不妊女性が不快に感じることも! 炎上させない妊婦ブログの書き方
2014年3月6日 | よみもの不妊女性が不快に感じることも! 炎上させない妊婦ブログの書き方

【女性からのご相談】
ブログに妊娠中の生活を記録していますが、不妊治療をしている女性から1日に何度も不快なコメントをされているため、そのうちエスカレートしてブログが炎上したら、と考えると不安になります。不妊治療中の方にとっては、妊婦ブログは不快なものなのでしょうか?
ネットにはいろいろな人が。妊活女性の全てがそうではありません。
ご相談ありがとうございます。フリーライターの小柚子です。
ブログの炎上は、実際にブログを書いている人からすると怖いものですよね。
芸能人のブログを見てもわかるように、妊活、不妊治療、妊娠に関する話題は、特に多くの女性の興味を引くため、ちょっとしたことがきっかけで炎上してしまうことがあるようです。
ここでは、不妊治療をしている女性の心情をもとに、なぜ妊活女性たちが妊娠に関する話題に敏感になってしまうのかを考えてみました。

追い詰められていく妊活女性たち
不妊治療の一番の悩みは、「精神的苦痛である」というアンケート結果が複数出ています。
かつて治療をしていた私もそうだったのですが、不妊治療中は自分の体調や精神的な浮き沈みをコントロールできず、イライラしてしまいがち。
しかも、不妊治療は成功が約束されているものではありません。
妊娠できるかもしれないし、できないかもしれない。治療の結果が出るまで、まるで綱渡りのような精神状態が続きます。
そして、周囲の無理解やプレッシャー、心ない言葉に常にさらされ、心が削られていく……。
不妊治療という出口の見えないトンネルの中で、妊活女性たちはしだいに追い詰められていくのです。
ネットだからこそ攻撃が可能になる
不妊治療中の女性たちが、妊婦さんを見て悲しくなる、落ち込んでしまうという話は聞いたことがあるでしょう。
そこには、単純な憧れだけではなく、
「あの人は妊娠しているのに、なぜ私は妊娠しないの」
「あの人だけずるい」
「私がこんなに辛い思いをしているのに」
という、やり場のない怒りと悲しみがあります。
しかし、多くの妊活女性は、こうしたドロドロした気持ちを持ちながらも、それを実際に誰かにぶつけることはありません。
これがネットの中になると、話は少し違ってきます。
“ネット”という匿名の、顔が見えない世界では、気持ちのハードルが下がりやすくなるもの。
面と向かっては言いにくいことも、メールやSNSでは言えてしまうように、自分のやり場のない気持ちを、顔の見えない妊婦さんにぶつけてしまう、ということもあるかもしれません。
コメントを受け取る側は気分がよくないものですが、実際にそのような行動に出てしまう妊活女性には、自分ではどうしようもない、辛い気持ちが背景としてあることを、少しでもご理解いただければと思います。
そして、「ネットにはいろいろな人がいる」程度に考え、あまり気にしないようにしましょう。
ブログを炎上させないために
貴重な妊娠期間の記録は、ぜひブログに残しておきたいもの。批判や炎上を恐れてブログを書けなくなってしまうなんて、もったいないですよね。
ブログを書くにあたっては、書き手としての注意も必要です。炎上させないためには、次のようなことに気をつけてみてください。
(1)他人に対する批判や中傷は避ける
(2)他人と比較して自分の幸福をアピールしない
(3)記事をアップする前に、もう一度読み返す
その上で、コメント欄に悪意のある書き込みがある場合は、一時的にコメント欄を閉じたり、交流のある相手にのみブログを公開できるよう制限をかけたりするのも、有効な方法です。
一般的な、常識ある内容であれば、そうそうブログが炎上することはありません。
そして、妊活女性たち全てが、精神的に不安定で攻撃的になっているかというと、決してそんなことはありません。
ブログを炎上させようとする人はごくごく少数であり、実際は辛い治療に耐えながら、前向きに赤ちゃんを迎えようとしている人がほとんどですし、幸せそうな妊婦さんのブログをこっそり読んで元気をもらっている、という妊活女性もいます。
そこはどうか誤解しないでいただきたいと、不妊治療経験者として切に願います。
●ライター/小柚子(フリーライター)