子供の左利きを矯正するメリット&デメリット
2014年2月19日 | よみもの子供の左利きを矯正するメリット&デメリット

【ママからのご相談】
2歳の子どもがいるのですが、どうやら左利きのようです。私は矯正する必要はないと思うのですが、主人や周りの人は矯正した方が良いと言います。矯正することによるメリットとデメリットがあれば教えてください。
この世のほとんどは“右利き用”に作られています。
ご相談ありがとうございます。ママライターの亜依です。
「左利きの人は右利きの人より9年早死にする」という情報が、200年の歴史を持つアメリカの医学誌、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』で発表されました。アメリカ南カリフォルニアで平均年齢を調べた結果ですので、信憑性は高いといえます。
また、左利きの人は右利きの人と比べ、事故死の確率が5.3倍になることも発表されています。
メディアで取り上げられたこともあるので、この情報を耳にした人もいるのではないでしょうか?

この世の中は、圧倒的に右利き用に出来ている
今でこそ、ハサミや定規など、左利き用に作られている商品が多くありますが、圧倒的に右利き用に作られている物のほうが多いのが現実です。
電車の改札もそうですし、自動車も右利き用(自動車の設計自体が基本的に右利き用に作られている)。実際、自動車事故は、右利きの人と比べると、3.8倍も多いというデータが出ているのです。
「スープバーの横がとがったおたまが使いにくい」「字を書くとき擦れる」など、日常の些細なことがストレスになります。寿命とストレスが密接な関係にあることは深く知られていることですよね。
では、ストレスを無くすために、右利きに矯正すれば良いのかというと、一概に「そう」とは言えません。
左利きの人は、右利きの人と比べると、脳の構造が少し違うことがわかっています。
間違った矯正の仕方や、過度な矯正を強いること(たとえば体罰や怒鳴る等)により、吃音などの障がいが出てくる可能性があるのです。とっさの時、左右がわからなくなったことによる思わぬ事故の発生や、鏡文字を書くようになったりするという報告もあります。
実は、我が家の長女(小学2年)も左利きでした。
“でした”という言い方をしたのは、多少の障がいが生じる可能性を理解した上で、私たち夫婦は“鉛筆とお箸だけ”と決めて右利きに矯正させたからです。
矯正させた鉛筆とお箸は右手を使いますが、バットやゴルフクラブを持たせた際は、左で構えます。サッカーボールを蹴るときも左足です。字を覚え始めたときにも、鏡文字を書いていました。今は鏡文字を書くことはほとんどありませんが、難しい漢字を覚えるときは混乱する様子が見受けられます。
どうして矯正させたのかと言うと、やはりこの世の中が右利き用に出来ているからです。
それと、左利きだった主人が、「右利きに矯正してくれていてよかった」と言ったからでしょうか。
矯正することによるメリットとデメリットをご夫婦でよく話し合ってから、結論を出してみてくださいね。
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●ライター/亜依(ママライター)