というのは今のところ見つかっていません。しかし、多くの女性たちの体験談から、つわりを軽減する方法というのはいくつか紹介されています。

(1)朝一番にクラッカーなどを食べる

胃が空っぽになると気持ち悪くなるケースが多いので、朝起きたらまず何か食べるという方法が有効です。

体を動かす前に食べられる物が良いので、腐らない乾物を枕元に常備しておくと良いでしょう。

(2)気持ち悪くなる食べ物は避ける

一般的に、脂っこい物よりは単純な糖質メインの食事の方が気持ち悪くなりにくいとされています。

ですが、これには個人差がありますので、食事の内容とつわりの関係をノートにつけるなどして、気持ち悪さが増した食べ物は、今後は避けるようにするのが良いでしょう。

逆に、つわりの時期は食べたい物が限定されることが多いので、食べたい物をどんどん食べるようにしましょう。

短い期間ですから、それほど栄養バランスを心配する必要はありません。

(3)少しずつこまめに食べる

これは、できるだけ胃を空っぽにしないためです。お仕事をされている場合は難しいかもしれませんが、できるだけ工夫してみましょう。

(4)こまめに水分を取る

一気にたくさん飲んでしまうと気持ち悪くなることもありますので、とにかく脱水にならないように、少しずつ水分を摂るようにしましょう。

水では飲みにくい場合は、カフェインの入っていないお茶や、レモン果汁を入れた水、水で薄めたフルーツジュースなどを試してみましょう。

それでもダメなときは、氷をなめるだけでも水分補給になります。

(5)つわりのツボを刺激する

鍼治療に行くと、手首の内側のつわりのツボを刺激してくれるので、どうしてもツラいときは試してみるのも良いでしょう。

それ以外でも、つわり用のリストバンドが売られていますので、それをはめるだけでも楽になることがあります。

仕事中のつわりを乗り越える方法

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職場の人との連携

「安定期に入るまでは会社への報告はしたくない……」という方も多いようですが、“つわり”を始めとした体の不調は避けられないもの。

もし信頼できる上司がいるなら報告し、業務周りのサポートをしてもらえるよう予め相談しておくことをおすすめします。

チーム内には内緒にしつつも、さりげないちょっとした気遣いに助けられることもあると思います。

通勤時間の調整

満員電車だと体への負担もかかりますし、密室した状態での独特な“匂い”に吐き気を催すという方も多いようです。

「上司に相談し30分遅い出社で座ってゆったり通勤させてもらいました」といった方もいることから、ムリの無い通勤時間や手段を相談してみるのも大切なようです。

休憩中はたっぷり体を休める

今までは同僚と一緒にランチしていた方も、ゆったりのんびり過ごせる一人ランチを始める方もいるようです。

中には、ちょっぴり周りの方よりも長く休憩をとらせてもらっているとい方も!

会社や上司がどこまで理解し配慮してくれるかが大きなポイントになりそうですね!

おやつで気分転換

「ちょっとでもお腹が空いてくると気分が悪くなってしまうので、爽やか系のアメやガムを食べて気分転換していました」という方も。

口の中が少しでもサッパリすると気持ちも変わってくるようですね。


妊娠を祝福し、理解ある環境であれば気持ちも少しは楽になりますが、妊婦(出産し復帰した人)に対する嫌がらせがあることも事実です。

この現代の社会問題とも言える”マタハラ”によって、退職の道を選ぶ方も少なくありません。社会全体として、妊婦さんへの理解がもっと深まると良いですね。

つわりを少しでも楽にするグッズ

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つわり自体を無くす治療法はないとされますが、軽減させるグッズはいくつかあるようなのでご紹介します。

・マルチビタミン
……ビタミンB6を補うことで、自律神経を整える
・キャンディ
……血糖値UPと胃を落ちつかせる(つわり中によく口にしたくなると言われる”かんきつ系”や“ミント系”の味がおすすめ)
・リストバンド
……内関のツボを刺激する指圧リストバンドをすることで、自律神経を整える

他、CDで内耳の前庭を刺激することで、吐き気を和らげるという方法もあるようです。

グッズを使うことも効果的のようですが、何より旦那さんのサポートも大切。

特別なことをしようとせず、「今日は体、大丈夫?」といったちょっとした気遣いや思いやり、それだけでもずいぶん違います。

ぜひ日常生活でそっとサポートしてあげてくださいね。

つわり中の食事や食べ物について

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好みが変わった

「今までは毎日でも食べたいほど好きだったものが食べられなくなった」「今まで苦手だったものが、無償に欲するほうになり10年ぶりに口にした」など、好みが変わることも多いようです。

たとえば……

【無償に欲しくなったモノ】
・ポテトやフライドチキンなどのジャンクフード
・炭酸飲料水
・かんきつ類などのすっぱいもの

【体が受け付けなくなったモノ】
・コーヒー
・白米

など。好みの変化は、ホルモンバランスによって自律神経が乱れ、味覚や嗅覚が変化し起こると言われています。

これも出産後に戻ることが多いようです。もしかしたら、これを機に嫌いな物が克服できることもあるかもしれませんね!

注意すべき食べ物

妊娠中は特に注意してほしい食べものとして、“生もの”があがるようです。

”“寄生虫”が付着している可能性があるため、しっかりと火を通したものを食べることをおすすめします。

あとは、一般的にいわれる“アルコール”や“カフェイン”には注意して、体に優しいものを摂取することを心がけましょう!

つわりは赤ちゃんに悪影響?

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つわりがあると、嘔吐や、嘔吐する時に腹部にかかる負担などで、赤ちゃんに影響があるのではないかと心配する妊婦さんも多いのではないでしょうか。

しかし、これに関しては、まったく心配いりません。

数多くの研究結果から、ある程度のつわりは、かえって流産のリスクを下げることが証明されています。

つまり、つわりは赤ちゃんが元気な証拠とも言えるのです。

ただし、重度の脱水や、体重減少を伴うようなつわり(妊娠悪阻)の場合は、出生時の赤ちゃんの体重が小さめになる可能性が上がるので、担当医師に相談しましょう。

1人目と2人目でつわりの症状に違いはある?

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「1人目のときはつわりがなかったけど、2人目のときはあった」「3人ともあったけど、度合いがバラバラで一番下の子がひどかった」など体験談は人によって異なるようです。

1人目と2人目……3人目とつわりの症状が異なることはよくあることで、それに子どもの性別も関係ないようです。

つわりは母親だけの体質だけが関係しているものでもなさそうですね。

つわりにまつわる迷信

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つわりは遺伝?

“母親のつわりが軽いと、自分のつわりも軽くすむ”といった説がありますが……こちらも医学的には解明されていません。

ただ、つわりは体質も関係しているので、血縁関係にある母親と症状が似ることは不思議なことではないかもしれませんね。

働いている人はつわりが軽い?

“専業主夫よりも、働いている女性の方がつわりが軽くすむ”という説もあるようですが……こちらも根拠はなく“うわさ”に近いもののようです。

「忙しさのあまりつわりを感じないのでは?」といった意見もあるようですよ。

つわりが軽いと男の子?

「つわりがないから男の子だね」なんて聞いたことがありますが……こちらも迷信のようです。


いろいろな諸説がありますが、現在ははっきと解明はされていないものばかりで『都市伝説』に近いようですね。

でも、これも楽しみのひとつなのでよかったら参考にしてみてください。

まとめ

「つわりの種類・特徴」や「働きながらつわりを乗り越える方法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

つわりといっても種類や症状もさまざま。軽い人もいれば、入院を余儀なくされる人もいます。つわり自体をなくす方法はないものの軽減させるグッズはいろいろあります。

キャンディやビタミンなど、どれも手軽に試せるものばかりのようなので、ぜひ参考につらいつわり期を乗り越えてみませんか?

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